Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ちょっと思い出しただけ

2022-05-04 20:29:52 | 映画 た行

2022年/115分/日本

監督・脚本:松居大悟

出演:池松壮亮、伊藤沙莉 他

ストーリー:照明スタッフの照生と、タクシードライバーの葉。
物語はふたりが別れてしまった後から始まり、時が巻き戻されていく。
愛し合った日、喧嘩した日、冗談を言い合った日、出会った日・・・
コロナ禍より前の世界に戻れないように、誰もが戻れない過去を抱えて生きている。
そんな日々を”ちょっと思い出しただけ”。~川越スカラ座HPより

この作品の公開を知って鑑賞するのを楽しみにしていた。やはり近場で観たいものだと思っていたら「川越スカラ座」で上映されると知り、気になる作品を好きな劇場で観られる!!と心待ちにしていたのだ。

そして、『スペシャルポストカード「手と手」Ver.』の配布もあるという案内もあり、もしかしたらもらえちゃうかも!と密かに期待し、公開第一日目に行こうと決めた。

出かけたのはGWが始まったばかりの4月30日。久しぶりの川越だったが、天気も良く、街は大賑わい。

スカラ座も思っていたよりずっと混んでいたけれど、首尾よくスペシャルポストカードも手に入れることができた。(画像の右側にあるのがそのポストカード、左はパンフレット。)

そして劇場の灯りがすうっと消えて本編の上映が始まると、すっかりこの「ちょっと思い出しただけ」の世界に。

過去を遡りつつ、お話は現在と過去を行き来する。

最初はそれに戸惑ったが、話の流れに身を任せることでその時間の経過が自然になっていた。

照生と葉の時間が巻き戻され、二人の間に流れた6回の7月26日を描くことで二人の生きてきた日々、言い換えれば過去が浮かび上がる。

日々を積み重ね・・それらの日々はその時には「今」であるわけで・・・その連なりが過去に変わることで成り立つ今、現在であるということに改めて思い至る。

色々な日があった、それこそ輝く日も、沈み込むような暗い色の日もあったけれど、そのどの一日も欠けては今はないということを、溢れるような懐かしさと温かさと苦さとをもって思い出すそんな日は誰にでもあるよなあ~、なんて観終わってしみじみ思う。

コメント
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