Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

旅の終わりに

2011-12-20 12:45:11 | 旅:ミラノ紀行
この旅で色々な景色や建物を見、触れそしてまたその土地ならではの美味しい物にもたくさん巡り会った。
でもそれ以上に深く心に残っているのは、たくさんの「人」との出会いだった。
先ず何よりこの街で暮らす息子夫婦、彼らがミラノでお世話になっている多くの方々、そしてそして私が出掛けたこの時期に合わせてバルセロナから来て下さった息子のつれあいのご両親。ああ、人は世界中でそれぞれの場で力一杯生活し、そうしてどこでも人は人と人とのつながりの中で生きる懐かしく愛おしいものなんだなぁ、と改めて思い切ないくらいの温かさで胸が一杯になった。
そしてまた出かけた場所のそこかしこで見かけた人々の顔、表情、交わされる言語の多さ!世界各国からこの街を目指し人が集まってくる街、またそこに根付いて暮す移民の多い街だということを肌で感じる旅でもあった。(しかし、アジア人の顔なんてこの街にいたら格別珍しくもないだろうに、地下鉄などでじぃ~っと見つめられるのに驚いた。別に悪気はないらしいので、私も見返してたけれど)
そしてコミュニケーション・ツールとしての言語の重要性も再確認。さすがにイタリア語までは手が回りかねるけれども、スペイン語は更に頑張らねば!!と。

旅の間に「こういうチーズおろしでなくちゃ!!」と言われたのが↓この形のもの。(画像は「IKEAの通販」からお借りしました)

とにかくチーズを料理によく使うので、こうしたがりごりどんどこチーズを削るおろし金は便利。ミラノのIKEAで€5強で売っているのを見たのだがスーツケース内の場所をとるものなので買ってくるのは断念した。しかし、パスタの作り方など教えてもらったのでやはりがりがりおろせるものが欲しいと探していて(近場のスーパーでは全然置いてなかった)池袋西武のキッチン用品売り場で見つけたのがこれ↓。オランダ製でboskaと書いてあり値段は¥840也。€5強に比べれば高いけれど、遠い国から運ばれてきたことを考えれば、この値段は妥当かなと購入した。よく削れます!!上のものは4面で4種類の削り方が出来るけれど、こちらは3種類、でも私にはそれで十分です。
  

書き続けてきた「旅:ミラノ紀行」も今回が最終回。ようやく~
長かったようで短かった旅が終わり私の手に一冊の本・・・それは須賀敦子さんの「コルシア書店の仲間たち」
何度も読み返しているこの本がミラノを実際に訪れたことで紙の上の建物が立体的になったり、その街の空気を吸えたことに感動を覚えたり、また通りの名前を教えてもらえばよかったな、と今更ながら思ったり・・・そんな風に思いながら読めることが嬉しい、など思ったり。
余談だけれど、12月の初めにあった友人のピアニストと彼女のお宅での2台ピアノのホーム・コンサートで、演奏後、いらして下さったお客様と楽しくお話しする機会に恵まれた。たまたま隣に座られた方とミラノの話から須賀敦子さんの話になり、なんとその方は須賀さんの4つ後輩にあたられると伺いわくわくした。学校も同じでらしたので色々な場面で須賀さんとお会いになっていたのだとか。やはり須賀さんが大好きでらして「ほんとに素敵な方でした」と仰り、いつぞや母校に行かれた時には須賀さんにお会いしたのだと話して下さった。こうしてまたまた彼女の本は私の中で膨らみ、豊かになっていく。
コメント
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