Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

ニッポンの、みせものやさん

2013-04-06 22:45:06 | 映画 な行
            
2012年/日本/90分
監督:奥谷洋一郎
出演:大寅興行社のみなさん、大野裕子、西村太吉、西村みよこ、斎藤宗雄
協力:大寅興行社、松坂屋興行社、ワールドオートバイサーカス、カルロス山崎、小池陽子、戸次和歌子、森浩二、門伝仁志、佐藤真、筒井武文、山上徹二郎
撮影・録音:江波戸遊土、遠藤協、奥谷洋一郎、早崎紘平、渡辺賢一
ストーリー:2010年以降唯一の見世物小屋となっている大寅興行社のメンバーたちは津々浦々を回り、旅をし続けるという暮らしを送っている。目的地に到着すると総出で荷物をトラックから運び出し、仮設小屋を組み立て始める。夜のとばりが降りると派手な看板が光を放ち、客寄せの口上が場を盛り上げ、明かりがともった小屋では太夫と呼ばれる出演者たちが出番を待っている。~「シネマトゥデイ」より

川越スカラ座でこのドキュメンタリを観るというのもまた雰囲気がよくて・・・ってどういう雰囲気なんだ
実際には一度も入ったことのない見世物小屋、でもそこで一体何が見られたのかということには興味津々だった。
宮沢賢治の『祭りの晩』で亮二が入った見世物小屋を想像するのがせいぜいで、あとは呼び込みの口上をはるかな記憶にたどるくらいだったのだが、ここで最盛期には300軒ほどあった見世物小屋の最後の一軒『大寅興行社』のドキュメンタリが見られるというのでわくわく出掛けたのである。
「お代は見てのお帰り~」と言う通り、お客は先ず小屋に入って見物しそして出ていく時にお代を払っていく。そこで見られる太夫さんの芸には度肝を抜かれた。「ひょえ~、す、すごい~」
フィルムは大寅興行社を10年かけて追いかけたその貴重な記録である。近い将来、もう見られなくなるかもしれないという危機感と、そこに確かに息づきそしてまた同時に失われようとしている一つの文化の記録と記憶に胸が熱くなりそして締め付けられる

*見世物小屋(みせものごや)とは
好奇心をそそり驚かせるもの(珍品、奇獣、曲芸など)を見せる小屋。
室町時代に始まり、歌舞伎や人形浄瑠璃とともに京都の四条河原をにぎあわせた。江戸時代に、江戸を中心に隆盛した大衆文化のひとつとして発達した。現代でいうところの、サーカス・美術館・動物園・お化け屋敷・芸能パフォーマンスなどに匹敵するような種々雑多の意義を内包していたといえる。
全盛期の江戸後期には全国で300軒もあったが、1950年代末には48軒、1980年代後半には7軒と減少し、1990年代には4軒、2010年以降は大寅興行社1軒のみとなっている。~UPLINKより


映画『ニッポンの、みせものやさん』予告編

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2 コメント

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わわわ! (Puff)
2013-04-09 17:21:46
rubiconeさんがこの映画をご覧になるとは、
ちょっと意外でした。
(…この手の話題にはあまり興味が無いと思ってました!)
この映画、チェックはしてたのですが、遂に行けずじまいでしたヨ。
ご覧になられて羨ましいです。

見世物小屋と言うと、小さい頃、お正月に観音様の広場に来ていたのを覚えています。
入りたいと親に言うと嫌な顔して入らせてくれませんでした。
小屋を見たのはそれだけで、自分の中でも「異空間ワールド」として存在しています。笑
あと最後の一軒しか残ってないのですよね、、
生きている内に一度は見ておかないと、と思ってます。
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Puffさま~☆ (rubicone)
2013-04-10 00:06:10
私も「みせものやさん」って入ったことがないんです~。興味はあるんです、何がそこで見られるのだろうという。
なので、この映画は絶対外せなかったんです、へへ。一日一回の上映で観に行った日が最終日でした。(結構、観客が入ってました)

で、
>生きている内に一度は見ておかないと、と思ってます。

ですよね~。
新宿の花園神社の酉の市の時にかかるようですが、検索しても去年とかの記録が見つからないんです。どきどき・・・今年の酉の市に期待しようと思ってます。
作品の中で記録されていた興行中の様子、あの熱気・・・怖いもの見たさ、もあり・・この目で見たい!!です。
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