桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

ご注目を!

2014-09-29 | Weblog

本日、袴田弁護団が記者会見をする。

讀賣だけが報じたが、検察は「袴田事件のDNA鑑定は誤りだ」との主張をして、新しい鑑定を提出のようだが、「本田鑑定は信用できない代物」というのが検察のスタンスだ。

足利事件で、科学警察研究所の「有罪鑑定」に対して、本田氏が「未熟で鑑定になっていない」と否定して以来、検察は本田氏を目の敵にしている。

俺も足利事件の再審公判で、本田氏に対する検察の尋問を傍聴したが、感情的と感じるほど、批判していた。

ところがだ、その本田氏の鑑定で検察が起訴して有罪にしている事件があるのだそうだ。それも、本田先生は袴田事件と同じ手法を用いて鑑定していると言う。

どういうことだ!だよね。

自分に有利な鑑定結果ならば利用して、不利になった途端、「本田鑑定は信用できない手法だ」などと批判するのは、検察が「腐れ組織」と書く、俺の言葉が正しいことを証明して嬉しい気分だが、検察が正義の組織であって欲しいと願う俺としては、残念で悲しい気分でもある。

このような抵抗は止めようと語る道理と正義は、検察には生まれないのだろうか。

腐れ検察、と俺が書くのは、俺に言われて反論できないだろう悔しさから、初心を取り戻す検察官が生まれて欲しいと願うからだ。

今日、袴田弁護団は記者会見をして、即時に控訴を取り下げるように求める。

マスコミにも、この会見を正しく社会に報じて欲しいと願う。