2011年/ポーランド・スウェーデン/96分
監督:レフ・マイェフスキ
出演:ルトガー・ハウアー、シャーロット・ランプリング、マイケル・ヨーク
原題:The mill and the cross
ウィーン美術史博物館が誇るブリューゲルコレクションの逸品《十字架を担うキリスト》は、ゴルゴダの丘へ十字架を背負い歩くキリストの受難を描いた名作。ブリューゲルは16世紀のアントワープを舞台に聖書の物語を描くことで、いつの時代にも通じる人間の愚かな振る舞いへの警鐘をこめた。映画では絵画にはない人々の日々の営みを暖かく見つめ、私たちの目前に、生きた物語としてブリューゲルの世界を蘇らせている。~チラシより
新年会を兼ねて友人とバウスシアターに『ブリューゲルの動く絵』を観に行った。既にこの作品を鑑賞していた別の友人から、単にブリューゲルの絵が動くのではない作品だということ、その内容は題材にされている絵が《十字架を担うキリスト》ということで宗教的だったという感想を聞いていた。
そして実際に劇場で観てみると、何と言うか・・・「絵が動く」ということをどこか牧歌的というかアニメーションのように想像していたのが全く違う。ルネサンスの時代に生きていた人間がその絵の中に描かれているままの格好で動くのである。そしてその時代の中に同時進行で受難劇が重なるのだが、それはまさにブリューゲルがこの絵で描いていたことを観ている側に解き明かす、といった感じ。当然のことながら宗教、キリスト教の世界が繰り広げられる。彼の作品にはいたるところに寓意が込められているということを再認識しながら観ていた。風の音、風車の回る音などの自然が発する音、そして人が生活する際に自然に出る音といった「音」が耳に残る。(音楽は・・・う~ん??取ってつけたようで浮いてる感じだったなあ)
人はいつの時代にあっても、また不条理な世界、不合理な世界にあっても、昔も今も全く変わらず生き死んでいくのだなあ~。ここで描かれたルネサンスの時代と現代との「生と死」の大きな違いってないんじゃないか、と。
ところで風車小屋の恐ろしく長く続く階段の美しさが印象に残ったのだが、一緒に行った友人があれは岩塩坑で有名なポーランドのヴィエリチカだと教えてくれた。
自分もそこに居るようでしたね。
ブリューゲルの絵は好きなので,
カレンダーを買おうと思ったのですが,
3千数百円ということなので,諦めました
私もブリューゲルの絵好きなので、それが動くってどーゆーこと?と興味津々でした。
時代が二重になって進行していくのは、何だか不思議な感覚でした。いや、それを観ている観客の時代も感じさせて・・・三重?
バウスでちらっと見かけたのはパンフレットだけだったような気がします。
あんまり確かではないですが・・・。