さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

登り坂だから出来る「勝負」 バージル・オルティス17連勝

2021-03-21 17:00:59 | 海外ボクシング

ということで今日はDAZNにて、WBOクルーザー級王座決定戦と、ウェルター級のKOパンチャー、バージル・オルティスの試合を、ライブ配信で見ておりました。
英国の試合が早朝から、米国の試合がお昼前から、というパターンは、本当に一昔前のことを思えば、信じられないことですが...。




米国の方のメインは、バージル・オルティスが、キャリア最強の相手であろう、一階級下の元WBO王者モーリス・フッカーと、中身の濃い攻防を繰り広げました。
痩身ながらパンチの切れ、上下のコンビが良いフッカーに苦しみながらも、スタートからぐいぐい迫り、ジャブを応酬、右クロスを飛ばし、ボディも狙う。
行く道ひとつ、決まってますがな、みたいな闘いぶりで、見ていてわかりやすい「勝負」の覚悟を決めている。
フッカーも堂々と迎え撃ち、ジャブや右ストレートを決めて、オルティスに少しだけ後退を選ばせる時間もありましたが、オルティスの左ボディの威力によって動きを止められていき、6回に上下のコンビでダウン。

そして7回、右の相打ちになったとき、フッカーの右はオルティスの肩か胸あたりに当たったように見えましたが、これでフッカーが右拳を傷めたようで、自ら座り込み、そのままTKO。
こんなん、先週も見たとこやなあ...珍しいことが続くことってあるのやな、という感じでした。


終わり方はちょっと残念でもありましたが、試合内容自体はもう、両者に拍手するしかないものでした。
共に持ち味をしっかりと出し、これ以上どうしろこうしろと言う隙も間もない試合で、客数制限が勿体ない、としか。

ことにオルティス、相手の巧さも強さも重々承知の上でしょうが、締まったフォームで、真っ向から強打を繰り出し、打ち勝とう、倒そう、という外連味の無さは、見ていて目に眩しい、というと大袈裟ですが、惹き付けられるものがありました。
こういう闘い方を迷い無く採るのも、今この時期、登り坂を駆け上がる途中だからだろうなあ...とも思いつつ、ボクサーのこういう時期の姿は、しっかり見とかんと、という気持ちになりました。




英国の方は、元五輪代表のローレンス・オコーリーと、クジシュトフ・グロワスキの決定戦。
グロワスキがマイリス・ブリーディスと再戦するはずだったものが、ブリーディスが応じず空位になったもの。

若いオコーリーの試合ぶりは、DAZNの配信で何度か見たものの、今日で16戦目、世界タイトルというのは微妙、ちょっと早いかも、と思いましたが、長身とリーチを生かし、右アッパーも時々、ボディに送るなどして、接近を阻止する組み立て。
見ていて、単調な印象もありましたが、細身のヘビー級と小さめのクルーザー級、という感じの対比で、体格差ははっきりとあり、その差ゆえなのか、展開は変わらず。
オコーリーが6回に右ショートを決めて、グロワスキがダウン。そのままTKOとなりました。
こちらも結果「若い者」が勝ちましたが、オコーリーは良い意味だけでなく、悪い意味でも「まだまだこれから」という印象でした。



コメント (2)
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