「公明、自民、民主」の順=各党の公約を評価-東国原宮崎知事(時事通信)
自民44点、民主33点、公明54点=マニフェスト評価を発表-神奈川知事(時事通信)
自民54点、民主49点、公明57点=地方分権公約を独自採点-上田埼玉知事(時事通信)
一方、民主党は「税源配分を5対5にする点や、地方消費税の充実に関してほとんど言っていない」(上田知事)として、2項目で2点の低評価。さらに、国と地方の協議の場の法制化でも、政権公約に明記されていないことで0点になるはずだったが、「鳩山代表が次のマニフェストに入れると言っている」(上田知事)ことを考慮、自民党と同じ15点となった。
五十歩百歩であるにしても、とりあえず現時点では民主党の方が「五十歩」のようです。とはいえ、これはあくまで「現時点」の話。ここから各党が全国知事会に媚びを見せる可能性は濃厚です。実際、民主党はマニフェストの発表からわずか2日にして方針を知事会寄りにシフトさせ、「国と地方の協議の場の法制化」を明記すると宣言するに至りました。一部のコアな民主党信奉者にとっては気にならないことのようなのですが、言うまでもなくマニフェストに明記されるか口約束のまま濁されるかは大きな違い、埼玉の上田知事は「0点」から「15点」へと評価を上げるなど、影響は十分です。一度でも足を踏み外せば後は坂道を転がり落ちるようなもの、自民党と民主党のどちらがポピュリスト系知事連のご機嫌を取れるか、競争が始まっても不思議ではありませんね。
大阪府の橋下徹知事は4日、民主党の小沢代表代行と大阪市内のホテルで会談し、両者が旗印に掲げる「霞が関解体」を巡って意見交換した。
橋下知事が小沢氏と会うのは初めて。橋下知事と親交のある同党の原口一博「次の内閣」総務担当が会談をセットした。
で、今日の本題はこっちです。小沢とは橋下が会談したとか。う~ん、何かと残念ですね。というのも一部の熱心な読者諸兄はお気づきかと思いますが、私は結構、小沢一郎が好きなものですから。小沢の政策面で一致する部分は決して多くない、むしろ対立する部分の方が多いのですが、どういう訳か私は小沢が嫌いになれなかったりします。だから小沢の迂回献金問題の最中にも、小沢擁護者の支離滅裂ぶりを批判しても小沢自身についてはろくに批判しなかったでしょう? 別に自慢するようなことではありませんが。まぁ、意見が合わないにせよ、その実力を認める相手、「一目置く」人物っていますよね、私の場合は小沢がその一人です。
選挙期間中、小沢は3度、選挙区入りした。太田を含め陣営を驚かせたのは、遊説場所の選び方だ。
「いわゆる『川上から川下』です」
川の下流で問題が起こればその原因の多くは上流にある。それと同じで、「川下の票を効果的に取るなら、まずは川上を押さえよ」というのが小沢選挙の“鉄則”だ。川上は高齢者が多く人口は少ない。しかし、親世代の声は必ず川下の子どもや孫世代へ伝播するというのだ。
「小沢さんが最初に向かったのは、千葉の最北にあり、茨城、埼玉に囲まれた田園風景の広がる『関宿町』。でも、小沢さんが来るというだけで、200~300人も集まったからすごい。『候補者と一緒に立ってどうするんだ。候補者は別のところを回れ』と言われ、私は別行動でした」
2度目の小沢の選挙区入りは流山市。自転車で遊説し、「あの小沢が自転車に乗る!?」と話題になった。そして3度目が最も人通りの多い新松戸駅前。それまでの民主党なら、真っ先に演説場所に選ぶ「駅」を後回しにしたのだった。
そして、票の掘り起こしのために、所属全議員に千葉入りを命じたが、これが後の民主党の足腰を強める結果になった。
自民党が急速にポピュリズムに傾倒し、その支持層を都市部の若年層に頼るようになっていったのに対し、小沢は「どぶ板選挙」のやり方を披露し、着々と地盤を広げていったようです。それが好ましいやり方かどうかはさておき「やるな」とは思うわけです。あえて最も人通りの多い目立つ場所を後回しにする、それでいて足腰を強める、敵ながらあっぱれな策士です。喚き立てるばかりの自民党のガキとは比べものになりません。
……しかるに、小沢が会談したのは橋下でした。一番、メディアに露出している人を選んだわけです。私の脳内で美化された小沢一郎だったら、まずは「川上」、テレビの取材などこなくとも真面目に仕事をしている自治体首長を口説き落とし、あえて注目度の高いところは後回しにする、そういうイメージがありました。たぶん、それは贔屓目に過ぎたのでしょう。残念ながら小沢は(セッティングされたものとはいえ)橋下という「川下」に姿を現しました。一見すると、この人気者と手を組めば票が稼げそうなところですが、それはずいぶんと自民党的な安っぽい手法でもあります。
会談終了後、小沢氏は報道陣に対し、「明治以来続いてきた統治機構を抜本的に変えることで考えは一致した」と述べた。一方、橋下知事への選挙応援の要請などについては「そういう政治的な話を一切していません」とした。
時には自民党とも手を組もうとする小沢ですから、橋下と手を組んだところで不思議はありません。とりあえずこの段階では「明治以来続いてきた統治機構を抜本的に変えることで考えは一致した」そうです。へー。小沢も(おそらくは民主党の大勢も)橋下も「明治以来続いてきた統治機構を抜本的に変える」ことを目指していたのですか、それはそれはまた面妖な。
「明治以来」と「明治以前」は何が違うのでしょうか? まず何よりも明治維新で行われたのは中央集権化ですから、地方分権論者としては矛盾していないようにも見えます。しかし、なぜ明治政府は中央集権化を推し進めようとしたのでしょう? 欧米列強に対抗するため? 富国強兵、殖産興業のため? ならば周辺諸国の脅威を煽り立て、国旗/国歌への忠誠を誓わせようとするなど国家への統合意識の強い橋下あたりからすれば、むしろ志向しているのは「明治以降」であるはずです。「明治以前」だったならば、「日本人」なんていう国民意識も成り立たなくなりそうなのですけれど。小沢もその辺をわかって言っているのか、単にリップサービスで人気者に調子を合わせているのか……
そもそも、橋下に東国原その他の「地方分権」系首長が本当に分権論者なのか、そこは大いに怪しいもので、彼らの行動には矛盾している部分が多々あります(参考、地方分権のために国会議員になる? - きょうも歩く)。ご都合主義的に「地方分権」という流行言葉を振りかざしているだけの強権主義者といった方が正しいでしょう。彼らが「地方分権」を唱えるのは、「自分が王様」でいたいからです。彼らの君臨する自治体では自分が最高権力者、しかし自分の上に「国」があり、国からの規制もある、それが我慢ならないのでしょう。自分たちが好き放題やるためには国からの介入を排除しなければならない、だから地方分権なのです。
この辺は「脱官僚」を掲げる鳩山民主も同じようなもので、自分たちの意のままに行動できる環境作りに彼らは余念がありません。有権者を手なずけ、官僚/職員を排除し、独裁へと一歩一歩近づいてゆく、日本の最先端をひた走る鹿児島は阿久根市では、ついに司法までを「敵」と認定する有様(参考)、これもあり得る日本の未来です。結局のところ、限られた領域で「殿様」が唯一無二の権力者として君臨する、そうした意味での「明治以前」であれば橋下一派の志向するものと合致するのかもしれませんね。違うのは「有権者の支持」を正当化のキーとして使うところぐらい、さしずめ王権神授説ならぬ王権「有権者」授説といったところでしょうか。
にもかかわらずマスコミは地方分権知事の話題ばかりとりあげ国民のいないところでかってにマスコミと政治家が地方分権を進めようとしてるように見えます。
マスコミの押す政策にろくなものはない。裁判員制度しかり。
更に言うと先日のインフルエンザ騒ぎでも見られた様に、自らの政策判断がリスクを伴うとき、国のビジョンとか基準とかを持ち出して責任から逃れる傾向も共通しています。強い物には媚びへつらう一方で弱者に対する誠実感に欠ける言動の数々などおよそ人格的に成熟したとは感じられないのですが、マスコミを利用した扇動術が長けている為に表面化しません。(道路に関しても分権を重要視するならば府道整備と言う手法でも対応できるはずですが国の政策に対する批判に留まっています)愛人問題で更迭された人物であろうと地方行政を途中で放り出した人物であろうと問題視しませんから。
知事の好きな民間感覚で言うならば、ワッハ上方の契約問題に見られるように、不誠実な商行為をも扇動術で覆い隠すわけですから、途中で梯子を外されたくなければよほど知事のご機嫌伺いを続ける必要が出てきたと言う事でしょう。即ち政治権力を背景にした利権構造の出現と言うわけです。
理性ある企業ならば、この様なブラック並みの倫理観しか無いワンマン企業と契約を避けると思うのですが、そこは政治権力を有しているわけで、懇意にしている者が関わったDSや学習塾が公教育に入り込む様に新たな事業拡大のチャンスや、大局的に見た道州制下におけるうまみちらつかせられると、財界団体の意向もあり逆らう事ができなるなるんでしょう。
資本機構と権力機構の意向が一致したときもう何だってやると言うのが地方分権の正体かもしれません。そこでは、同士と家来と被支配者、更には敵だけが存在する世の中なのかもしれません。
自覚が無かったのが宮崎県の誰かさんで、己がわかってる分は橋下の方が利口だなとは思います。
しかし陰謀かは今もって「不明」としときますが、小沢を代表から退かせたのは結果的に虎に翼を与えたようなものだったと再認識します。その辺わかっていて総理や党代表に執着していないから、あえて辞めたと思われる小沢も凄いといえば凄いのですが。
小沢については公明とも接触しているという話も流れていますが、私が察するに「牽制」の狙いもあると感じます。今や敵は自公よりも身内じゃないでしょうか。
要は「その気にになれば禁じ手もあるぞ」というブラフで、過去に自民大合同を画策した御仁らしいやり方じゃないでしょうか。
それを腹黒く生臭いと嫌悪するのは容易いのですが、じゃあ前原や渡辺Jrのような『理論先行、中身スッカラカン』のような手合いが国政を握るような事態がいいのか?と言われたらさすがにモノの分別がわかる一郎の方がマシと言うしかありません。
個人的にはやり方や考えの是非はどうであれ筋は通っている小沢一郎なんてまだマシな部類だと思ってますよ、マスコミもそうですが個人的には金美齢やら勝谷、某雑誌で連載を持っているポリシーウォッチあたりに名を連ねている『御用学者』あたりの方がよっぽど始末が悪いと考えてますので。
ただ扱いに苦慮しそうなのは、佐藤優ですかね…恐らく『復権』しそうな立場の人じゃあるのですが、色々な意味で扱いがムズそうです。
御用学者よりは筋は通ってるんですが、ホントの意味で怖そうなのはこの人だと思うんですよね…過大評価かもしれませんが。
http://www5.diary.ne.jp/user/521727/
>公務員が背任行為を行った場合の刑罰は非常に厳しい。
国民に財産上の損害を加えた場合には、終身刑又は無期懲役である。
刑法247条(背任)
2項 他人のためにその事務を処理する公務員が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、十五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
3項 他人のためにその事務を処理する公務員が、自己若しくは第三者の利益を図り又は国民に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、国民に財産上の損害を加えたときは、終身刑又は無期懲役に処する。
※もちろん刑法247条に2項も3項も無いですよw
脳内刑法を制定しちゃうわ、「裁判官も公務員仲間」とかイっちゃって、法に従う気はさらささ無い「特別公務員」たる竹原市長様は終身刑又は無期懲役なわけですね(苦笑)。
自治体でできることを整理して、できるだけやってみればいいのに。
ハコモノを取り壊したり、売却する。役所の会議室を有料にして貸し出す。
住民受けを良くするために職員を目の敵にすることは不要じゃないか。
職員の採用も非正規雇用は抑制して、正規採用の枠を増やせばいい。顰蹙を買っても、年齢の上限を引き上げてやってみれば良いと思う。例え、大卒初任給からのスタートでも、定年までの20年、30年を地域の為に使おうとする人はどこかにいるだろうから。
分権で、消防署や警察署の統廃合が進むというのはやっぱりおかしいです。
人員の問題はあるけど、分署を増やして小回りを利かせないときついでしょう。防犯カメラなどの機械に頼るよりも、事故や事件の防止は、人の力を鍛えてナンボです。
当然、不要な介入はダメですけど。
各政党は「くれくれ」ばかりを望む知事連中にどこかで「喝」と言って貰いたいです。
優先順位は、低いはずですよね。むしろ麻生が唱える「景気対策」の方が国民の関心には近いくらいで。それでも地方分権に話題が集中するのは「スポンサー」の陰があるからでしょうか。自民/民主両党にしてみれば「人気者」を味方につけたいという思惑も強そうですけれど。
>さらさん
ある意味、中央は権威として利用しつつ、地元では独裁者であろうとするわけですよね。こういう輩の登場を阻むことも政府や司法の役割であると思うわけですが、国がこの手の連中を後押ししてしまうとどうにもなりません。そして財界も荷担するとなれば、もはや手がつけられないことになりそうです。
>ふみたけさん
まぁ小沢は元から代表の座に座ることを渋っていたフシもありますので、今のポジションの方が自身の望みに近いのでしょうね。ただ、結果として鳩山の台頭を許したのは悔やまれるところでもあります。この人も前原辺りと遜色ない逸材ですから。
>3A0169さん
ついに司法をも否定して、「俺がルールブック」の世界に達したわけですね。何もかもが市長の好き嫌いで決められる、こんな人が許されるようではもはや法治国家ではありませんが、それも国民(市民)の望んだ世界なのでしょうか。
>ヒイロさん
自由と金の両方を要求するのがカイカク派知事ですからね。個人が同じことを要求されたらそれこそバッシングの嵐なのでしょうけれど、日本では偉くなるほど権利が認められるようですから。
また分権で統廃合云々もおかしな話ですよね。スケールメリットではありませんが、むしろ国の単位で管理した方が効率が良さそうなもの、なんだか「地方分権」が万能の魔法のように扱われている気がします。
前にこのパッシングで鬱って考えた自虐法
「(案)国家公務員法99条の2 一般職の職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となる犯罪を犯した場合、その犯罪に関する確定判決の10倍をその刑期とする。」を超えることを阿久根のキ印さまは考えてるんですね…
(ちなみに国公法99条の2というのはありません)
というか、このお方の言う「その任務」ってものすごく狭いような気がします…
仮にこのお方の土地が土地収用法に基づく収用にかかって、それが不服だと告訴してこの事業を行っていた全員を刑務所に放り込むとか、ちょっと足を滑らせて骨折して入院したとかで告訴して(ry
こんな法律出来たら、公務員=刑務所入所予備軍ということでまともな子が入ってこなくなる気がするのは私の激しく気のせいなのでしょうか?
なお、私の鬱自虐法の元ネタは、神曲奏界ポリフォニカの精霊法で、こいつらの場合は、人間と寿命の桁が違うのでこれでバランスを取っているということになってました。
とりあえず両法が国会に上程されないことを祈りましょう(溜息)