穴にハマったアリスたち

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映画 プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち:「星空さんの見た夢」

2014年03月20日 | プリキュア映画シリーズ
同じ状況に置かれた各プリキュアさんが、それぞれどのように打破するか?というのは考えてて楽しいで、今日もやってみる。

星空さんが見た夢は、絵本(?)を描いている夢。
皆で楽しい笑顔を浮かべていたあの頃のことを思いながら、「あたしは皆と一緒に笑っていたい」と呟く。
彼女の持つ特性が「現実には存在しないメルヘンによって救われ、そのメルヘンを実現するために戦う」であることを思うと、このシーンも色々と考えさせられます。

かつて星空さんは、笑顔の大切さを伝える絵本によって救われた。
その後「メルヘンと現実は違う」と悟り、軽くネガティブにもなられましたが、メルヘンを守るために自ら立ち上がり戦われた。
そんな星空さんの姿は、かつて笑顔の大切さを教えてくれたあの絵本そのもの。
メルヘンは実在しないけれど、星空さんが戦うのであれば、それはちゃんと存在する。
特に「NS2」で、石化しながらもエンエンに後を託した姿は、彼女が「皆に笑顔を与えるメルヘン」になったことそのものでした。

そしてそれに続く今回の「夢」。
星空さんは絵本に自分たちの姿を描いています。まさしくストレートに、彼女たちのあの戦いはメルヘンになった。
おそらくこの絵本を読んで、多くのお子様が勇気づけられるのでしょう。実に綺麗な結末だ。

ですが、よく分からないのが、その流れでどうやって「これは夢だ」と気づいたのか。
「友達がいなくて一人だったから」かとも思いましたが、桃園さんの例を見るに、バク母は友達の幻影を作り出すことくらいはできるようです。
星空さんの夢が「皆と一緒に笑っていたい」ならば、普通に「皆と一緒に笑っている」夢を見せればいいだけ。
かつてのジョーカーさんのように。

ただどちらかというとこれは、「ジョーカーさんの見せた怠け玉を破ったように、今回の夢も破っていた」が正しいのかもしれない。
案外、実際に星空さんは「皆と一緒に笑っている」夢を見せられていたのかも。
そして自分で考えて、何がどうなっているのかに気付いたんだ。

星空さん:
 「あたしは皆と一緒に笑っていたい」

記憶に頼るしかないですが、このシーンのこの台詞を言った時、星空さんはどこか寂しげです。
星空さんは「皆と一緒に笑っている夢」を見た。だけど「これが長く続くはずがない。だってメルヘンと現実は違うのだから」と悟った。
だから夢を破ることができたし、自分たちをメルヘンとして絵本に描いた…んじゃないかな。

緑川さんも似たような状況だったと思われます。
彼女の抱えていた問題は、「家族が大事」「だけど家族はいずれ離れていく」。
しかも最初に家族から離れるのは、順当にいけば長女である緑川さん自身です。
第42話にて、弟妹の前でこれまでの生活に別れを告げる「変身」を自ら行った彼女は、とてもとても悲しくて凛々しかった。
おそらく夢の中で緑川さんは、それと同じ経緯をなぞったのだと思われます。

本編で扱われていたこととはいえ、改めてスマイルチームは非常に切ないですね。
楽しい楽しい時間が、やがて終わることを常に認識している。逆にいつまでも続いたら「これは夢だ」と気づくくらいに。
だからこそ楽しい時間は全力で遊んで、避けることができない確実にやってくる破綻に備える。
描写はされませんでしたが、青木さんは用意された道を破棄し、日野さんは漫然と続く交友関係から卒業して、夢から戻ってきたんでしょう。
格好いいです、スマイルさん達。

…ただ黄瀬さんがいまいちよく分からない。

彼女が見た夢が「ミラクルピースになる夢」ならシンプルに分かるのだけど。(ミラクルピースは実在しない⇒自分で力で実現するんだ、の流れで)
もし「漫画家になったというメルヘンがいつまでも続くのはおかしい」とばかりに自分を追い込んでいたのだとしたら、とんでもない求道者ぶりです。
夢やメルヘンが実現しても、「これが長く続くはずがない」と認識して、更なる高みを目指すのか。もはやスマイルチームに安寧はない。
玉砕して次の世代につないで初めて休めるプリキュア(NS2のエンエンの時のように)…と思うと、普段が一見能天気に見えるだけに物凄い世代だ。。

(映画本編の感想はこちら

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