レストレスレッグス症候群(RLS),別名むずむず脚症候群は,その名前を見ても,診断基準のurge to move the legs(足を動かしたい衝動)を見ても脚に症状を来す疾患である.しかし足以外にも,臀部,腕,体幹,顔面に症状を来すことはある.しかし脚に症状はなくお腹にだけ,むずむず症状を来すということはこれまでの常識ではとても考えられない.今回,Spainから腹壁に限局する症状を認めた「むずむず腹症候群」の3例がNeurology誌に報告された.症状の部位を除いて,RLSの診断基準は満たすという.驚いたので早速読んでみた.
症例は3例とも偶然62歳の発症.男性2名,女性1名.合併症として2名に貧血をみとめる.家族歴はなし.罹病期間は1年から14年.いずれの症例も夜になり,じっとしていると腹部の不快感が出現.身体を動かしたい衝動が生じ,動かすと不快感は軽減する.腹部の不快感のために患者はいずれも入眠困難と中途覚醒を来し,さらに周期性四肢運動症も合併した(PLM index 22-35 /h).腹部超音波や脊髄MRIでは異常なし.症状はドパミン作動薬のプラミペキソール(0.18-0.36 mg)にて劇的な改善(症状の改善のために徐々に増量を要した症例あり).
以上の結果より,RLSでは下肢の症状を伴わず腹部症状のみ呈する臨床亜型が存在すると言える.臨床医は診断や治療を誤らないためにも,このような腹部症状により不眠を呈する疾患が存在することを認識する必要がある.ただ個人的には比較的多くのレストレスレッグス症候群の患者さんを担当しているが,腹部のみの人はもちろん,脚に加えて腹部という人も経験がない.このような症例はあまり多くはないのではないかと思われるが,今後,注意して確認する必要があると思われる.
Neurology 77; 1283-1286, 2011
症例は3例とも偶然62歳の発症.男性2名,女性1名.合併症として2名に貧血をみとめる.家族歴はなし.罹病期間は1年から14年.いずれの症例も夜になり,じっとしていると腹部の不快感が出現.身体を動かしたい衝動が生じ,動かすと不快感は軽減する.腹部の不快感のために患者はいずれも入眠困難と中途覚醒を来し,さらに周期性四肢運動症も合併した(PLM index 22-35 /h).腹部超音波や脊髄MRIでは異常なし.症状はドパミン作動薬のプラミペキソール(0.18-0.36 mg)にて劇的な改善(症状の改善のために徐々に増量を要した症例あり).
以上の結果より,RLSでは下肢の症状を伴わず腹部症状のみ呈する臨床亜型が存在すると言える.臨床医は診断や治療を誤らないためにも,このような腹部症状により不眠を呈する疾患が存在することを認識する必要がある.ただ個人的には比較的多くのレストレスレッグス症候群の患者さんを担当しているが,腹部のみの人はもちろん,脚に加えて腹部という人も経験がない.このような症例はあまり多くはないのではないかと思われるが,今後,注意して確認する必要があると思われる.
Neurology 77; 1283-1286, 2011
この症状は何だろうと調べていたら、こちらにたどり着きました。
おへその上あたりがむずむずして、あまりの不快さにいてもたってもいられなくなります。
身体を動かすと、軽減します。
腹部のみです。
現在ストレス要因がかなりあります。
何か治療法はないものでしょうか。
このまま長期に継続するようであれば
受信を考えます。
ありがとうございました。
この症状が何なのか調べていて、こちらに辿りつきました。
私も、腹部のムズムズ感によく悩まされている者です。
常ではないのですが、眠る時に起こるため睡眠不足になります。
治す方法があるとのことで、病院に行ってみようと思います。
情報ありがとうございました。
私にもその症状がありったからです。「あった」とは、ここ最近…数年…いえ、正直頻度が「たまに」ですので覚えていないのですが、数十年に渡り悩まされました。特に、眠くないのに寝るときになっていたような気がしますが(気だけかもしれません)、そのストレスでイライラむずむずするのかなと。解消法は、寝返りや腹部をさするなど腹部に何らかの刺激を与えることです。しかし一時したら復活し刺激し復活し…繰り返すうちにいつの間にか寝ているという状況です。
というわけで、その正体が知りたく何度も検索していましたが足しかなく、本日初めてこちらに…という経緯です。
確かに起こっている不快な事実を誰かが知ってくれている分かってくれているということは非常に心強いものです。解決されるものなら最高です。
尿意や便意に似たゾワゾワと切ない感じが始まり、身をよじったり、腹部を前後にゆする収まります。もともと不眠があるため自律神経を疑っていたのですが・・・
東京で受診をするなら内科医でしょうか?それとも総合病院で相談したほうが良いでしょうか?また、先生のこの記事をプリントして持参することは如何でしょうか?