小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命」見てきました〜キュビスムは苦手ですが、素晴らしい展覧会でした。

2024-01-07 12:15:10 | Weblog
昨日は上野の国立西洋美術館に「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命」を見に行きました。
正直いうと私はキュビスムって苦手な部類でして、ピカソもブラックもさほど好きではありません。
ただ、この展覧会に関していうと、「ええもん、揃えてはるなあ(ふろむニセ関西人)」という感想でした。
特に前半の展示が本当に素晴らしい!
そもそも、キュビスムのはじまりがセザンヌからだった…というのが、不調法ながらびっくりでした。
キュビスムは日本語では「立体派」とも呼ばれます。
ざっくり言うと「三次元で見た様々な角度を、一枚の絵の中に閉じ込める」といった考えを元にしています。
ピカソの変な顔は、そんな表れだというのですね。
ただ、そういう考え方はあくまで理屈に過ぎません。
一時のピカソは計算しながら、それをしていたフシもありますが、勢いで描いてる絵の方が多いのもたしかです。
でも、ピカソとブラックの初期キュビスムは、とてもおしゃれに仕上がった品の良い作品です。
初期キュビスムのピカソとブラックの絵は、ほとんど、どちらが判別がつかないほどよく似ています。
ピカソの方が攻撃的で、ブラックの方が穏やかな感じがしますが、そう言われないとわからないですね。
セザンヌからピカソ、ブラックではじまったキュビスムは、緑、茶、グレーと白黒を基調にしたモノトーンで統一されていました。
それがレジェやグリスの時代になっていくと、色彩が入り雰囲気が変わります。

うーん。
色彩とキュビスム、いまひとつ相性が良くないような…。
きわめつけはロシアのキュビスムですが、やはりロシアはぶっとんでますね。
「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命」は1月28日(日)まで。
お見逃しなく!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする