lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Full Length Sample of "Goodbye Milky Way" and Another Interview.

2006-09-11 17:33:05 | Enigma

──In 5 billion years…The Andromeda galaxy will collide with our Milky Way, a new gigantic cosmic world will be born..
──50億年のうちに…アンドロメダ銀河は私達の天の川銀河系と衝突するでしょう。そして巨大な天体世界が新たに生まれるのです…

           -Louisa Stanley (Enigma / "Goodbye Milky Way")

A_posteriori_inlay_1

Full Length Version of "GOODBYE MILKY WAY" (Enigmamusic.com)

(フルサイズ試聴)
http://www.enigmamusic.com/media/e6/goodbye_milky_way.ram

(thread)
http://www.enigmamusic.com/forum/showpost.php?p=93654&postcount=3


EMBにて、Enigmaのニュータイトル"Goodbye Milky Way"のフルサイズ・サンプルが公開されました!何と言うか。。旅の既視感と寂謬感を伴って銀河から遠ざかり、視点が収束して逝くような感覚。Enigma 3rdを初めて聴いた時の印象を再び感じました。

また、東洋風のシャントとオペラを模したシンセが聞かれますが、ここは従来なら生音のサンプリングを使っていたようなシークエンス。電子的な音色へと形を変えても、太古からの情動を受け継いできた感情の「型枠」を捉え、共鳴するものがあるようです。原始的な声と響きは、生命を取り囲む宇宙への、より無垢なリアクションなのかもしれません。

アルバムでは最後の曲だけど、5th"Voyageur"同様、ホーンは聴けないみたい。エニグマの『マーク』とも言える、重厚なピチカートの後、Louisa Stanleyのウィスパー・ヴォイスと、ハ短調(c-moll)のアトモスフィアでフェードアウト。これはもともとシングルカットされるはずだった曲。9/22には"Single Version"がオンラインでDL販売されます。



□ New Enigma Bootleg Album / "A Priori"

http://qingdouguozi.shineblog.com/UploadFiles/2006-8/88703118.jpg
http://qingdouguozi.shineblog.com/UploadFiles/2006-8/88972723.jpg

"A Posteriori"に対して、これまでの作品を"A Priori"にしていることは上手いなぁー。。それだけ。



□ Cretu Interview at Channel NewsAsia.

http://www.channelnewsasia.com/stories/entertainment/view/227977/1/.html

クレトゥのインタビューが上記サイトにおいても見られます。
以下に日本語訳しましたので、御覧下さい。

Mysterious ways
By Justin Cheong, TODAY | Posted: 01 September 2006 0914 hrs

U2のボノが唄う、あの1987年の胸を締め付けるバラードの如く、ミシェル・クレトゥは"I Still Haven’t Found What I’m Looking For".彼の求めるものを未だ見つけられずにいる。

確かに、このエニグマというプロジェクト──彼の先鋭性、絶え間無く変化するサウンドスケープとサンプリングによる──は、過去5作品でトータル3千万枚を売り上げている。しかし、事実かどうかはともなく、彼はエニグマの成功が、ある一つの事に行き詰まっていると確信している。

『何かに焦がれつづける感覚に等しい たぶん人間性においてもっと良き世界を──はっきりとはしないけどね。』この49歳のルーマニア人は続ける『しかしそれは、全てのアルバムを貫いている共通項である。』

ラテン語がそのような方法で顕れたとしても驚くことは無い。グレゴリオ聖歌が使われ、エニグマ最大のヒットとなった"Sadness Part.1"-1990年のアルバム"MCMXC a.D."より-は、24ヶ国でトップ10入りを果たしただけでなく、その後5年以上に渡り、アメリカのビルボード・チャートに居座り続けた。

『あれはUFOみたいだったね。何かが完璧に違っていた。』クラシカル・ピアニストであり、指揮者であるクレトゥは言う。『かつて誰も、このように重ねられた音を聴いたことはなかった。私には始めからわかっていたんだ。それは大ヒットか大失敗か、どちらかにしか転ばないことを。-いずれにしろ、コマーシャル的な視点からは非常に懐疑的に見られるからね。』

商業音楽のルールを避け続け、クレトゥは遂に6th アルバム"A Posteriori"に辿りつく。

9.25に発売を予定されたこのアルバムは、そのタイトルを哲学者の知見に基づく用語から取っている。その意味するところは『そして何が起こるか』

『"A Posteriori"は、私達が現実に、どのように生きているのかを映し出す。私達の知るもの、感じることを経験の総体として、この人生において何を行っているのかということを。』ニューアルバムの裏側には、あるインスピレーションが働いていることをクレトゥは付け加えた。フィクションとリアリティとの境界を揺さぶる願望である。

『今回の音楽は、現代の一人の錬金術師が夢想する宇宙への冒険と帰還を描いているんだ。あるいは一匹のE.T.が地球にやってきて、帰るまでのこととか。』

実に、サイエンスとアストロジーは"A Posteriori"を押し動かす推進力である。"Northern Lights"、"Sitting on the Moon"、そして"Goodbye Milky Way"は正にそんなトラックであり、部屋にいながらにして"2001年 宇宙の旅"のサウンドトラックを聴くようなものかもしれない。

だからといって、"Sadeness Part.1"や"Return to Innocence"のようなシングル曲を、このアルバムに期待してはならない。("A Posteriori"は)作品全体を通して聴くように意図されているのだ。

『私はショート・ストーリーを綴ったのではなく、1冊の本を書き上げた。それぞれの曲は一つ一つのチャプターのようなものだ。』と、クレトゥ。『第七章だけを本から抜き出して、理解してみろとは言えないでしょう?』

Enigmaの様相は、今この瞬間にも様変りし続けている。彼の好むフランスの化学者、Antoine-Laurent de Lavoisierアントワーヌ・ラヴォアジエ)の『質量保存の法則』のプロセスにおいて。

『ラヴォアジエは、この宇宙において、エネルギーは永遠に失われないと言った。総ては形を変え続けているに過ぎない。私は多かれ少なかれ、これをEnigmaのディレクションとしようと試みた。』クレトゥは言った。『これからもそうして続けるだろう。ある日、このプロジェクトが一つの終わりを遂げる時まで。』



以上、何よりもクレトゥ自身がラヴォアジエを引用していたことに感動しました。というのは、私は高校時代にEnigma 3rd Album "Le Roi est Mort, Vive Le Roi!"と出会って以来、Enigmaの音楽のイメージは、どこか古典物理学的な普遍性を喚起させるものであると、思い続けてきたからです。それは『ラプラスの魔』であり、『フラクタルとしての宇宙』であり……実際、学生の頃から理工書や科学文献を読む際のBGMとして、その傍らにはいつもエニグマの音楽があり、私の世界観の大部分は、サイエンスの齎す不思議な感覚とEnigmaサウンドとのレイヤーに彩られているような気さえ覚えるのです。

Enigma3rdのテーマとしても扱われていた("The Roundabout")『死者』については、このインタビューの『ラヴォアジエは、この宇宙において、エネルギーは永遠に失われないと言った。』に、その切実な想いを見ることができます。私はこういった部分に、今までの人生を通して大きく揺さぶられるような共感を覚えて生きてきたのです。クレトゥが"E3 Press Kit"で話していたように、サウンドと最小限の科白による『要約』は、Enigmaのメッセージを伝える為の、厳密に選択された手段。それが純粋に刺激的な音楽として体感されることも、クレトゥの狙いは(私にとっては)成功していると言って良いでしょう。


Goodbye Milky Way                                    .

Shall I go? Shall I Stay?
107 light years away, many times,
So many loves and no reason
to talk about.

Mission is over, mission is done,
I'll miss you children of the sun.
Now it's time to go away, goodbye ,
Goodbye milky way.

For a better world, without aim,
Follow your heart, believe in faith,
Only visions and the mind ….
We’ll guide you through the light.

Mission is over, mission is done,
I'll miss you children of the sun.
Now it's time to go and say, goodbye ,
Goodbye milky way.

In 5 billion years…
The Andromeda galaxy
will collide with our Milky Way,
A new gigantic
cosmic world will be born..

**********************************************

行けばいい?留まればいい?
107光年の向こうで たくさんの
こんなにもたくさんの愛が
理由もなく語られている

ミッション・イズ・オーヴァー
ミッション・イズ・ダン
名残惜しい 太陽の子たちよ
今はもう行かなければ
グッドバイ・・・グッドバイ・ミルキーウェイ

より良き世界のために 
謀らず 心に従い 信念を持ち
あるのは幻想と精神だけ・・・
私たちが光を通して あなたを導きましょう

ミッション・イズ・オーヴァー
ミッション・イズ・ダン
名残惜しい 太陽の子たちよ
今はもうお別れを言う時
グッドバイ・・・グッドバイ・ミルキーウェイ

50億年のうちに…
アンドロメダ銀河は私達の天の川銀河系と衝突するでしょう。
そして巨大な天体世界が新たに生まれるのです…

***********************************************

5年目の9.11を迎える今日、
あの二本の光の柱に導かれた人々は、
世界中の祈りと願いと共に、
より良き未来へと魂を遺している…。


"nothing is as powerful as an idea whose time has come."

2006-09-11 00:29:39 | Enigma

□ Enigma "A Posteriori" プレスリリース 日本語訳 (by j.d.)

http://www.promoshow.de/include.php?path=comment/comment.php&comcat=cont&subid=1810 (ソース)

http://jd.crossfade.biz/_etc/Enigma__A_Posteriori__Press_Release__Japanese_Version.txt (英・日本語訳)

8/29のエントリーで訳すといって投げ出してしまったNikolas Marten氏によるEnigma "A Posteriori"のプレスリリース。クレトゥのメッセージが随所に引用されたもので、12月にリリースされる5.1ch Surround DVDの他にも、興味深い事実が幾つか確認できていました。この度、ネットにおけるEnigma~Delerium広報の影の仕立て役ともいえるj.d.氏が素晴らしい日本語訳を公開してくれましたので、ここに紹介します。


非常にヴォリュームがありますが、重要な点を幾つか抽出すると、

・「たった一拍子ですらリピートされていない。私ははじめから最後までほぼ全てを通じて演奏している。」

・"A Posteriori"(そして、何が起こるか)とはその演奏姿勢を含めた作品形態を指す。

・それらは和音のミステイクさえ活かした有機的な構成である。

・ヴォーカル・ヴォイスの大部分は合成したもの。

・「私はエニグマのファースト・アルバムに込められた哲学を再活性させたかったんだ。」

・歌ものではなく、『交響曲』的である。

・新調したスタジオで製作した最初のアルバムである。

・「私の音楽を理解する必要は無い。ただ普通に良いものという感覚を起こさせるようにデザインしているんだよ。」



毎回毎回作風を変化させてきた、ということも、実はこの"A Posteriori"のコンセプトの内に、正に『アポステリオリ(後験的)』に取り込まれてしまうような(笑)ルース・アン=ボイルが参加してないのはショックですねー。。(クレトゥと計画していたソロ・アルバム中断も関係?)あくまで純粋に「音楽を作ってるんだよ」と強調しているのは、前作"Voyageur"の時のインタビューと同じ態度で面白いですね。というか作風以外、言ってることがほとんど変わっていないかも。とにかく今作"A Posteriori"に対するMichael Cretuの想いを捉える上では本当に良く訳されてますので、一読してみてください。
huge thanks j.d.!!

12月発売のDVD Albumに付く映像がどんなものか楽しみです。果たして映像が必要なのかどうかは疑問だけど。



□ Tunes of the Day

□ Richard Rossbach / "Gregorian Chill Out"

Kyrie Eleison II (Kyrie X)



□ Classical Spirit / "Classical Spirit"

Adagio (S.Barber)
Adagio (T.Albinoni)



□ Human Movement feat.Sophie Moleta

Love Has Come Again



_*