クアトロの父には九州人の血が流れている。きっと邪馬台国の血を引いているのだろう、卑弥呼に頭があがらないのである。
今日は「まぼろしの邪馬台国」を観た。吉永小百合と竹中直人がみごとに夫婦愛を演じた傑作である。邪馬台国の話や時代背景、風物詩よりも二人の描く夫婦愛に心を引かれる映画だった。
「わしは邪馬台国はみつからんでもよいと思っちょる」
「こうやって二人でゆっくりと旅をいつまでも続けられればいい」
「みつからんほうが良いと思うようになった」
映画の後には、中華料理屋のラーメンを食べた。若いお客さんは少ない。あまり流行っているとも云えない、ごく普通のラーメンである。若者を引きつけるトンコツだったり、個性的なニボシ出汁でもない。特別安かったり、大盛りだったりするわけでもない。それでも、こういうラーメンが好きだ。
「まぼろしの邪馬台国」は特別に出来の良い映画では無かったかも知れない。それでも、主演二人の安心出来る演技で今日のラーメンのように満足させてくれるものだった。