さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

敵は攻略の手立てを持っていたが 小原佳太、最上位ランカーを撃退

2019-10-29 05:11:34 | 関東ボクシング



土曜日、ホールで行われた、最強挑戦者決定戦、観戦も考えたくらいの興行でしたが、あれこれあって断念。
BoxingRaiseで、当日夜遅くにはもう見られたもので、楽しく拝見しました。
また週が明けてから、A-signの動画も順次、アップされていくようです。
この辺は昨年も同様でした。「そういうこと」になっているのでしょうね。


さて、メイン格のウェルター級は、スーパーライトでIBF王座に挑み、ウェルターに転じた後も、米国遠征で世界ランカーと対戦するなど、然るべき「世界挑戦」を続けている、強打の小原佳太に対し、日本2位の垂水稔朗が挑む。
世界を目指して闘ってきた(勝手に、過去形にしちゃいかんですけど)小原が、こうして国内上位と闘って、再び日本王座へ挑もうという方針の下、決まった一戦でした。

やれメリットがどう、という今風な言い方をすれば、別の見方もありましょうが、国内シーンで上位同士がてんでばらばらに、自分こそが「世界」に挑むのだ...と薄い意地張って、対戦せずに時間だけが過ぎ、結局何しとるこっちゃわからん、という事例も散見される中、こうして国内シーンの充実を実現してくれる選手に対しては、結果どうあれ、まず感謝し、拍手したい。
それがファンとしての率直な思いです。小原佳太の新たな「挑戦」でもあるこの試合、要注目でした。


試合ですが、やはりウェルター級ともなると、若干静かめの試合展開でも、緊張感が違うなあ、という内容。
垂水稔朗は、もう少し手数が出せたらなお良かったのでしょうが、要所で鋭く、小原のアゴを狙って右を飛ばす。
小原佳太は冷静に見て、左を突いて、後続を狙う。

3回終盤、垂水が連打で仕掛け、4回は右ダイレクト、続いてコーナーに追い、小原のボディに右を突き立てる。
これはけっこう「悪いトコ」に入ったような。小原少し効いたかと見えたが、なお攻める垂水に、アッパーを小さく返し、勢いを止めてから逆襲。
打ち合いで右フック、続いてインサイドへ右ストレート、一発目でのけぞる垂水に、さらに二発目。
垂水が後方へダウン、立ったもののダメージ深く、追撃されストップとなりました。


小原は勝負どころで、相変わらず「役者」なところを見せました。
しかし垂水の健闘も光った、と言える試合でした。
そしてそれは、やはり小原が好戦的であり、なおかつ打たれた場合の耐久力に限界がある、という過去の試合ぶりから弾き出された「攻略」の手立てを、垂水がしっかり持っていて、それを心の拠り所として闘っていたから。そんな風にも見えてしまいました。

次は日本王者、強打のサウスポー永野祐樹とのタイトルマッチになりますが、攻めの多彩さでは、かつて二度破った垂水に劣りそうな永野、しかし一点突破の破壊力では、比べものにならない、と言える王者です。
数年前なら、だいぶ格が違う、と見えた両者ですが、立場が入れ替わった今、どんな闘いを見せてくれるか。
見逃せない試合になりそうです。楽しみです。


================


そういうことで、A-signの動画紹介しておきます。
画質が良いのが有り難いですね。






コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする