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Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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意外な機序で振戦が幻覚を引き起こしていたパーキンソン病の1例(1)

2005年12月05日 | パーキンソン病
 MGHからの症例報告.症例は76歳男性で20年来の既往を持つパーキンソン病患者.L-DOPA合剤,DA agonisit (pramipexole), COMT inhibitor (entacapone)などで治療しているがwearing off現象あり.この3ヶ月間,進行性の昏迷,幻覚(「誰かが家に放火した!」など),体重減少を認め,これらを主訴として入院.既往歴としては冠動脈疾患があり,主訴が出現する3ヶ月前に冠動脈バイパス術,ペースメーカー(DDD/R型)植込み術が行われている.神経学的にはwearing off現象が明らかだが,見当識は比較的保たれていた.On の状態では幻覚は認めないが,Off時になると出現する.頭部CTで幻覚を説明できるほどの所見なし.入院時脈拍数88/min.薬剤の影響も考えて,単純にL-DOPAやDA agonistの減量を開始してしまいそうだが,どういうわけか幻覚は L-DOPA の内服で収まっていく.そして主治医はあるすごい原因に気がついた.さて何でしょう?(たぶん自分が主治医なら気がつかないような・・・・)
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