桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

同感

2014-05-31 | Weblog
西武ライオンズを指揮して黄金期を築いた広岡が原監督采配を批判している内容を知ったが、全く同感だったなぁ。
他球団の選手を欲しがり、自球団の選手を育てられない、選手起用に一貫性がないなど、広岡批判は手厳しい。
そもそも自己管理能力がなくて、アスリートとしての体型も維持出来ない選手をして「巨人は慎之助のチームだ」と語るところからして監督能力の欠如を感じると、これまで書いて来たが、更に指揮の混迷が深まった今季だ。
広岡批判にもあるように巨人打線は打線になっていない。毎日のように打順を弄り、選手起用に一貫性がないことから、選手自身が困惑しているのだろう、独りひとりが繋がらない打点になってしまっている。強打者を並べたからといって、それが力になり得ないのが、また野球というチームスポーツの面白さであり、深さなのだろうが、そこまで見定めろと言っても原監督には無理な話なのだろう。監督1年目で優勝するなど、もう少しマシな監督だと思っていたが、残念ながら並だったようだ。そろそろ潮時かも知れないねぇ。

新居

2014-05-31 | Weblog
昨夜は、兄夫婦の住んでいたマンションに、初めて一人で泊まった。
転居しての荷物整理は、親戚の娘が来て手伝ってくれ、新しい住まいらしくなったが、予定が重なったこともあってか、少し疲れを感じた。
今朝は、京都弁護士会の集会に招かれて行くため、マンション脇の東綾瀬公園を通り抜けたらば、まだ8時前なのに人の多いこと。
自転車が集まった芝生は、オバサンたちの食事会。犬が集まるところ。太極拳をしているところ。走る人たちなど、公園内には一杯の人たちがいた。
広い公園があることは、あそこに泊まる楽しみの1つになるそうだ。

仙台

2014-05-30 | Weblog
昨日は仙台での全面可視化と全面証拠開示などを求める集会だった。
今、法制審議会の法改正は大詰めにあり、日弁連は盗聴自由化などの改悪を飲んで妥協し、一部可視化を実現させる方向だと聞く。
我が布川事件弁護団からも法制審議会委員として参加する弁護士もいるが、もし一部可視化を飲んだとしたらば、その布川事件での闘いの歴史を汚すことになるだろう。もちろん、日弁連として妥協した一部可視化法案を作ったならば、未来永劫、その過ちを批判されよう。
昨日も話したが、今、警察の捜査は街頭監視カメラが無くては進まない状態だ。我々国民は、その生活が監視カメラで「可視化」された状態なのだが、警察は、その上に盗聴自由化をして、更に国民の生活を「可視化」しようとしている。
それなのに自分たちの取り調べは可視化されなくないと拒否するのは、誰が考えても納得が行かないだろう。
取り調べの可視化は、冤罪を防ぐためだけに必要なのではない。嘘の自白を招くような違法な取り調べを行いたくない真面目な警察官を守るためでもある。
秘密保護法と言う稀代の悪法の成立もある中、もし盗聴自由化法が作られたならば、今以上に警察の遣りたい放題となり、冤罪に苦しむ人も増えるだろう。
もし法制審議会で採決となったならば、我が布川事件弁護団からの委員も含めて、ぜひ席を立って反対の意志を示して欲しいものだ。それで可視化が実現出来なくなっても、批判されるのは、頑なに可視化を拒否し、自分たちは国民を「可視化」しようと目論む警察と検察だ。
日弁連に「真理の力と国民を信頼して正論を掲げて頑張って欲しい」のエールを送りたい!!

唖然

2014-05-29 | Weblog
名張事件の再審請求が、僅か半年で棄却された。唖然とするしかない。
名古屋高裁の素っ気なさは道理も真理もないだけではなく、悪意すら感じる。
名張事件は袴田事件と同じに、検察による証拠の捏造で有罪にされた事件だ。袴田事件は犯行パジャマで有罪に出来ないような怪しい状況になって来たとき、突然、事件現場の味噌タンクから「袴田巌が犯行時に着用し、隠した5点の衣類」が発見された。名張事件は1審で無罪判決が下された後、事件現場から発見された葡萄酒王冠の歯形と奥西さんの歯形が一致したとされる「偽造の松倉鑑定書」が作成されて逆転有罪にされた。袴田事件は「5点の衣類は偽造」と判って再審開始になり、身柄も釈放されたが、名張事件は偽造が証明されても無罪にならなかったのだ。
この違いは何ゆえだろうか。
有罪に使われた証拠が偽造されても有罪になって来た名張事件の歴史は、日本の裁判が多くの冤罪を産み出して来た証だ。まともな裁判ならば、偽装した人物を逮捕し、罰を科すだろうに、それもなされず、今もまともな審理がなされないままに再審請求が棄却されたことは、裁判所が自らの罪を覆い隠す犯罪行為を重ねていると言うことだ。
名古屋高裁の犯罪行為を許してはならない。裁判所に存在する犯罪者の裁判官たちを犯罪者として裁かなければならない。
名古屋高裁は偽装証拠で有罪にした奥西勝さんを、直ちに釈放しろ!直ちに再審を開始しろ!

イマイチ

2014-05-28 | Weblog
ある冤罪仲間が、俺のブログに自作の川柳を発表して欲しい、と、支援者を介して要望が来た。
作品も送られて来たが、残念ながら俺の川柳観と一致しない。
実は、俺も、たまに川柳めいたのを思ったりしていて、先日は「立ち上がれ 太陽 維新 次はなに」と言うのを作った。
政権目当て、金目当ての離合集散、実に見苦しいけど、そこを揶揄したつもりだ。
俳句、短歌、川柳、それぞれに味わいの違う日本独自の定型文学だが、川柳には風刺、批判が必要だ。ただ単に怒りを並べても作品としては評価されない。
もちろん、俺の批評眼が正しいとは限らないので、冤罪仲間の作品をお望み通りに発表します。
「法服が出世の美酒を隠してる」
「制服に酔っ払ってる刑務官」
「冤罪を忘れる獄の食談義」
まだあるが、発表する気になるのは、これだけだなぁ。

偲ぶ会

2014-05-27 | Weblog

昨日は、秋元先生の1周忌になることから弁護団の声掛けで偲ぶ会をした。
まだまだ若い38歳での自死。何があったのかを理解出来ないことでモヤモヤとした感じがして、亡くなったことが納得出来ないのだ。
遺された親の思いはさぞや!だ。子供が早く逝ってはいけないよな。

ぴいさんの書き込みに

2014-05-26 | Weblog
冤罪は多い。
あり得ないということを前提とした、万が一という言葉があるけども、冤罪の発生確率は万が一ではない。多分、百に一くらいの確率ではないだろうか。警察が百件 「犯罪者を検挙した」と公表したらば、その中の一人は、確実に冤罪だ。どのような犯罪で無実の罪を背負わされたのかは判らないが、「ぴいさん」という方が冤罪の苦しみを書き込んで来た。
辛いだろうねぇ。
でもね、人間は考え方だ。物事には、総てに裏と表があるし、一面的ではない。悲しみにも、その中に埋もれた喜びがある。幸せだと、誰もが思う幸運に出会ったとしても、だからと言って未来永劫の幸せを得たことにはならない。その幸運が不幸につながることもある。
大事なことは目の前の事実に一喜一憂せずに、目の前の事実に対処して、今という時間を全力で生きることだと、俺は考えている。
ぴいさんが冤罪を背負わさて苦しい毎日を過ごしているのは判るが、だからと言って「私と子供の未来を返せ」とはならないよね。
アナタの未来を作るのは、今、目の前の時間を過ごして行くアナタ自身が作る。アナタが何を思い、どのように行動して行くかが、アナタ自身の未来を生み出すのです。
その冤罪を背負わされた痛みだけを見て行くのか、それとも、その冤罪を知ったことが人間として、何も知らないより良かった思えるか、その考え方の差がアナタの明日になります。
冤罪を背負わされた闘うしかない、闘うしか身の潔白を示す手段がないからだ。闘う中で、必ず得られるモノがある。それは正義と真実を持つ者にしか与えられない善意の人間関係と、そこから得られる人間としての幸せです。
ぴいさんの味方は沢山います。もちろん、俺も応援します。どうか苦しみや辛さに挫けないで闘ってください!!
正義は、必ず勝ちます。アナタが闘いを止めない限り、必ず勝利の日は来ます。それが真実の力ですから。

バス旅行

2014-05-26 | Weblog

水戸映画サークルのバス旅行で岩手県へ行って来た。場所は気仙沼。気仙沼大島の休暇村に宿泊し、登米にある教育資料館を訪ねて帰って来た。
映画サークルの旅は、必ず映画に関連した場所を訪ねるのだが、今回は「お菓子放浪記」の撮影に使われた明治時代の木造校舎。
1日目は猊鼻渓で舟下り、いや上ったから舟上りだろうか。緑深い渓谷は美しくて、女性船頭の千葉美幸さんが唄った民謡(題名を忘れた)は渓谷に響いて心地良かったなぁ。声もいいし、上手かった!!
気仙沼では津波の爪痕を見たが、動画で見ていた漁港の尖り屋根などを見ては、あのときを思い出した。
気仙沼大島は、島の間を津波が通り抜けたそうで、火災で23名が死亡、不明者は70名を越えるとか。
岸壁や港は震災で地盤に変化があって、実際に見ると、その規模の凄まじさが判る。
あのとき石巻にボランティアに行って以来、被災地を見たが、まだ手付かずのままが多い気仙沼を見て、何かが足りない日本を感じて来た。
休暇村は、静かで自然豊かな良いところだった。
登米の木造校舎は、我が母校の木造を思い出させたが、歴史的な建造物で一見の価値ありだった。
一緒に行った仲間の中には、その近くにある歴史的警察建造物も見学した人がいて「牢屋は臭かった」と言っていた。臭い飯が牢屋の隠語。あそこは、何もかもが臭いんだよな。もちろん、警察の存在自体も臭い。水戸から岩手は1拍2日の旅には、ギリギリの距離だろうか。
飲んで喋って!楽しいたのしいバス旅行だった。

携帯忘れ

2014-05-26 | Weblog
水戸映画サークルバス旅行に行くとき、携帯を忘れて出てしまった。
携帯を所持しない感覚は、実に変なモノで大事なモノがないような気持ちだったが、それは1日だけだった。2日目には、 別に無いことも気にならなくなった。でも、それでブログも書けない2日だった。

狭山事件集会

2014-05-23 | Weblog


今日は、狭山事件の石川一雄さんが51年前に逮捕された日。毎年、この日に日比谷野外音楽堂で集会があって、今年も参加要請があって行って来た。
今年は、先日、再審開始決定と同時に釈放された袴田巌さんもお姉さんと一緒に参加したことで、沢山の取材陣も来た。それが1枚目の写真。
俺は、初めて袴田さんと会ったが、思っていた以上に健康そうだった反面、精神的な痛手は深いと感じた。意志の疏通は、数パーセントだろうか。
無実なのに死刑の恐怖と正面から立ち向かった精神は、あぁならざるを得なかったのだろうが、同じ死刑囚として東京拘置所で一緒に時間を過ごした石川さんは、その変わりようと、生きて社会で対面出来た喜びもあったのだろう、目を真っ赤にしていた。
杉山、菅家さん、柳原さん、袴田さんと舞台に並び、みんなで司法を変えたい、という思いを深めた狭山事件集会だったし、袴田さんとの出会いだった。