Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

人生フルーツ

2017-11-07 22:51:18 | 映画 さ行
        
2016年/日本/91分
監督:伏原健之
出演:津端修一、津端英子
ストーリー:愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅。雑木林に囲まれた一軒の平屋。それは建築家の津端修一さんが、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家。四季折々、キッチンガーデンを彩る70種の野菜と50種の果実が、妻・英子さんの手で美味しいごちそうに変わります。刺繍や編み物から機織りまで、何でもこなす英子さん。ふたりは、たがいの名を「さん付け」で呼び合います。長年連れ添った夫婦の暮らしは、細やかな気遣いと工夫に満ちていました。そう、「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」とは、モダニズムの巨匠ル・コルビュジエの言葉です。
かつて日本住宅公団のエースだった修一さんは、阿佐ヶ谷住宅や多摩平団地などの都市計画に携わってきました。1960年代、風の通り道となる雑木林を残し、自然との共生を目指したニュータウンを計画。けれど、経済優先の時代はそれを許さず、完成したのは理想とはほど遠い無機質な大規模団地。修一さんは、それまでの仕事から距離を置き、自ら手がけたニュータウンに土地を買い、家を建て、雑木林を育てはじめましたーー。あれから50年、ふたりはコツコツ、ゆっくりと時をためてきました。そして、90歳になった修一さんに新たな仕事の依頼がやってきます。~川越スカラ座HPより

新聞の書評を読んで、その本に関係してこの映画『人生フルーツ』が公開されているのを知った。
検索してみると、川越スカラ座で公開していることがわかったので、これは何とか観たいものだ!と最終日の最後の回で観ることができた。
観られてほんとによかった
東海テレビの制作による津端修一さん、英子さん夫妻の生活に密着したドキュメンタリ映画。
静かで豊かな、二人の年齢を足して177歳のどっしり地に足をつけた毎日の積み重ねが淡々と語られ、観ていると画面の中の空気、風を感じられるようだ。
ナレーションは樹木希林さん、何度か繰り返されるフレーズ、

風が吹けば 枯葉が落ちる
枯葉が落ちれば 土が肥える
土が肥えれば 果実が実る
こつこつ ゆっくり 人生フルーツ

こんな豊かな生活があることに心打たれる。

コメント (2)
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