スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典日刊スポーツ賞北海道スプリントカップ&意志作用と真偽

2021-05-28 19:11:24 | 地方競馬
 昨晩の第25回北海道スプリントカップ
 ヒロシゲゴールドが抜群の発馬。内から押して追い掛けていったアザワクが追い抜いての逃げ。押したために3馬身くらいのリードを取らされることになりました。2番手はリュウノユキナ,ダノンチャンス,控えたヒロシゲゴールドの3頭。5番手にサンロアノーク。5馬身差でイダペガサス。7番手にソイカウボーイ。8番手にメイショウアイアン。9番手にニットウスバル。10番手にサンライズカラマでこの5頭は集団。2馬身差でヘブンリーデイズ。12番手にスマートアヴァロン。3馬身差でスマートアルタイル。4馬身差の最後尾にジャスパーシャインという縦長の隊列。前半の600mは34秒6の超ハイペース。
 直線の入口でもアザワクのリードは3馬身くらい。先に動いたヒロシゲゴールドが2番手でリュウノユキナがそれを追い掛ける隊列。アザワクは一杯になり,優勝争いはヒロシゲゴールドとリュウノユキナの2頭。追ったリュウノユキナがヒロシゲゴールドの外から並び掛けるところまでいったのですが,そこからヒロシゲゴールドがまた一頑張り。最後は再び差を少し広げて優勝。リュウノユキナが半馬身差で2着。一旦は外から3番手に上がったニットウスバルの内から伸びたスマートアルタイルが2馬身半差で3着。
 優勝したヒロシゲゴールドは重賞初勝利。昨年までは逃げないと力を出せないところがあったのですが,今年に入って先行でもあまり崩れずに走れるようになっていました。とはいえリュウノユキナには勝てないでいましたし,ある程度のラップの配分が要求される門別の1200mは合わないように思えましたので,個人的には軽視していました。ここは発馬がよかったことによって余裕をもってレースを進めることができたので,それが最後の頑張りに繋がったのだと思います。またこの馬の発馬の影響でアザワクが離して逃げざるを得なくなったのもよかったのでしょうし,大外枠もむしろプラスだったのだと思います。父は第6回と7回を連覇したサウスヴィグラスで父仔制覇。母の父は1999年にセントライト記念を勝ったブラックタキシード
 騎乗した北村宏司騎手と管理している北出成人調教師は北海道スプリントカップ初勝利。

 第三部定理二八が僕たちの現実的本性actualis essentiaの傾向conatus,いい換えればコナトゥスconatusについて言及しているのであり,現実的に存在する人間が絶対的にそのようにするといっているのではないということは,確かに僕たちは僕たちの喜びlaetitiaを与えるものの観念ideaを肯定し,僕たちに悲しみを齎すものの観念を否定するnegareという意志作用volitioを好むコナトゥスを有しているのだけれど,場合によっては僕たちに喜びを与えるものを表象したときに,その観念を否定するあるいはその観念に同意しないという意志作用を有する場合もあるし,これとは逆に,僕たちに悲しみtristitiaを齎すものを表象したときに,その表象像imagoのことを肯定するaffirmareあるいは同意する意志作用を有する場合もあるということです。意志作用と感情affectusには一定の関係があるとはいえ,意志作用は真偽とも関係します。僕たちは真なるものについては肯定しますし,偽なるものについては否定するのです。たとえば新型コロナウイルスが現実的に存在するということは,基本的にすべての人間に対して悲しみを齎すのですが,だからといってすべての人間が新型コロナウイルスが現に存在することを否定するわけではありません。それが存在するということは真verumであるということを確知している場合は,たとえそのものが悲しみを齎すものであったとしても,その存在について否定することはできないからです。
                                   
 一方で,上述したことのうちにはふたつの重要な論点があります。ひとつはいかに意志作用が真偽と関係するものであったとしても,喜びおよび悲しみという感情との相関関係はあるのです。ですから,感情の方が真偽よりも重視される場合というのもあり得るということです。なので新型コロナウイルスの現実的存在について,それを否定するような人間が出現したとしても,それは何ら不自然なことではありません。あるいはそれは自然法則から説明することができることです。第三部定理三七により,喜びや悲しみは強いほどそこから生じる欲望cupiditasすなわち第三部諸感情の定義一により現実的本性も強くなるので,悲しみを強く感じている人ほどそのような傾向もまた強くなるといえます。
 さらにこのことが真偽とも関係してくるのです。
コメント
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