さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

期待は快勝だが/再々戦?/表紙はいまだに/5月にダブル

2017-01-26 19:41:44 | 話題あれこれ



日本時間の日曜日、ありがたいことにWOWOW生中継の
スーパーフェザー級、WBC4強激突マッチ。
フランシスコ・バルガス、ミゲル・ベルチェット、ミゲル・ローマンと共に
LAにて、三浦隆司が会見

こうして並ぶと壮観です。ええ面構えですね、みんな。
三浦も違和感なく?収まっていて、良い感じです。

ミゲル・ローマンについては、過去試合を何度も見たことがありますが、
正直言って、見映えしないことこの上ない、という印象です。
小柄で、遅くて、下手で、ぱっと見ただけでは、なんでこんなレベルの低い、
光るところの無い選手が世界上位にいるのや、と思ってしまいます。

しかし、執拗に攻めて攻めて、劣勢にもめげずに粘り、最後には相手を倒し、
ところ構わず打ちまくって、反撃の手が出ない状態にして、ストップ勝ちしてしまいます。
ポンセ・デレオン、ファン・カルロス・サルガドといった元王者との試合は
いずれもこのパターンです。
直近の試合が「あの」ジェロッピ・メルカド戦だというのには、思わず腰が砕けましたが...(^^;)


もし今回も、三浦の強打に耐え抜き、同じ流れに持ち込んで勝ったら、脱帽ものです。
もう、理屈では測れない世界ですね。
もっとも、三浦にも普通の考えでは収まらない、狂気のような闘志を秘めた選手ですが...。

普通に比較したら、倒して快勝してほしいところなんですが、どうなりますか。
メインのバルガス、ベルチェット戦を含め、物凄い試合が続けて見られそうです。

しかし、ロマチェンコやコラレス、新星デービスらがいる上に、この4強がいるんですから、
130ポンドは本当に充実の一語ですね。
どのカードを組んでも、大いに盛り上がりそうです。統一戦など、どんどん実現してほしいですね。


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130ポンド級といえば、こんな話題

会場で試合を見ていて、確かに「度を超している」と感じた部分ではあります。
まあ、仮に一度くらい減点があったとて、勝敗が逆にはならかったわけですが。

しかし、それよりもまだ、内山に現役続行の可能性があるような話に、虚を突かれた思いです。
そうか、そういう道もまだ、あり得るのか...と。
本人の意志がどうなのか、本日発売の「Number」誌にインタビューがあるそうで、
またじっくり読んでみようと思いますが。


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その「Number」誌、表紙は誰になるのか、ちょっと注目してました。
昔はハグラー、レナード戦から、タイソン全盛の時代を経て、辰吉・鬼塚時代の頃までは
けっこう頻繁にボクシング特集を組んでいた雑誌。
92年の9月でしたか、辰吉、鬼塚、平仲が立て続けに防衛戦をしたときには、
増刊号を出したことさえあります。

スポーツファン全般にとっても、ボクシングがそれだけのトピックであり得た時代でした。
しかし今は...と嘆いても始まりませんが。

で、その久しぶりの特集号で、いったい誰が表紙を飾るのか、
今、世に向けて、ボクシングの顔として選ばれるのは誰なのだろうと。

結果、タイソンでした。ちょっとがっかりでした。
四半世紀前に、東京で敗れた衝撃は、確かに今でも忘れ得ぬ記憶ですが、
現在、書店やコンビニの店頭で、購買層に訴えかける力の持ち主が不在である。
それがただ今、日本におけるボクシングの現実なのだなぁ、と。


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その現実を、これから打ち砕いてくれるかもしれないボクサーたちの
健闘に対する期待は、変わること無く心中にあります。
その代表格たる井上尚弥の次戦は、5月に八重樫vsミラン・メリンド戦とダブルで開催とのこと。
体調さえ万全なら、王者として堂々たる闘いを見せてくれることでしょう。

しかし、マッチメイクに関しては不透明なようです。
現時点で例によって「断られた」的な話もほのめかされています。

3月にMSGでロマゴンがシーサケットと闘い、クアドラスも出場するのを傍目に、
こちらが従来通りの国内開催、フジテレビ放送の枠内で動いていること自体、
ファンの目には「呑気なものやな」と映ってしまいますが...。

3月にMSGでそれぞれリングに上がるロマゴンやクアドラスにオファー、って
話に至っては、何やそれ、という感じですね。
早くからオファーしていたとしても、そんなもの、あっちに行くに決まってるし、
その次にといっても、調整期間が足りない。どっちにしても駄目、という。

今から断定的なことなど言えないですが...ほんまかいな、大丈夫か、というに尽きますね。
選手に負けず、陣営にも「健闘」を期待したいところですが、はてさて...。


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11 コメント

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Unknown (Unknown)
2017-01-26 21:13:14
Number、懐かしいなぁと思って買いました。私の記憶だと、ホリフィールドーボウとかの試合の価値を知ったのがNumberでしたが、遠い昔ですね・・・。

と、軽い話題を追加投入。

荒川選手の相手、当初はハリケーン風太選手を考えていたとか。何か凄い流転のボクサー対決だなぁと、どこかで見てみたいですね。しかしこのカード、想像したこともありませんでした。
http://boxingnews.jp/news/44496/

2月の那須川天心戦を控えたアムナットのインタビュー。「今はボクシングで大きな試合の話がないから、ムエタイをやっていく感じ」なんでしょうね。オリンピックではライト級で出ていた体格、ムエタイルール2戦目の那須川に対して100戦近いキャリアと、実際の所はかなり有利にも見えますが、どうなることやら。
http://www.knockout.co.jp/news/interview/20170125_amn/
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Unknown (hiro)
2017-01-26 21:13:53
あ、上は私です(汗)こちら、名前なくても投稿できるんですね(汗)
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Unknown (月庵)
2017-01-27 01:20:19
本来ならば、クアドラスと戦うのが井上でなければおかしいんですよね。何故負かした方の相手が大興行に出るチャンスを得て、勝った方が数千人程度のちっぽけな箱庭で戦うのか。同じ国内での試合でも、ジョシュア・クリチコのように八~九万もの大観衆の中でやれるのならまだわかりますが。これほどのレベルの選手を国内で戦わせる必要を私は感じません。松山英樹や錦織圭が日本で戦う必要がないのと同じです。そもそも日本に呼べる程度の相手と戦うだけでは、これ以上ののびしろはないでしょう。

テレビ局の兼ね合い? 河野が二度目の世界を獲った時は、後楽園で彼単独の世界戦枠をテレ東が作ってやったじゃないか。別に有明だとかなんとかなど使わずとも、後楽園で八重樫単独の試合を組めばいいだけの話だ。そちらの方がガラガラな有明で試合するよりコスパもいいでしょうし。なんにせよ、八重樫・ロマゴン戦から始まった井上・ロマゴンの試合に対する期待感は、最早陣営に対する失望感に変わりつつあるのが正直な所です。仮に実現できたところで、顕著なフィジカル差や階級適応の問題によって、我々が望むような名試合になる可能性は低いと思いますし。

三浦はバルガス戦での惜敗以来、ほぼ試合枯れの状態ですからね。後楽園ホールでの例のあれは試合と呼ぶに値しませんし。新しい取り組みを試みています、というのも嫌な予感がしますね。発展途上の選手ならともかく、既にスタイルが確立されている選手がそれをやるとどうなるかは一時の村田や山中の迷走ぶりを見れば明らか。そんな器用な選手では全くないのだから、不恰好だろうがガードが甘かろうがなんだろうがいつもの試合をするしかないのでは? と感じています。この格闘技という分野、『あれもこれも』じゃなくて『あれかこれか』で、攻撃と防御を同時に良化させる魔法のトレーニング・戦術なんてありませんから……。

とはいえ、今の日本人王者クラスで海外展開が現実に期待出来る唯一の選手なので、絶対に躓いて欲しくないです。ロマチェンコのようなボクシングの超人にはなれないとしても、世界の舞台でスターの一人として活躍する素養はありますから。しかし、こうやって世界で現実に戦って勇名を馳せるのが、結局西岡や三浦、そして国内から追放されていた時期の亀田和毅のようなアウトサイダーであるという事実は非常に昏く、重いものですね。亀田和にしても、追放さえされなければ国内でキャリアを積みたかっただろうし、これからはそうする流れになるでしょうから。一番強い、自国のエースだと言われている人間が頑なに国から動こうとしない日本のボクシングは訳がわからないです。そのレールに嵌めこまれた内山・山中に続いて井上も同じ軌跡をたどる事になりそうで、本当に憂鬱です。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2017-01-27 05:57:01
>hiroさん

あ-、取り上げれば良かった、というネタですねー。あと、小國以載深キョンと対面、とかも(笑)出世したなあ、小國...。

荒川ー中岸が実現してたら、ホール行ったかもしれませんね。世に言う「好カード」かどうかは知らず、個人的には見ずに済まない部分があります。
那須川天心は年末には格闘技の試合もしたそうですが、こういう「企画」方向に進むのは、どうなんでしょうかね。無理からぬ面もあるんでしょうかね。

>月庵さん

ダビ・カルモナがクアドラスと闘うというのは、井上に負けたからこそお手軽に、という面もあるとは思います。本来なら井上が、とは同感ですが。
結局は井上・八重樫ダブルの試合をフジテレビに提供する、という前提の元でしか話が進まない、それが現状なのでしょう。また、現状の井上が米国の市場において、いきなり好条件で試合が出来ない、或いは何らかの形でその折り合いがつかない以上、従来の枠内でビジネスをするしかないのでしょうね。ロマゴンとの対戦を日本でやる算段がある(内々で話がついている)のならまだしも、その辺すら怪しく思えるのが正直なところですね。ロマゴンとの戦力比較は、また次の試合を見てみないと、何とも言えない部分もありましょうが。

三浦は技術的に進歩し、詰めの鋭さも増した上でのベガス進出だったが、それが肝心の大舞台で発揮されなかった、という風に見ていて、その部分を省みた話をしているのではないでしょうか。かつての「行く道ひとつ」な三浦も凄かったとは思いますが、さらにその一段上に上るための探求なのだろう、と。

日本のトップが、海外のリングで、世界のメインストリームで闘う道へ、すんなり進めない理由は、結局はマネージメントとプロモートの権益が混同されていることに、全ての原因がありましょう。そもそもそういう道へ進むボクサーの存在を想定せずに作られたシステムで成り立っている、それが日本のボクシング業界です。そして、その現状がいつまでも変わらないまま、長谷川や内山、山中が闘い続け、今後は井上や田中恒成が同じ状況になることも容易に想像がつきます。その現状を変える意志がどこかに存在してほしい、と切に願いますが、今のところそれはどこにも見えませんね。


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Unknown (saman)
2017-01-27 07:25:22
日本のボクシングの、時代錯誤的なガラパゴス状態については、行き着く所まで行き着くくらいの壊滅的な状況にならないと、変わらんでしょうね。

結局、日本におけるこの業界は典型的なモンキービジネスで、グローバルな視点やら、将来的な発展性とか知ることか、と。それが真綿で首を締め付けてるという事に気づいていないのか、本当にもどかしいですね。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2017-01-27 11:17:25
>samanさん

現状、タイトルホルダーが増え、選手の実力も向上し、アマチュアとの関係も改善されるなど、良くなった部分もありますが、一定の水準を超えたトップ選手のキャリアが、TV局の後援前提で行われる国内興行で頭打ち、という点は、どうにかならんかと思います。結局、より大きな成功を求めて、いくつかの低額報酬試合を強いられる道を選べないのは、これ全て選手のマネージャーでありながら、同時にプロモーターでもあるという「会長」と呼ばれる異形の怪物の既得権益を損なうから、なので、その怪物たちが寄り合って形成する日本ボクシング業界の現状では、この部分は変わりようがないでしょうね。
海外のボクシングビジネスも、突き詰めて言えば「モンキービジネス」であるのは同じかもしれません。しかしあちらは、それぞれの役割分担が建前上は整理されているので、まずまず整合性のある話に落ち着きはしますね。

それにしても今時「会長」ってねぇ...何の疑問もなくこんな名称使ってますが、ほんまに「ヤクザやあるまいし」としか思わないんですけどね。どうなんですかね。

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Unknown (gaku)
2017-01-27 12:06:19
私も長い間「会長」に違和感があります。
どうして「〇〇ボクシングジム」なのに「会長」なのか??
「ジム長」が正しい呼び方だと思うのですがね。
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Unknown (さんちょう)
2017-01-27 12:54:44
>現在、書店やコンビニの店頭で、購買層に訴えかける力の持ち主が不在である。
それがただ今、日本におけるボクシングの現実なのだなぁ、と。

まだパッキャオなら納得するんですがね~。さうぽんさんの仰るとうりです。それか次世代のスター候補の井上選手にするべきでしたね。イケメンですし、女性もこんな怖い顔の外人の表紙なんかよりよほど関心持って、手に取ってくれるかもしれませんが。

三浦選手今回はもちろん勝ってほしいですが…なんかこけてしまいそうな気がして怖いです。まあそこが三浦選手の魅力でもあるなと勝手に思ってはいますが。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2017-01-27 13:58:08
>gakuさん

ジム長、ジムオーナーが正しい表現であると、まずは思うところですね。しかし現実はマネージャーとプロモーターの兼任という、利益相反を絵に描いたような存在で、それを上手く表現する言葉がどこにもないのでしょう。下手したらトレーナーまで兼ねてたりしますしね。もう何が何だか、おそらくやってる方々も自分でわかってない状態なんでしょう。

>さんちょうさん

井上尚弥であってほしいと思ってましたけどね。この前号、テニス特集でして、当然錦織圭が表紙でした。格好良く撮られてましたね。でもNumber編集部にしてみれば、ボクシング特集を組んだら購買層は若い女性ではなくおっさんばっかりだ、という判断だったのでしょう。ある意味では非常に的確な判断、プロの見切りだと感心すらします。なんだか書いてて泣きそうになってきますが...。

三浦は今回の相手なら、快勝を期待したいです。そういう理屈どおりに行くかどうかが、不安なんですが。
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Unknown (hiro)
2017-01-28 10:57:55
ナンバーの企画の、『世界チャンピオン分布図』を見ると、日本はアメリカ、イギリス、メキシコについで世界4位で、しかも5位のフィリピン・ロシアをWスコアで引き離しているのですが、何ですかねこのギャップは(苦笑)。
世界チャンピオンのファイトマネーとかで地図を作るといいのかしらん、ううむ・・・。
那須川選手は、一般相手に名前を売るカードを少し挟みながらという感じですね。肘有りルール一試合目でルンピニー王者に勝たれてしまって、マッチメーカーが大変そうでした(笑)。まあ、年6試合ペースなので、こういう試合も挟みやすい所が競技の違いかもです。しかし、普通の日本人相手ならアムナット有利だと思うんですけれどね。昨年末のムエタイ復帰も無難にこなしていましたし。
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