先日引っ張り出してきた楽譜がある。
それはもう8年前、某出版社から出版された楽譜なのだがこれが『コピーガード付き』という代物である。
最初にこの楽譜を見たときの印象はもやもやする地模様がある変な楽譜だ、というものだった。
大抵、楽譜は白い紙に黒で印刷されているが、これはとにかくもやもや模様が緑っぽい灰色でその上に譜面が印刷されているというもので、一言でいえば、非常に見辛い譜面だ。
まあ、出版社も横行するコピー譜に音を上げ、対抗措置を講じたのだとは見当がつくのだが、それにしてもこの楽譜ってどうよ!とは思った。
譜めくりを自分でしようと思えば、そのために楽譜に細工をしなければならない。
譜めくりのタイミングを作るために譜面を書き足したり、書き足す範囲が多くなればそこだけコピーをして糊付けしたりする。
この楽譜の場合も同様だったので、原譜に貼ろうと2段分のコピーを取ったのだが・・・
なんとそこには音符が読めないように「この楽譜にはコピーガードがしてあります」という文字が地模様から白抜きでくっきり浮かび上がってきていた!
確かに、最後のページに「この楽譜はコピーガード付きの印刷用紙を使っています」という一文があった。
何度も言うけれど、出版社がコピーの横行に対して対抗措置を取らざるを得ない、という状況は理解できる。
けれど、対価を払って購入し自分のものとして使用していようとしているものに対してこういうことってどうなんだろう?
泣く泣くそのまま貼り付けてはみたけれど、見にくかった・・・ってか読めなくて結局暗譜した。
最近同じ曲を見直したくなり、前のものは書き込みが多かったので新たに注文しなおした。
表紙の感じが違っていたので8年経つと変わってくるところもあるのだろうな、と思いながら到着を待った。
注文して2日後、到着した楽譜の中身は8年前のものと全く同じ!
だがしかし、見慣れた白い紙に印刷された見やすい「普通の」楽譜に変わっていた!!
それはいい、歓迎する。ほんとによかったと思った。
でも、8年前のコピーガード付きの酷い楽譜は一体なんだったのだ!!という思いを抑えられないでいるのも事実だ。
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