ということで明日に迫ったペテ・アポリナルvs武居由樹戦ですが、日本でもお馴染みジュンリエル・ラモナルを破ったOPBF王座戴冠戦を、今頃になって見てみました。
フルラウンドの動画があると早くから知らされていましたが、今頃になってやっと見る。まさしく泥縄式です。
しかし、いざ見てみると、ちょっと参考資料としては不足あり、な感じ。
相手の左右が違うのは仕方ないとしても、ラモナルがあまりにも不調で、アポリナルは終始、楽なペースで闘えている。
これでは、ホンマのところはどうなんやろう、いまいちわからんなあ、という印象。
もちろん、ひとつの試合にボクサーの良し悪し全てが出る、それを見られる、なんて考えはしませんが、それにしてももうちょっとなあ、という。
それでも以下、印象に残ったところを。
アポリナル、ちょっと小柄。
怒り肩で、最初はガード高く上げていたが、徐々に左下げてL字ガードになる。
ラモナルが悪い。スピードが無い。
最初から足取り重く、膝が硬い。パンチが切れず、スロー。
日本で見た和氣慎吾との二試合、久我勇作戦のみならず、先日大阪で見た前田稔輝戦よりも悪い。
この試合、減量に苦しんだのではないか、と見える。
それ故、アポリナルが徐々に余裕を持って闘い始める。
左下げて、待って外して当てて行く、という流れ。
アポリナル、右アッパー得意と見え、よく打つ。右アッパーは迎え撃ちだけでなく、これで「入る」場面も多々あり。
確かに構えた位置からすんなり出る。
離れ際や、相手が打ったあとにリターンの右クロスが速い。右肩残して打つフォームで、防御にも気を遣っている?型ではある。
時々スイッチするが、あまり効果はない。
※と書きましたが、2回などに、スイッチして右フック当てて、ダメージを与えています。
10回、倒した右も、サウスポースタンスになっているときに打っています。追記します。
試合は中盤以降、ワンサイドになっていく。
ラモナルは出るが打たれ、前にのめりもつれるばかり。
アポリナルが左下げて外し、右アッパー、左ジャブ、右クロスと好きに当てていく。
8回ラモナルにドクターチェック。9回終了後、ラモナルが自コーナーを見失う。
10回開始時、アポリナルの青コーナー、ポストのクッションとパネルが外れる。勝っている方のコーナーなので、純然たるトラブル。
少し時間が空くが、ラモナルの助けにはならず。アポリナル攻めて、ロープに詰め、最後は右フック。ラモナル倒れ、立てず。KOとなりました。
まるで神戸サンボーホールのような天井の低い会場で、肩車されたアポリナル、アタマ打つんちゃうかと心配でしたが、歓喜の勝ち名乗りでありました。
正直、武居由樹と闘ったら、こんなスローテンポの楽なペースになるわけがないので、そこでアポリナルがどんな闘いを見せられるのか、ちょっとわかりません。
ただ、こんなペースで試合が長引いて、キャリアが浅く長いラウンド未経験の武居が悪い回りに立ってしまったら、という可能性はある、と思います。
この試合の限りでは、小柄だが突進ファイターではなく、相手を見て闘える選手なので、そこは軽んじてはいけないところです。
また、武居のパンチならこうはいくまい、と思うものの、外す目や型を持っている選手でもありますので。
あと、右アッパーは要警戒、ですね。これを好きに当てられたら、面倒の始まりになるかもしれません。
そんなことで動画貼っておきます。
いよいよ明日ですね。楽しみです。
あ、そうそう、実況は「ピート」アポリナル、と言っております。賛成です(笑)。
武居くん、弱点らしいものはこれまで露呈してないですが、ちょいガードが開く、打ち終わりの隙がありそう、後半にもつれたら今回の相手はそこを突く可能性はありますよね。さあどうなるか。八重樫トレーナーの指導の成果は?
楽しみです
今回、今までとは一段上の相手のはずなんで、これまで問われずに済んでいた部分が問われる試合...になる可能性はありますね。そこを鮮やかに、見事にクリアして、さらに上の話が出来る選手になれるかどうか。
ラモナル戦の映像、一回見てブログ書いたんですが、何か気になって見返して見たら、2回のスイッチからの右ヒットがかなり効果的だったのに気付きました。ラモナル不調の印象は変わりませんが、あれ以降輪をかけた感じでした。サウスポーの武居相手に、ああいう攻撃や、違う攻め口が何かあって、それでアポリナルが先手を取って回し始めたら、というのが、考え得る中で一番悪い想像ですが...はてさて、ですね。