穴にハマったアリスたち

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(第1話)わんだふるぷりきゅあ!「はじまりは「わんだふる!」」感想

2024年02月05日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第1話)わんだふるぷりきゅあ!「はじまりは「わんだふる!」」感想

新しい年が始まりました。今年も新要素が盛りだくさんで、その一つ、猫組のお姉さま方に興味津々でした。
同方向のクール系お姉さまコンビは今までにありそうでなく、ある種ふたごっぽい雰囲気がとても魅惑的。応援しよう。

…と思っていたのですが。


(「わんだふるぷりきゅあ!」第1話より)

マカロン的お姉さまかと思ったら、ヒメルダよりのスパイシー的お姉さまだった。推せる。

公式サイトのキャラ紹介によれば、決め台詞は「こわくない、こわくない」のようです。
てっきり、ガルガルした子に対して「ふふ。怖がらなくていいのよ」みたいな妖しくも包容力のあるそんなイメージを持っていたのですけれど。
この分だと「ひぃっ!?だ、大丈夫。怖くない怖くない。頑張ろう…」と自分に言い聞かせてる的なのだろうか。つくづく推せる。

もはや叙述トリックの域なんじゃなかろうかとも思うほどで、もしかしてこれ「わんぷり」さんの基本ギミックだったりするんだろうか。
「言葉を話せない動物たち。実はこんなことを考えていた」的なのはいかにもありそうで、「表面に見える最初の印象と、真相は違う」はテーマとして成り立ちそうに思う。

ヒトの方の犬飼さんも、個人的にはカスタード的な振り回される感じの子をイメージしていたのですけど、従来の主人公キュア的なアグレッシブさを感じます。
この種の「印象を覆す」を意図的に仕込んでいるのだとしたら、スリリングな1年になりそうです。

イヌの方の犬飼さんは、直感的な印象としては「3歳ぐらいの女の子」的な描かれ方をしていたように感じました。
繰り返し描写された、置いていかれる寂しさ。「大好きなお姉ちゃんが小学校に行くのを見送る」のような情景を強く想起します。
「出社するパパママを見送る」にも通じるので、現役幼児様にとってはかなり刺さる描写じゃないかしら。

自分が姉の場合。5歳なら2~3歳かそれ未満の弟妹がいる子も多いはず。犬の理解力は2歳児ぐらいだそうなので、ちょうど当てはまります。
まだ言葉を満足に喋れない弟妹。今までは自分が世界の中心だったのに、急に割り込んできた対立者。
でもお姉ちゃんのことが大好きで、こんなことを思ってるんだよ。みたいなのは作品メッセージとしてありそう。

クレジット表記も「犬飼こむぎ」「犬飼いろは」で、名字的には姉妹そのもの。
一人っ子への配慮などでやりづらい姉妹プリキュアを、ペットに置き換えてやってみようとしてるのかもしれない。

【ひろがる世界を経て】
意欲作故に色々と課題も見えた前作を受けてか、早速その対策をなされているようにも感じました。

【1】
よく見かけた批判の一つで「悪役会議がない」。今作も会議どころかそもそも敵組織がはっきりしません。同様の批判が上がるのは容易に予想できる。
更には少なくとも第1話では「戦闘」をしていない。「プリキュア」から「ぷりきゅあ」に変えたのもこの辺りを意識してなのかなとも思えますし、これも批判がでるのは予想できる。

なので先手を打ってプリアラの無料公開に踏み切ったのかなと。
前例はある。だからちょっと批判は待ってくれ、的な。

【2】
始まる前からペットにまつわる各種問題への声が散見されました。
異例の「おうちのかたへ」(公式サイト)の公開は、「ペットをモチーフにはするが、ペットそのものに深入りするのではない」の釘を刺したようにも見える。先ほども書いたプリアラ公開は、この意図もあるかも。

「ひろプリ」さんは、「ヒーロー」の語句の印象でかなり苦労したように思えます。
「正義とは。悪とは何か」「民衆は守る価値があるのか」のような、いかにもなヒーロー問題を扱うようなイメージを持たれてしまい、それがないことへの批判もあった。この種の誤解を避けようしているのかなと。

【3】
前作最大の話題ともいえる「男子プリキュア」。
これ自体の是非は横に置きますが、「夕凪ツバサのキャラクター性以前に、男子プリキュアというだけで賛成/反対がバッサリと固定してしまった」のは「失敗」だと思います。
ツバサくんがどんなキャラクターなのかとは関係なく「男子プリキュアだから」を理由に妄信的に支持をしたり、否定ありきでの批判から入られてしまった面がある。

今作の兎山くんがプリキュアになるのかはまだ何とも分からない。
「第二の男子プリキュア(あるいはその期待を裏切った者)」のようなレッテルの前に、まずは「兎山悟」のキャラクターを見てもらうのは健全な流れだと思います。

前述の「リリアンが実は…」にも繋がる話で、「レッテル」「第一印象」は今作のキーになってるのかも。
何にせよ、非常に先が楽しみな素敵な第1話でした。今年もワンダフルな1年になりそうです。

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