ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

醍醐のススメ

2008年12月21日 | チーズの話

Photo 大乗仏教の教科書「大般涅槃経」によると、五味として順に乳→酪→生酥→熟酥→醍醐と精製され、醍醐こそが一番美味しいものであるという。涅槃経も同じく最後で最上の教えであるとたとえて書かれている。これを五味相生の譬(ごみそうしょうのたとえ)という。
「牛より乳を出し、乳より酪(らく)を出し、酪より熟酥(じゅくそ salpis サルピス:カルピスの語源)を出し、熟酥より醍醐を出す、仏の教えもまた同じく、仏より十二部経を出し、十二部経より修多羅(しゅたら)を出し、修多羅より方等経を出し、方等経より般若波羅密を出し、般若波羅密より大涅槃経を出す」
この醍醐はチーズのことを指すと思われる。チーズは仏の最高の教えに例えたいほどに尊く美味しいものなのだ。
クアトロ新着チーズ「サン・マルスラン・アフィネ」の醍醐味はお釈迦様も納得である。熟成が進み、表皮の内側はトローリとカスタードクリームのようになめらかである。専用の陶器に収まったサン・マルスランの表皮を外して、中身をスプーンですくっていただく。
その美味しさに出会うと思わずその陶器を「チーン」と叩いてお祈りをしたくなるほどである。
残念ながら本日は先着一名様だけがこの醍醐味に出会える。

※本日の醍醐(チーズ)
カレ・ド・ロレーヌ(白カビ)、パヴァリアブルー(白カビに覆われた青カビ)、カブラレス(青カビ)、ミモレット熟成(セミハード)などなど

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四季亭のススメ

2008年12月20日 | クアトロ・スタジオーネの話

Photo_3 日本語を大事にしよう。外来語の使用を極力控えよう。そんな運動が起きればクアトロはかなり苦労しそうである。
店名は「四季亭」に変える。
「四季亭(クアトロ・スタジオーネ)にようこそ、こちらがお品書き(メニュー)でございます」
「お魚は、洋風刺身(カルパッチョ)と暴れん坊将軍風魚料理(アクアパッツァ)と焼き物(グリル)の調理法を選べます」
「石鰈の暴れん坊将軍風(石カレイのアクアパッツァ)と海の幸の棒状麺の赤色(スパゲッティ・ペスカトーレ・ロッソ)と四種醍醐の平打ち麺(タリアテッレ・クアトロ・フォルマッジ)にしますか、かしこまりました」
「甘い物(ドルチェ)は、恋に溺れて(アフォガード)にして、珈琲は超特急(エスプレッソ)ですね」
「それに合わせて葡萄酒(ワイン)は、辛口の泡葡萄酒(スプマンテ・セッコ)にしましょうか」
結構、何とかなるかもしれない。

※本日の魚料理(ペッシェ)
山形産天然真鯛、三陸産鮎魚女、館山産鱸、三陸産黒鰈、青森産石鰈、青森産目張

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カビ葡萄酒

2008年12月19日 | ワインの話

Photo コーヒーの呼び名以上に、ワインの名前は難しいものだ。地名がワイン名になっているものは、モンテプルチアーノ・ダブルッツォとか舌を噛みそうでも仕方がないとしても、ワインの特色を表す言葉も原語のままだと実にやっかいである。
「このワインはディノミナツィオーネ・ディ・オリジーネ・コントラータ略してDOCと云いましてイタリアの高級ワインなのです」
などど云われても、チンプンカンプンである。
「ボジョレー・ヌーヴォーはマセラシオン・カルボニック略してMC法で作るんですよ」
さらにその後の説明を聞きたいとは思えなくなる。

クリスマスも近づいた。クアトロではクリスマスの食後のデザートワインとしてお勧めしたいワインがある。
「クアトロのクリスマスの締めくくりにはドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼはいかがでしょう」
「食後にブルーチーズといただいたら最高ですよ」
「トロッケンベーレンアウスレーゼを食後酒に選んだら彼女もうっとりしちゃいますよ」
と云われても、トロッケンベーレンアウスレーゼってなんなんだと、むっつりしてしまう。
完熟したブドウに灰色カビ菌が付着し、実ったまま干しぶどうになったものを沢山集めて作った極甘口ワインをトロッケンベーレンアウスレーゼと呼ぶ。ドイツでは最高級のワインである。
限られた地域で様々な条件が重ならないと出来ないし、沢山のブドウが必要なために大変に高価である。
灰色カビ菌は貴腐菌と呼び変えられた。カビ葡萄酒ではどうしょうもないが、貴腐ワインというと何やら雅で美味しそうに思える。

「クアトロのクリスマスの締めくくりにはドイツの貴腐ワインはいかがでしょう」
「極甘口のこのワインとブルーチーズの組み合わせは最高ですよ」

※本日よりクリスマスまで限定で、ドイツの貴腐ワインをグラス売りします。グラス(60ml)¥1,000での発売です。

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染み珈琲

2008年12月18日 | 食材の話

Photo クアトロ・スタジオーネとはイタリア語で“四季”のことである。旬の美味しさを大事にしたいという思いと豊四季という地名から名付けたものである。しかし、長ったらしく覚えづらいという声も多かった。今は“クアトロ”で通るようになった。開店して3年近くになるが、開店当初は解りづらいイタリア語を避けて解りやすい商品名に変えて表示した。
ボンゴレ・ロッソはボンゴレ・トマト味に、ドルチェはデザートに、ボロネーゼはボローニャ風ミートソースにといった具合である。それでも、カフェ・ラテやカプチーノは変えようがないのでそのままであった。「ラテとかカプチーノとか何のこと」というのがよく質問される事柄である。
しかし、現在はラテもカプチーノも定着したようである。こちらが解説するまでもなく、お客様同士で説明しあっている。「ラテはいわゆるミルクコーヒーのことで、ミルクとコーヒーが混ざっているの、カプチーノはエスプレッソに泡立ちミルクが乗っているやつよ」といった具合だ。さらに、「マキアートありますか」とこちらもよく解らないコーヒー名まで飛び出す。
マキアートとは“染み”という意味だという。エスプレッソとミルクの割合や作り方は諸説あるようだが、ようするに白いミルクにコーヒーが染みのように模様がついたコーヒーである。クアトロのカプチーノと呼んでいるものも、それに該当しそうである。
コーヒーの注文も解りやすく日本語に変えてみれば、
「珈琲牛乳ひとつに、合羽風珈琲もしくは、染み珈琲ひとつお願いします」となる。ここは、やはりイタリア語で通したいものだ。

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カルボの躍進

2008年12月17日 | パスタの話

S 発表!
クアトロ2008スパゲッティ・ベストテン
カッコ内の数字は今年上半期の順位
第一位 季節野菜のスパゲッティ/トマト味(1)
第二位 トマトとチーズのスパゲッティ(2)
第三位 カルボナーラ(4)
第四位 ウニのクリームソース(5)
第五位 ペスカトーレ(3)
第六位 イカとアサリの漁師風(6)
第七位 きのことホウレン草のクリームソース(9)
第八位 季節野菜のスパゲッティ/オリーブ味(8)
第九位 ナスのボローニャ風ミートソース(10)
第十位 生ハムときのこのタリアテッレ(11)
クアトロ統計局より、クアトロ2008(注1)のスパゲッティ販売数の統計が発表された。
※注1=12/16までの数字
クアトロ・御三家と云われた野菜トマトとトマチーとペスカであったが、遂にカルボが躍進し3位に入った。新クアトロ御三家は野菜トマトとトマチーとカルボになる。
しかし、販売数に単価を掛けた売上高を見ると、野菜トマト、ウニクリーム、ペスカが上位3点となる。
これらの数字はクアトロの父のセールストークに活用されることになるだろう。

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