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2006年/ドイツ/115分
原題:VIER MINUTEN
監督・脚本:クリス・クラウス
出演:ハンナー・ヘルツシュプルング、モニカ・ブライブトロイ、スヴェン・ピッピッヒ、リッキー・ミューラー、ヤスミン・タバタバイ
予告編も何度か目にし、そしていつだったか偶然点けたTVドイツ語講座でもこの作品を紹介しているのを見かけた。だが、如何にも重そうで辛そうで、しかもピアノがメイン、観ようかどうしようか迷っていたのだけれど、結局覚悟を決めて観てきた。
予想を裏切らず、重くて辛くて、そしてピアノが作品の骨子となっていた作品だった。音楽に内在する力、そして音楽によって、音楽によってのみ解放される魂について改めて考えさせられる。
ピアノ教師として刑務所にやってきたクリューガー、そして問題児のジェニー、それぞれが心に重荷を背負って生きている姿が痛々しくて、でもそれを超えてダイレクトに響いてくる音楽に心震える。
モーツアルト、ベートーヴェンなど色々なピアノ音楽が画面から流れ出すが、何度も流れ耳に残るのはシューベルトのD.935-2の即興曲。
そしてそして・・・あのシューマンのコンチェルト!!ジェニーの解放された魂の歌が響く時・・・もう圧巻~♪もう満足~♪
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特にあの最後の演奏は、大画面の迫力!!彼女の思いと音楽とが、ぐぐぅっとこちらに迫ってきましたもの~♪
でも、クリューガーのワインのがぶ飲みシーンは、思い出すたび、う~ん、いいなぁ~
予告編を何度も観て「辛そうだなあ」と思いつつも観るぞ!と決めていたりして。
予想通り、辛くて重い映画だったけれど、
でも、劇場に足を運んで正解でしたよねー、観て良かったでした。
あの4分間の演奏!
ワタシもクリューガーと同じくビックリするやら嬉しくなるやらで!
ピアノと共に彼女の心の叫びが聞こえてくるようでした。
素晴しい演奏の後にあのお辞儀で締め括ったところがまた感動でしたよね。
今日もついつい弾いてしまったD.935-2、「この世への惜別や愛惜の歌のようでもあり」・・・うるうるします。
ところで、Die junge Nonneって「若き尼」のことですよね。どんな曲か調べよう、と思っていた矢先、昨日弾いて欲しいと送られてきた譜面の中にこれがあって、その偶然に驚きました。
敬虔なのに・・・、はかなくて、自由で、穏やかで、こだわりがなくて・・・、見様によっては、もしかしたら、この世への惜別や愛惜の歌のようでもあり・・・、アアやっぱりシューベルトの即興曲は全て・・・、私は最も愛する音楽の一つです!!