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2006年/フィンランド/78分
監督:アキ・カウリスマキ
出演:ヤンネ・フーティアイネン、マリア・ヤルヴェンヘルミ、イルッカ・コイヴラ、マリア・ヘイスカネン、カティ・オウティネン、パユ
「フィンランドのヘルシンキに、ひとりの男が静かに生きていた。友人はいなかった。愛する人もいなかった。見守る家族もいなかった。文字どおりひとりぼっちの世界を生きていた。海辺でソーセージ屋を営む女だけが彼を見つめていたのに、その店のあかりは彼の眼には入らなかった・・*ユーロスペース:作品解説より」
観てからかなりの時間が経ってしまっているのだけれど、全編通して底流に静かにしかし途切れることなく流れている一途で誠実な思いがこの作品を思い出すたびよみがえってくる。そして「ボルベール」が流れてきたのにも吃驚!
ただひたすら心傾けて愛する男、裏切るために近付く女、愚直な男をずっと見つめ続ける女・・・ヘルシンキを照らすぼんやり灯るあかりが、台詞の少ない不思議な間とともに心に残る。
最小限の台詞、無愛想な人々、寂しい街並み。
でも人の温かさもほのかに感じられて・・・
カウリスマキ監督の作品に惹かれるのは、何処か侘び寂びが感じられるからでしょうか。
何となく昔の邦画の面影を感じますよね。
>愚直な男をずっと見つめ続ける女
ホットドック屋の彼女。
秘めた想いが切なかったです。
毎日の終わりをずっと待っていたんだなーって、思いましたですヨ。
彼は一体どこまで行ってしまうのかとはらはらしていたら・・結局行くとこまで行っちゃって、くううぅぅ~。
でもそれが、現状に比べてどこか救いようがあるように感じられたのは、これがカウリスマキ監督作品だったからなのでしょうか・・。