桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

アキの宮島

2009-04-30 | Weblog
宮島と言えば広島の観光名所で、誰でも知ってるだろうが、俺は何度も広島に行っているのに、まだ訪ねたことがない。
行きたくないわけじゃないが、俺には変な思い込みがあって、再審の活動で行ったときに観光などしては申し訳ないと感じて、何時も地元の人の案内を辞退してしまうのだ。でも、城好き人間。各地のお城だけは行くのだから、いい加減なんだけどね。
宮島、二度ほど誘われたが、行かなかった。何時かは行きたいが、今日、宮島の話になったらば、沈着冷静、黙考熟慮、信頼の極地と信頼する某女が、秋の宮島じゃないじゃない!と言う。それは、今は違うよね。初夏の宮島だけど、彼女は、何時も秋の宮島だと思っていたらしい。
ウサギ美味し、かの山、と同じだが、人の思い込み、誰でも同じだと、今日の面白い出来事の一つでした。ハンザツとか、何だとかの麻生さんも、もしかして思い込み?いや、やはり無知?

証拠捏造

2009-04-30 | Weblog
昨日、西の方の裁判で、証拠を捏造したと有罪になった弁護士がいたらしい。
真犯人の告白書を裁判に提出したことが偽造と裁かれたのだが、弁護側は事実誤認を主張しているから真相は判らないけれども、幾つか考えさせられた。
冤罪を体験してみると警察の汚さが良く判るし、良く見える。あの組織の悪辣さは、正義の御旗で行われるだけに始末が悪いが、証拠を偽造しようが消し去ろうが、その行為が糾弾されないのだから腹が立つ。
その反面、弁護士が行えば一発アウト。布川事件を見ても明らかだ。警察の証拠改ざん、証拠捏造は明白なのに、何をしてるのか知らないが、検察の特別抗告を受けた最高裁は、もう9ヶ月になるのにモタモタやってる。これが弁護側抗告ならば、こんな理不尽なのは数ヶ月で蹴られるだろう。戦前からの歴史で裁判所と検察は仲間、そして、ある意味では裁判官の昇進を握る法務官僚の検察の方が上位にあるから仕方ないのかも知れないが、裁判所の弁護士を見る目は厳しい。
この裁判に付いても、弁護士に二人の男が真犯人と告白したとあるのを読むと、警察の策略を感じる。
真犯人が出て困るのは警察と検察。きっと二人の男のところに行き、本当に犯人か、弁護士に丸め込まれてないか、とやったのではないだろうか。主張を変えさせたのではないか。
俺は警察にひどいことをされたから、かなり警察への見方は辛辣なところがある。先般の水戸警察署からの逃走騒ぎのときにも辛辣に書き、どうも俺の見方はは間違っていたようだ。俺の体験からあり得ないと思ったけども、今の警察は、俺が考えているよりも、かなり質が低下してるらしい。同房者の睡眠薬を使っただの、刑事と茶碗を取り替えたのと、考えられないことばかり報道される。ホントかよ!だね。
それでも警察のやることだし、発表なのだから信じたら誤魔化されると疑ってしまうが、昔も今も自分たちのメンツを守るためならば、どんなことでもする連中なのだ。
今度の判決、また裁判所が警察に誑かされた結果にならないといいね。

完全休養日

2009-04-29 | Weblog
このところ、意見広告の募金活動で庭の草取りをする余裕もなかった。今の時期は草は猛然と伸びる。タンポポなどは綿毛になっている始末だったが、草刈り機でスッキリとさせた。短く残る草も抜いたりしたから結構時間がかかり、昼飯を抜くことになってしまった。ついでに車も洗車して、連休に遠出しても良いようにした。でも、行けるかなあ。
久しぶりに何もしない休日だが、却って疲れた感じだ。汗を久しぶりに流した。

スーパー

2009-04-28 | Weblog
利根町にいるときの俺は独り者だから買い物にも行く。すっかりシャバでの暮らしにも慣れたし、どうってことは無いが、この頃、困ったこともある。
再審のことで顔写真が新聞に載るせいか、昔の知人に声を掛けられるようになったことだ。
先日は、おぉ桜井!と同級生。昨夜も、桜井さん!と同級生の弟だった。
別に判って困ることも無いが、下手な格好は出来ないし、どこかで見てる人がいるというのは、余り気持ちは良くない。塀の中で見られる生活はイヤになるほど体験したからなぁ。

休日

2009-04-26 | Weblog
昨日からの休みは募金訴えの手紙書きをしていたが、手首の痛みで手書きは無理となり、パソコンを使っているので楽になった。
水戸での発送は止めて、予定の名簿は終わったので、午後からはのんびりと野球をテレビ観戦した。
社会に帰ったら野球を見に行きたいと思ったが、まだ行ってない。まあ塀の中でやりたいと思っていたことの総てが出来たわけではないし、やれないことの方が多いけれども、のんびりと野球を見ているうちに、今年は少しずつやろうかなと思い始めた。

但木敬一元検事総長

2009-04-26 | Weblog
NHKの裁判員制度での番組に出演していて、久しぶりに但木さんの顔を見た。
あの日、生で直接に話したときは、全く無表情の爬虫類的な目をしていたが、今日は違った。当り前の人間として、一応、まともな議論をしていた。これからは国民の支持と理解を受けながらやらなければいけないと言う。
驚いたねぇ。
テレビの前で飾ってるのだろうか。
それに較べて、土本武司って元検事はいただけない。中途半端な最高検検事だったせいかも知れないが、やたら法律の難しさや裁判員の問題ばかりを言う。
大体、今までの裁判に誤りがないとか、裁判に対する社会の信頼とかを言うが、それは実態が知らされないからではないか。
痴漢冤罪事件が最高裁で逆転無罪になった後、同じ最高裁で御殿場少年事件は有罪が確定させられた。
この御殿場少年事件は、犯罪の事実がない、全く架空の事件だ。男と遊んで帰宅の遅れた少女が母親に叱られないように嘘を言っただけのこと。だから、暴行という犯罪事実の話に食い違いが多数出来たのに、裁判では、見抜けずに有罪にされてしまった。今の裁判の救いがたい実態が顕れている事件だが、土本たちは、この実態を見ようとしないんだよな。
もし御殿場少年事件の事実関係を裁判員が知ったならば、誰もが無罪にするだろう。社会の人たちが知ったならば、裁判の信頼し難さを理解するに違いない。

和歌山県警

2009-04-25 | Weblog
カレー事件で、その捜査をした連中がテレビを通じて言い訳してる。
俺は注目してるのは、被告林宅から出たヒ素が同一と鑑定したという話しだ。
おかしくない?
この事件、状況証拠だけと言われてるよね。
ヒ素が一致してるならば科学的証拠じゃないか。
このヒ素を鑑定した捜査官、お前は大丈夫?
茨城県警みたいに、合わせろなんて言われてない?
破壊鑑定だって。あとから検証できない、総ての資料を使い、一致したから犯人?危ないねえ。
警察は鑑定をでっち上げるもの。
こんな番組、裁判員の時代には毒だね。渡辺なんとかの女優、林マスミさんが威張ってたから腹が立つ、だと。
人の批判は事実でしたいよね。
危ないねえ、日本は。

茨城県警

2009-04-25 | Weblog
俺は茨城県警にでっち上げられた。この連中は、俺の嘘発見器の記録を洪水で流したとか、北朝鮮みたいにふざけた主張をする組織で、絶対に信用してはいけないと、俺は身体でおしえられた。とにかく、自分たちが窮地にたったらば、どんな不正もする組織なのだ。今、水戸警察署で調べ中の被疑者に逃げられたことで、駅から町から、こんなに警察官がいたのかと思うくらいにわんさと警戒してるが、今夜は逃げられた刑事の尿から睡眠薬の成分が検出されたとのニュース。
おいおい!またでっち上げかい!
こんなにバカげたニュース、まことしやかに流されるのがおかしい。
睡眠薬、何時、どう使うために用意してたの?
皆さんは知らないだろうけど、逮捕された人は身体検査をされる。判るでしょ、裸で酔っ払った草薙さんだって、自宅まで捜索されるんだよ。逮捕され、身体検査され、そんな睡眠薬、どこに持てる。そもそも、たかが窃盗犯が睡眠薬を用意して、最初から逃げようとしたってか!
大体、何時、どう飲ませる?飲ませて、鉄格子の警察署から、どう逃げる?馬鹿馬鹿しくて話にならない。茨城県警なんて、全く信用できない。きっと逃げられたミスを言い訳したくて、またでっち上げだね。
茨城県警の鑑定書のでっち上げは常套手段。布川事件は、そのことを教えている。皆さん、ゆめゆめ茨城県警に騙されてはいけませんよ。

嬉しい知らせ

2009-04-24 | Weblog
布川事件の話を聞きに来た学生さんは沢山いたが、それを文章にした人は少ない。その中にマスコミ志願だと語る女性がいた。
上智大学の学生だという彼女は、会って見ると、普通の女学生という表面とは違い、個性が洋服を着ている感じの人だった。目鼻立ち、話し振りの総てに個性と、まだ研かれない才能に溢れるモノを感じさせる女性だった。
何度か会い、話したことを論文にしたと、送ってもらって読んだらば、なかなかの文才だった。短い中に、鋭い分析はあるし、冤罪である布川事件の本質と問題を的確に表現していた。
その後、彼女のプライベートなことに俺の人生観で答えたりして、メールのやり取りをしていたが、何時しか、それも途絶えて忘れていたが、今日、就職が決まったとメールが来た。
今は不況で就職も大変な時期だから、本当に良かったと祝福のメールをしたらば、俺のお陰だと、またメーが来た。
彼女は、就職試験の作文に、総てをブラスに闘った桜井から学んだと書いたらしい。勿論、それが合格の原因ではないし、彼女の文筆力、文才が合格を引き寄せたのだが、桜井のお陰と思って貰えるとすれば、こんなに嬉しいことはない。
若い力に、俺の言葉や思いがブラスになることがあるならば、これも冤罪になって良かったと思える一つだ。

ショック!

2009-04-24 | Weblog
布川事件のメーリングリストでショックのニュースが流れた。
我々を犯人にでっち上げた張本人の渡辺忠治が、今年の2月に他界していたと。
涙が出た。悲しかったのでは無い。悔しかった。なぜ生きている時に尋ねられなかったのか!あいつの口から聞きたかった。なぜ証拠をでっち上げようとしたのか、テープを改ざんしたのか、証拠をを隠したのか、聞きたいことは山ほどあった。
きっと聞いても、警察の垢にまみれた渡辺が真実を白状したとは思わないが、渡辺がしたことを知っているぞ、判っているぞと、直接、いや弁護人を通じてでも言いたかった。聞きたかった。
俺の悔しさをぶつける相手が生きていることは、何時か悔しさを正面からぶつけられると言う救いになっていた。
もう相手がいない!