さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

日本のナンバー2にビッグマッチ決定 拳四朗、IBF王者アルバラードと統一戦

2019-10-16 19:50:50 | 関東ボクシング




年末、TBSは大晦日に井岡、シントロン戦と決まっていて、さてフジは何日にどんな試合を、と楽しみにしていましたが、今日正式発表がありました。
恒例の?30日ではなく、23日、月曜祝日。※今年から平日となります。失礼しました。

今年は村田諒太のスケジュールが、ちょうど年末に来た(来てしまった?)ので、当然会場も大箱になり、横浜アリーナとのこと。


報じられた記事は当然、メインの村田が大きく取り上げられていますが、試合として、より注目すべきは、WBCライトフライ級王座をはや6度防衛中、古都のスマイリング・アサシン拳四朗が、IBF王者フェリックス・アルバラードと対戦する、二団体統一戦です。

拳四朗については、今更、殊更に褒める対象でもない、というくらい、ボクシングファンの間では、その評価が高まっている、と思います。
6度防衛のうち、元王者ゲバラ、ガニガン・ロペス、メリンド、1位タコニングと、強豪と言える相手が4人。
中南米の中堅がひとり、あとひとりは明らかに格下ではありましたが、非常にレベルの高い内容で、防衛を記録してきました。

私の友人に言わせると、井上尚弥に次いで、今、日本で見る価値のあるボクサーはというと、拳四朗一択だ、とのことです。
そのボクシングの質の高さにおいて、拳四朗は井岡より、村田より、田中恒成より井上拓真よりも上であり、日本のパウンド・フォー・パウンド、ナンバー2ボクサーは、明らかに彼なのだと。

「総合的に」という言い方をして、あれやこれや、本来ボクサーへの評価には関係ない部分も、ごた混ぜにして言えば、違う意見もあるでしょうが、私もこの意見には、概ね賛同します。
僅差で、田中恒成を推したい気持ちもあるのですが、拳四朗の完成度の高さは、やはり並大抵のものではない、と。

今月号のボクシング・マガジンにおいて、加藤トレーナーとの特殊なトレーニング法が詳細に紹介されていましたが、単に巧さ、距離感のみならず、これ以外にも以前動画を貼って紹介したトレーニングによって鍛えられた、強靱な体幹など、拳四朗というボクサーは、威圧感のない外観と相反する、巧さのみでは語りきれない、確かな強さを備えている。
単に技量、力量を言うのは難しいというか、非常に奥深いものを感じます。
もしこの選手が東南アジアや中南米の国籍で、日本の選手が挑む対象だとしたら、まず攻略至難、と思ってしまうことでしょう。


今回の相手、アルバラードは井岡一翔戦では完敗し、小西伶弥戦では完勝と、日本で一勝一敗です。
しかし小西戦は観戦がかなわず、それ以外ではランディ・ペタルコリン戦の映像を見たのみです。
大柄な強打者で、技術面で井岡やペタルコリンに劣り、苦しんだが、大柄な体躯と強打を持ち、劣勢にも倦まず懸命に攻め続ける、粘り強さの持ち主です。

予想は当然、拳四朗ですが、先のタコニング戦で、距離の維持よりも、打って出ることを優先した感があります。
結果としてその選択がどうだったか、というのではなく、その感覚が悪い意味で、今後の試合に出てしまうとしたら...という危惧は残ります。
しかしマガジンの記事を見ると、その辺はしっかり自覚的に省みているようで、その通りならば安心していいか、と。


体格もタイプも対象的な拳四朗とアルバラード、二大タイトルホルダーの対決は、いかにも年末特別大試合、という感じで、こうでなくては、というカードだと言って良いでしょう。
すでに階級最強の評価を得てもいる拳四朗ですが、世評はまだまだそれに追いついていません。
試合で快勝したあとに、飲食店で誰にも気づかれなかったとかいう「自虐」込みのエピソードが披瀝されたりもしますが、そういう現状を「統一戦」という大きなお題目によって変えられるか、ということも含めて、是非とも「拳四朗、勝ってくれ!」と思わずにはいられませんね。


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村田諒太はWBO1位、スティーブン・バトラーに決定。
この人、WBO王者デメトリアス・アンドラーデとの指名試合が入札になったものの、今回、WBA王座にターゲットを変えたのだそう。
まあ、条件的にどうとうか、色々あったのでしょう。

動画はちらほら見ましたが、びっくりするような強豪、というわけではない。
ただ、見事に倒された場面とかを見てしまうと、まあ色々と思いが沸き上がってもきます。
実際、試合の当日には、過去とは別物というか、ギリギリとネジ巻いた状態で、けっこう「割増し」な姿を見せることでしょうが。

で、日本のミドル級史上屈指の強さを持つ、村田諒太がそういう相手と闘うこと自体に、私は一定以上の価値を見ています。
ただ「世界」って付いてますから...物凄く強い「日本ミドル級チャンピオン」が、海外の選手とも伍して闘い、だいたい勝って、競って、時には負けることもあって、でも雪辱戦には連勝していて、という風に見るならば、村田諒太は、取り立てて不足を言う対象ではないんですけども。

ただ、だから皆さんもそういう風に見るべき、とは、口が裂けても言いません。言えません。
そらそうです、先方がそう名乗って、謳って、試合してるわけですから。
難儀な話や、と思うしかありません。
まあこの辺は、過去にもあれこれつべこべくどくどと書いてきた繰り返しですので、色々とアレというかナニというか...。

とりあえず「この先」「この上」に繋がるような試合であってほしい、それは最低限...という点は、誰もが思うことでしょうけど。


八重樫東はモルティ・ムザラネと、ベテラン対決が決まりました。
スーパーフライなら4階級目になるので、そちらを目指していたのでしょうが、先々月くらいの専門誌にはすでに、フライ級も視野に、という記述がありました。
フライ級なら、田中恒成挑戦も可能性自体はあったんでしょうが、結果として決まらずでした。

八重樫が動いてスピード勝ち出来るか、ムザラネが捉えるか、という感じでしょうか...それぞれ過去に、ローマン・ゴンサレスやノニト・ドネアと真っ向から渡り合ったこともある、日本と南アのベテラン対決も、なかなか味わい深いカードです。
八重樫のコンディションが良いものであることが前提ですが。



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そんなことで、今日は、極めてベタなヒット曲。
Duran Duran “Is There Something I Should Know?” です。






コメント (5)
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