Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

83歳のやさしいスパイ

2021-10-11 20:02:41 | 映画 は行

2020年/89分/チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペイン合作
原題:El agente topo

監督・脚本:マイテ・アルベルディ

出演:セルヒオ・チャミー、ロムロ・エイトケン

物語:本作で驚くべき活躍を見せる主人公は、83歳のごく普通の男性セルヒオ。とある老人ホームの入居者が虐待されているとの疑惑があり、そのターゲットの様子を密かに克明に報告することが彼のミッションだ。携帯電話の扱いひとつさえ不慣れなセルヒオが眼鏡型の隠しカメラを駆使し、暗号を使って老人ホームでの潜入捜査を繰り広げる様子に観客はハラハラしっぱなし。妻を亡くした悲しみの中にある彼は、傷ついている人を放っておけない心優しい性格で、調査を行うかたわら、いつしか悩み多き入居者たちの良き相談相手となってしまう・・・。セルヒオは無事にミッションをやり遂げることが出来るのか!?そして彼が導き出したある真実とは?

探偵の補助として働いた経験のあるマイテ・アルベルディ監督は、老人ホームの内部で調査をしている探偵が存在することを知る。「家族が虐待されていないかを調べてほしい」という入居者の親族からの依頼が多いことに目を向け、ホームの許可を得てセルヒオがスパイであることを明かさずに3ヵ月間撮影。~チラシより

 

スペイン語の映画、久しぶりだ~!と勇んで観に行った作品。

予告は見ていたので、老人ホームを舞台に83歳の新人スパイの話だということは知っていた。

なんか、すったもんだがあって、ドタバタもありの面白い話かと思いきや、いや確かにセルヒオが探偵に選ばれ、老人ホームに送り込まれるまでの話は笑えたのだが、いよいよ本筋に入ると雰囲気は一変する。

私はこれだけの高齢の俳優をよく集めたものだと思ったのだが、実はこの作品『長編ドキュメンタリー』だったのだ。

後で気付いて、あの自然さはドキュメンタリーだったからなのか、と驚かされたのだが、それにしても作品の流れに不自然さがまったくないことに驚かされる。

ホームで面会に来る家族の訪れを待ちわびる入居者の人々のそれぞれのおかれた状況と孤独が胸に迫る。

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