Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

サロメ

2007-05-06 23:56:13 | 映画 さ行
              *あらすじCINEMA TOPICS ONLINE
2002年/スペイン/86分
脚本・演出・監督:カルロス・サウラ
振付:ホセ・アントニオ、アイーダ・ゴメス
音楽:ロケ・バーニョス
特別協力:トマティート
出演:アイーダ・ゴメス/ペレ・アルキリュエ/パコ・モラ/カルメン・ビリェナ/ハビエル・トカ

予告編でカルロス・サウラの『イベリア』を見たなあ、と思いつつ『サロメ』を見た。見始めてすぐに、この話の展開の仕方・手法見たことある、なんだっけ?と記憶をたどってみた。そうだ!やっぱり同じくカウロス・サウラの『フラメンコ』だ!

オスカー・ワイルドの『サロメ』を下敷きとして映画は進行していくのだが、全編フラメンコと音楽に彩られている。そして独特の色彩・・・色の洪水のようでいて奇妙なバランスをとっているまぶしい色、赤と黄色が混じりあったような華やかな色に対して漆黒、陰と陽の対比。それは生と死でもあるかもね。
フラメンコのリズムにあくまでもしなやかな肉体が踊る。ヘロデの前で踊るサロメは官能的、こ惑的で7枚の衣を脱ぎ捨てた瞬間にはヘロデならずともどきどきさせられる。そこではアラブ風の音楽が響き音楽の高揚とともに場全体が興奮していく。手拍子、床を打つ音がその高揚感に呼応する。それに対して、洗礼者ヨハネは「監督」の対照的に描けという指示によりイスラム神秘主義の緩やかな踊りを踊る。(いわゆるテッケ<神秘主義修行堂>の旋舞祈祷を意識している?)
とにかく全編フラメンコ、ダンスと音楽で満腹する。
コメント (8)
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