漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

ゴッド・ガン

2017年04月02日 | 読書録

「ゴッド・ガン」 バリントン・J・ベイリー著 大森望/中村融 訳
ハヤカワ文庫SF 早川書房刊

を読む。

 以前に参加した読書会で、随分評判が良いようだったから、読んでみた。
 ベイリーは、「時間衝突」を読んだことがあるくらいで、随分無茶な小説を書く人だなあ(褒め言葉)という印象を持っていた。短編を読むのは、今回が多分初めて。感想としては、やっぱり、随分無茶な小説を書く人だなあ、と。
 どの作品も、バカバカしくて面白かったのだが、特に印象に残ったのは「空間の海に帆をかける船」と「地底潜艦」と「ブレイン・レース」。特に「ブレイン・レース」は、この気持ちの悪さが何ともいえない。何なんだろう、これ。心底ゾッとするのに、なんとも脱力した読後感。嫌すぎるし、シュールすぎる。これは大傑作なんじゃないかな。
 ところで、実は「禅銃」は、長い間積んである。そろそろ読みどきかな。

*****

 今日は妻と、近所を自転車でポタリング。野川から多磨霊園、調布飛行場、そして最後は小金井公園。
 桜が咲いているかと思ったけれど、このあたりはまだ一分咲きとか、場所によっては三分咲きくらい。見頃は、多分次の週末くらいか。野川沿いのしだれ桜も、まだ少し固めの蕾の状態。どちらかといえば、川岸に咲いていた菜の花のほうが見事だった。それでも、小金井公園はさくらまつりが開催されていたこともあって、随分の人出だった。花が一気に咲いてしまわないというのは、考えようによっては、楽しめる期間が増えるということだ。
 途中、デルフィニウムとオダマキとダイアンサスとオステオスペルマムをホームセンターで購入し、夕方家に帰ってから、庭に植えた。デルフィニウムは、まるでコバルトブルーのパステルを塗ったような青さの美しい花で、一応は宿根草なのだが、この辺りでは夏を越すのは難しいらしく、毎年植えるのだが、夏には枯れてしまう。それでも好きなので、つい買ってしまう。本当は夏にこそ、この涼しげな花が咲いていてほしいのだけれど。