漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

漂流教室

2008年01月30日 | 漫画のはなし

「漂流教室」 梅図かずお著 
少年サンデーコミックス 全11巻 小学館刊

を読む。

 天文古玩の玉青さんに勧めていただいた本。云うまでもなく、余りにも有名な漫画。いや、さすがに今だに読み継がれているだけあって、単に面白いだけではなくて、様々な要素を読み取ることができる作品。連載時に読んでいたら、かなりどきどきしたんじゃないかと思う。途中、殆ど思いつきじゃないかと思うほど凄いことになっていったが、それが最後にきちんと纏まったのも見事。以前紹介した、日野日出志さんの「恐怖!四次元の町」は、この作品の成功を踏まえたものだったんだろうなと思った。
 ところで、よく知られていることだと思うが、著者の梅図かずおさんは吉祥寺に住んでいる。僕もたまに見かけることがある。で、例の貸本屋のおやじさんに、「梅図先生って、吉祥寺に住んでいるんですよね。この店に来た事ってありますか?」と聞いたところ、「いや、ないね。一度くらい顔を見せてくれてもいいんだけどね」とのこと。なるほど。

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2 コメント

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玉青さんへ (shigeyuki)
2008-01-31 23:00:51
子ども時代の経験は大きいですからね。
きっと、今の玉青さんの一部になっているんでしょうね。

>それにしても、「漂流教室」は、「十五少年漂流記」の極東における遥かなる残影と見ていいんでしょうか。タイトルには明らかな影響関係を感じます。

 それは間違いないでしょうね。ただし、ゴールディングの「蝿の王」的な歪み方をしてますが。
 印象としては、全体としてはヴェルヌ「二年間の休暇」+ウェルズ「タイムマシン」といった感じでしたが、その中にディック的な悪夢が入ってきている感じでした。
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Unknown (玉青)
2008-01-31 22:11:25
うおおおおお!(と毛虫のような書き文字で表現すると感じがでますね。)ご覧になりましたか。

そう、まだ心が柔軟で、スポンジのように情報を吸収した子ども時代。リアルタイムで「漂流教室」を読んだことが良かったのかどうか、自分では判断できませんが、きわめて強烈な体験であったことは確かです。

それにしても、「漂流教室」は、「十五少年漂流記」の極東における遥かなる残影と見ていいんでしょうか。タイトルには明らかな影響関係を感じます。

(今日の写真、いいですね。鴨沢さん追悼記事の月の写真も心に沁みました。)
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