38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

ようやく、田植え。

2006年06月28日 | 農と暮らしの日記
予報通り、曇り空の夜明け。

5時に田んぼの排出口を開きに行く。
どうも均平(の不十分さ)が気になり、また、排出口への水の流れが悪いので、レーキで泥を押したり引いたりしていると、隣の田んぼのおばあさんが遠くから叫ぶ。「今日、植えるん? ほしたらもう、いろわれん(触るな)。ようこれだけ均したわね。手で植えるんだったら、もうこれで上等じゃ」。と言われれば、僕だってしんどい作業はできるだけしたくないのでこれ幸い、さっさと畦に上がる。

朝食は日本男児の田植え前の腹ごしらえにふさわしく、スコーンだ。
どうやら昨日僕が精米に行くのをさぼったためらしいが、”こな好き”の子どもたちは喜んでいる。割れて商品にならない中玉トマトと、今朝は1本しか成らなくて同じく商品にならない胡瓜をオープンサンドにする。やっぱりトマトは完熟、胡瓜は採れたてに限る。これぞ農家の幸せだ。

写真の道具(「田ころがし」または「八角ころがし」?)をコロコロと転がしながら後ずさりしていくと、水の引いた泥状の田の上に、一尺の碁盤の目がきれいに描かれる。先日手伝いに行った小学校の田植えで使っていたのがあまりに便利そうだったので、その場で借りて帰ってきたものだ。

が、自分ですべてやってみると、けっこう難しい。
そもそも田が均平になっていないのと、そのために水が十分にはけていないのとで、まっすぐ進んでいるつもりが少しずつ曲がってしまっており、気がつくとひとマスまるごとずれている、なんてことになっていて、まあひとマスずれているなら、それはそれでぴったりってことなので、ずれてなかったことにしてそのまま進む(あとで植えるときに困るということは、いまは考えない)。

昼食と3時のお茶を挟んで正味7時間ていど。
プラス、薫が3時間ていど加わる。曇りのはずが、いつの間にか雲は晴れ、じりじりと照りつける陽射しで、肌は痛いけれど、田の水は温泉状態でなんとも言えず気持ちよい。

結局、約1反の7割ほどまで終了。
水が十分に引かないために田ころがしの線が見えにくいところをあとまわしにしたので、ジグソーパズルのように苗が植わっていない部分があちこちに散在する恥ずかしい状態で明日に持ち越す(すぐ日没なので大して人目にはつかないはず)。

明朝は出荷もあるので、続きは日が高くなってからの予定。
予報は曇り。早い時間に終わって、畑の面倒も見ないと……。
コメント
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