Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文

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謎多きMann試験

2022年08月30日 | 医学と医療
4年生に対する神経診察実習が始まりました.学生とって神経診察は覚えることも多く難関です.冠名徴候といって,診察所見を考案した先達の人名がついているものも多く,初学者には覚えにくいと言われています.ただ暗記させても興味がわかないので,その先達の顔写真や業績なども紹介します.例えばRomberg徴候は,Moritz Heinrich Romberg先生による脊髄癆(神経梅毒)の診察の話をすると関心を持ってくれます.ただ私をずっと悩ませてきたのはMann試験です.「Mannって誰?」と10年以上探してきました.冠名徴候で出てくるような先達はその業績や人生を記した総説があるものですが,Mannは見つかりません.そもそもMann testで検索しても日本からの論文ばかりで,これは日本でのみ使用されている徴候ではないかと思い,ずっともやもやしていました(海外の論文ではtandem/sharpened/modified/augmented Romberg testなどと記載されています).Mann という人名から探しても出てくるのは,「Wernicke-Mannの肢位」に名を残すWernickeの弟子で,ドイツの神経学者Ludwig Mannしか見つかりませんでした.

4年前に私の疑問に対する回答が得られました.尊敬する廣瀬源二郎先生が執筆された名著「神経診察の極意(南山堂)」のp60に「『Mann試験』は外国では通じない!」というコラムがあり,そのなかに原著として図の2論文が紹介されていました.
◆ Mann, L.: Zur Symptomatologie des Kleinhirns (über cerebellare Hemiataxie und ihre Entstehung). Monatsschr Psychiatr Neurol 15:409–419, 1904.
◆ Mann, L.: Ueber die galvanische Vestibularreaktion , Neurol Centralbl 31:1356, 1912.



やはりLudwig Mann先生による論文でした.廣瀬先生の解説によるといずれの論文もMann試験に関する直接の記載はなく,「ガルバニー電流刺激による前庭検査で,両足を平行にくっつけて立つより,tandem位にした立位を取ることでより簡単に反応を誘発できる」という記載があり,これに由来するらしいです.さらに廣瀬先生が研鑽を積まれた米国に加え,英国,オーストラリア,そしてMann先生のお膝元のドイツでさえこの冠名徴候は使用されていないことが書かれています.

そうなると次の疑問はなぜ日本でのみこのように広く使われるようになったかです.おそらくドイツで学んだ影響力をもった脳神経内科医のどなたかが広められたのだと想像するのですがどうなのでしょう.この数年,神経診察実習のたびに調べても答えにたどり着かず,ご存知の先生がいらしたらご教示いただけるとありがたいと思う次第です.

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以下,2日後に追記.

Mann試験の日本におけるルーツを探しました.私が神経内科の領域で見つけた最も古い記載は「椿忠雄・佐野圭司・五島雄一郎(編).臨床神経学(医学書院1966)」という教科書にありました(図左).祖父江逸郎先生(名古屋大学講師・当時)が執筆されています.それ以前の資料では,沖中重雄先生による神経診察動画「復刻版 神経疾患の検査と診断」にはMann試験は含まれてはいませんでした(1959).ところが神経内科以外も含めると,耳鼻科領域の論文「Galvanic testの研究(1960)」においてMann試験が行われていました(図右).弱い電気刺激(galvanic stimulation)を用いて行う前庭刺激検査の論文で,前回ご紹介したLudwig Mann先生の原著(1904, 1912)を模倣して,両側耳後部を電気刺激した影響をMann試験で評価するものでした.1987年の平衡機能検査法基準化委員会答申書にもMann試験が詳細に記載されていました.



推測の域は出ませんが,この試験は日本の耳鼻科領域で盛んに議論され,そこから神経内科に広まって,両足を縦に揃えて閉眼するのがMann試験,そして閉眼しない状態をMannの肢位と呼ぶようになったの対し,海外では神経内科に広まることはなかったということではないかと思われます.いかがなものでしょう?ご意見や情報等,宜しくお願い致します.
資料を一緒に探してくださいました平山幹生先生に感謝申し上げます.

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新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(8月28日)~高齢者における認知症,未成年におけるブレインフォグ・てんかんの危険因子としてのCOVID-19~  

2022年08月28日 | COVID-19
今回のキーワードは,128万人のデータから示されたCOVID-19にともなう精神・神経症状のリスクの経時変化,2年経過してもブレインフォグ,認知症,てんかん・痙攣発作のリスクは上昇している,未成年でもブレインフォグを認め,とくにてんかん・痙攣発作のリスクが高い,認知症,てんかん・痙攣発作を呈した高齢者の死亡率は高い,オミクロン株では死亡率は低いが神経・精神症状による医療への負担は持続する,です.

Lancet Psychiatry 誌に重要な論文が発表されましたので,今回はその論文を詳しくご紹介します.Long COVIDの神経・精神症状について3つの疑問がありました.
①各症状のリスクはいつまで続くのか?
②年齢によって違いはあるのか?
③ウイルス株によって違いはあるのか?
これらについて128万人もの電子カルテデータを用いた国際研究により重要な知見が得られました.インフルエンザなど他の呼吸器感染との比較のデータですので,COVID-19がインフルエンザなどとまったく違う病気であることが一目瞭然です.

残念なのは日本人のデータが含まれていないことです.米国,オーストラリア,英国,インド,マレーシア,台湾などのデータであり,医療のデジタル化が遅れた我が国は相変わらず蚊帳の外です.医療機関の間でデータを交換できる電子健康記録(MHR)の整備は国家の喫緊の課題です.国家が科学的な戦略を持ってコロナに立ち向かうべきですが,全例把握をするか否かさえ自治体に任せて責任を放棄したかのような状態です.外国を真似てウィズコロナ政策を進めていますが,日本は海外と高齢化率も医療制度もまったく異なるため,高齢者の死亡が増加し,医療が破綻するという予測は難しくはないと思います.さらにこの論文を読めば日本でも感染者増加の社会への影響が今後危惧されることが分かります.実際,米国ではコロナ後遺症で最大400万人が働けていないことが最近CNNで報道されていました.科学を尊重し,十分に議論をして,この難敵と戦う必要があります.

◆ 128万人のデータから示されたCOVID-19にともなう精神・神経症状のリスクの経時変化

方法:2年間の後方視的コホート研究で,国際的なTriNetX電子医療記録ネットワークのデータを使用した.期間は2020年1月から2022年4月,COVID-19群と,他の呼吸器感染症の患者群を同数,傾向スコアマッチングさせた.18 歳未満[未成年],18~64 歳[成人],65 歳以上[高齢者]の3群に分けた.COVID-19患者128万4437人を特定した(未成年18万5748人,成人85万6588人,高齢者24万2101人;女性57.8%).2年間のリスクは,時間的に変化するハザード比(HR)で表した.

結果:
【2年経過してもブレインフォグ,認知症,てんかん・痙攣発作のリスクは上昇している】
全年齢の検討で,COVID-19と他の呼吸器感染症の比較をすると,神経・精神症状のリスクの経時変化は大きく異なっていた.多くの症状は6 ヵ月後にHR が 1 よりも有意に大きくなったが(つまり他の呼吸器感染症よりリスクが高い),HR1に至る期間は大きく異なっていた.例えば気分障害(うつ)は43日でHRが1になり,その増加は一過性であるのに対し,ブレインフォグ,認知症,てんかん・痙攣発作,精神病性障害のリスクは,2年間の追跡期間終了時点でも上昇し,リスクは終始持続した(図1).以上より,COVID-19ではインフルエンザなどの呼吸器感染症と違って最初の 6 ヶ月間で,様々な神経・精神症状リスクが増加するというこれまでの知見が確認されるとともに,早期に消失する気分・不安障害のようなものと,2 年間終始持続する認知症などがあり,異なる病態を反映するものと推測された.



【未成年でもブレインフォグを認め,とくにてんかん・痙攣発作のリスクが高い】
COVID-19後のリスクの経時変化は,成人と小児では異なっていた.65歳以上の高齢者では,感染後6カ月間のブレインフォグ,認知症,神経筋接合部・筋疾患,精神疾患のHRは高く,1.41,1.41,1.82,1.39であった(図2).てんかん・痙攣発作,不眠,脳出血,脳梗塞,うつ,パーキンソニズム,のHRは1.17,1.16,1.15,1,11.1.17,1.16であった.



一方,小児は気分障害や不安のリスクの増加はなかったが(HR 1.02と1.00),ブレインフォグのリスクは増加した(1.20)(図3).ただし成人と異なり,75日でHRは1となった.また不眠症1.29,脳出血2.16,脳梗塞1.89,神経・神経根・神経叢障害1.39,精神病性障害2.00,てんかん・痙攣発作1.44であった.以上より,小児は成人や高齢者に比べて全体的なリスクは低いものの,いくつかの症状のリスクは成人と同等で,とくにてんかん・痙攣発作のリスクは顕著であること,一過性ながらブレインフォグを呈することも認識する必要がある.



【認知症,てんかん・痙攣発作を呈した高齢者の死亡率は高い】
そして高齢者においては神経・精神症状を呈した患者のいずれのコホートでも死亡率が高く,とくに認知症,てんかん・痙攣発作と診断された高齢者では高かった(図4).



【オミクロン株では死亡率は低いが神経・精神症状による医療への負担は持続する】
米国人のデータの検討で,神経・精神症状のリスクはアルファ株が出現する前後でほぼ同等であった(各コホート4万7675人).デルタ株(4万4835名)では,脳梗塞,てんかん・痙攣発作,ブレインフォグ,不眠症,不安障害のリスクが増加し,死亡率も増加した.オミクロン株(3万9845名)では,死亡率は以前より低いが,神経・精神症状の経時変化はデルタ株とオミクロン株では類似しており(図5),オミクロン株は重症化しないものの,神経・精神症状による医療や医療制度への負担は持続する可能性が示唆された.



Taquet M, et al. Neurological and psychiatric risk trajectories after SARS-CoV-2 infection: an analysis of 2-year retrospective cohort studies including 1 284 437 patients. Lancet Psychiatry. 2022 Aug 17:S2215-0366(22)00260-7.(doi.org/10.1016/S2215-0366(22)00260-7)

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両側視床対称性病変で忘れてはならない疾患 ー日本脳炎ー

2022年08月25日 | 感染症
図の左上の頭部MRIは最新号のNEJM誌の症例です.診断は日本脳炎です.有名な疾患と画像所見ですが,自分は経験したことがありません.コガタアカイエカによって媒介され,増幅動物はブタです.ヒト-ヒト感染はありません.日本でも1960年代前半までは年間2000~4000人の患者数でしたが,日本脳炎ワクチンが導入された1970年代より激減し,1992年からは年間10人以下となっています.この理由として,ウイルスに感染したブタを刺した蚊に刺される機会が減ったことや,日本ではワクチンの接種率が高いことが挙げられています.しかしアジア地域では今なお最も重要なウイルス性脳炎と言われています.



今年になり,オーストラリアでアウトブレイクが発生し,40例の感染が生じ,5名が死亡したそうです.MRIの症例は45歳女性,発熱・意識障害で入院,両側視床のほか,右小脳半球,脳幹にT2強調高信号病変を認めました(右図は症例集積研究からの引用です).人工呼吸管理を行ったものの亡くなられ,剖検ではウイルス性全脳炎で(左下),視床,脳幹,上位頸髄に病変が目立ちました.視床より検出された日本脳炎ウイルス(JEV)の遺伝子型はⅣ型株でした.診断において重要なことは,本例もそうでしたが,脳脊髄液からJEV遺伝子が検出されることはきわめてまれで,急性期血清と回復期血清(ペア血清)を採取・保管し,JEV IgGとIgMを測定することです.

今後,日本でも日本脳炎が増加する恐れがあります.これまで日本で検出されたJEVの遺伝子型はⅢ型とⅠ型のみであり, 日本で用いられているワクチンはⅢ型株由来です(Ⅰ型株にも同程度の中和抗体ができます).近年,中国,韓国でV型株が検出されていますし,今回はⅣ型株で,日本への侵入した場合,現在のワクチンの防御能が低い可能性があります.特徴的な画像所見を見た場合,日本脳炎も忘れずに鑑別診断に挙げる必要があります.
N Engl J Med 2022; 387:661-662(doi.org/0.1056/NEJMc2207004)
Am J Trop Med Hyg 2017; 97: 369-375
日本脳炎ワクチンと日本脳炎ウイルス遺伝子型Ⅴ型

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進行性核上性麻痺長期生存例 -予後予測因子としての眼球運動障害とオリゴデンドログリアの重要性-

2022年08月19日 | その他の変性疾患
進行性核上性麻痺(PSP)の臨床および病態を考えるうえで重要な論文が報告されています.これまでの研究が表現型に重きをおいて検討されたのに対し,この研究は罹病期間により3群に分けた点がユニークで,この発想の転換により重要な発見がもたらされました.

研究の目的は,「予後良好なPSP,すなわち罹病期間の長いサブグループの臨床・病理学的特徴を明らかにすること」と明確です.剖検で診断が確定したPSP 186例を,罹病期間により3群に分けています(短期間群:5年未満,中間群:5年以上10年未満,長期間群:10年以上).

結果としては,まず罹病期間10年以上の長期間群は24.2%(45例)存在しました.そしてまず重要な知見として,「発症から3年以内に眼球運動異常がないことが,罹病期間が長くなる唯一の独立した臨床的予測因子であること」が分かりました.図1のように核上性注視麻痺や異常衝動性・滑動性眼球運動は短期間群・中間群で時間経過とともに急速に頻度が増加するのに対し,長期間群ではなかなか増加しません.



図2では3群の症候出現の時期が分かりやすく図示されていますが,長期間群で核上性注視麻痺は本当の最後に出現することが分かります.



つぎに病理的検討でも驚くべきことが判明し,PSPはprimary oligodendrogliopathyではないかという仮説が提唱されます(図3).まず神経変性の程度は神経細胞のタウ病理(細胞質内封入体)の程度とパラレルでしたが,アストロサイトのタウ病理(tufted astrocyte)の程度は逆パターンを呈しました.つまりアストロサイトの挙動は神経細胞と反対で,神経変性に対して保護的に作用している可能性が示唆されました.そして最も重要なことは,罹病期間が長い患者ではオリゴデンドログリアのタウ病理(coiled body)が有意に少なく,罹病期間が短くなるに連れて高度となるということです.すなわちオリゴデンドログリアのタウ病理は,神経細胞のタウ病理や神経変性と同じ挙動を示すということになります.言い換えると,神経細胞とオリゴデンドログリアのタウの伝播は共通のメカニズムでリンクしている可能性があるということになります.



著者はここで2つの可能性を提唱しています(図4).
(1a)神経細胞のタウ病理が出発点で,オリゴデンドログリアは神経細胞に由来するタウを除去しようとして巻き込まれてしまう.
(1b)オリゴデンドログリアのタウ病理が出発点で,神経細胞にもタウが伝播して神経変性が生じる.
一方,アストロサイトは細胞外のタウを捕捉し,伝播に対し抑制的に作用する.ミクログリアは炎症に関わり,グリオーシスと神経変性を招く.



著者は(1b)を主として考えているようで,病気の進行速度は,オリゴデンドログリアのタウ病理によって決定されると推測しています.つまり上述したように,PSPはprimary oligodendrogliopathyであるという仮説です.PSPというとtufted astrocyteが頭に浮かんで,アストロサイトの病気という印象が強くありましたが,アストロサイトはむしろ保護的に作用している本論文の結果は驚きです.今後,細胞モデルや動物モデルでさらに検証されることになると思います.
研究に行き詰まったときに発想を転換することの大切を示した論文でもあります.

Jecmenica Lukic M, et al. Long-duration progressive supranuclear palsy: clinical course and pathological underpinnings. Ann Neurol. 2022 Jul 25. doi: 10.1002/ana.26455.


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PSP-Cを応援してくださったSteele先生の思い出

2022年08月17日 | その他の変性疾患
PSP-C,すなわち小脳性運動失調を主徴とする進行性核上性麻痺(PSP)の総説を書く機会をいただきました.資料を整理していて,5月にお亡くなりになったJohn Steele先生とやり取りをしたメールを読み直し,感慨に耽りました.PSPはSteele-Richardson-Olszewski diseaseとも呼ばれますが(図1),先生はPSPが最初に報告された原著論文(1964)の筆頭著者です.



私たちは2009年にPSP-C論文をMov Disord誌に報告したものの,欧米ではそのような患者は皆無で,PSPの亜型として認めてもらえない状況が5年ほど続いていました.PSPに対する治験も進行していたため,私はこのまま認められないのではないかと焦っていました.海外の先生がたにこの病型を知っていただきたいと考え,2014年10月,PSP発見50周年記念の国際研究シンポジウム@ボルチモアに応募し幸い採択され,そこでSteele先生に初めてお目にかかりました.図2は共同研究者の饗場郁子先生が「宝物」と仰っている記念の写真ですが,お写真の通りとても穏やかな先生でした.



PSP-Cの存在を訴えたところ,この分野を牽引するLarry Golbe先生,David Williams先生,Guenter Höglinger先生らに「PSP-Cを認めてはどうか」というメールを送ってくださいました.その影響もあってか,2015年6月のMDS@サンディエゴにて暫定診断基準案を講演する機会をいただき(図3),その後,この亜型は急速に認知されました.2017年に発表されたMDS-PSP診断基準には残念ながら含まれませんでしたが,それでも「この亜型の存在は認めているが,希少であり,生前診断が可能な状況とはなっていない」という理由が記載されました.「苦境にあっても真摯に一所懸命に取り組んでいれば誰かが助けてくれる」という経験を私は何度かしていますが,まさにSteele先生は恩人のひとりです.



Steele先生は1960年,トロント大学の研修医としてPSP患者を担当されました.師匠のRichardson教授にとっては4人目の患者でした.当初,剖検で感染後パーキンソニズムと診断され,病理学者Olszewski教授に巡り合い,詳細な解析が行われるまでは苦労されたようです.先生はその後,脳神経内科医としてユニークなキャリアを送ります.1972年からは太平洋地域に生活の場を移し,船医になったり,マーシャル諸島や東カロリン諸島で働いたり,ハワイ大学の教授を務めたり,1982年からはグアム島の米海軍基地の病院に勤務しました.そこで運命に導かれるように,先住民チャモロ族特有の疾患で,症候や病態が一部,類似する疾患,ALS-パーキンソン病-認知症複合体(ALS/PDC)に出会われました.詳細な家系図の作成をし,血液試料や脳の剖検の同意を得て,他の研究者と協力してALS/PDCの原因究明に取り組みました(友人であるオリヴァー・サックス先生の小説にも詳しく書かれています).おそらく先生は,PSPやALS/PDCという従来なかった疾患の確立のために努力を重ねたご経験から,PSP-Cの状況を理解しご支援くださったのではないかと思います.



先生からいただいた最後のメールには「グアムでは紀伊半島と同様,ALS/PDCという病気がほぼ消滅したため,研究を終了することになりました.私が最も尊敬している素晴らしい科学者であり友人である葛原茂樹教授と一緒にこのグアムの地を訪れ,この病気の終息を目の当たりにしていただければ光栄に思います.先生がたとの再会を楽しみにしています」と書かれていました.グアムを訪問することが叶わなかったことは本当に残念です.ご冥福をお祈りしたいと思います.
Dr. John Steele, Fondly Remembered
Steele JC. Historical perspectives and memories of progressive supranuclear palsy. Semin Neurol. 2014 Apr;34(2):121-8(doi.org/10.1055/s-0034-1381740)

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新型コロナウイルス感染症COVID-19:最新エビデンスの紹介(8月13日) 

2022年08月13日 | COVID-19
今回のキーワードは,感染前からの身体症状を考慮しても感染後8人に1人がlong COVIDを呈する,嗅覚・味覚障害の88.2%が2年以内に完全に回復する,持続的な嗅覚障害やICU入室はCOVID後認知症の予測因子である,軽症患者で萎縮する眼窩前頭領域では脳損傷とアストロサイトの感染を認める,long COVIDの治療開発のためには脳血管系と免疫系を標的とする必要がある,long COVID患者の安全のためにエビデンスのない治療が行われることを監視する必要がある,です.

JAMA誌が long COVIDに対する米国大統領覚書を紹介しています.この文書は連邦政府に対して,3つのグループ,すなわち①long COVIDの症状で苦しむ人,②COVID-19にともなうメンタルな問題を抱える人(不安,うつ,不眠,強迫性障害,薬物過剰摂取など),③愛する人,友人,隣人を失って悲しんでいる人(例えば米国では20万人以上の子供が,少なくとも片親をCOVID-19で亡くしている)に対する支援とケアを提供し,診断と治療のための研究を行うよう求めています.我が国は海外に倣って行動制限を止めてしまいましたが,なんの対策も行わずに海外を真似れば上記の人々がただ増えるだけです.感染者数や死者数が圧倒的に多い米国や欧州の国々を真似る必要はないように思います.そして一般では議論されませんが,COVID-19の認知症の危険因子としてエビデンスも続々と報告されています.一時,否定的と考えられた脳への直接感染説も再燃しています.第41回日本認知症学会学術集会でもこの問題をシンポジウムで議論するよう,三村將大会長(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)よりオーガナイザーを仰せつかりました(11月25日午後開催).まだ我々は,神経向性(neurotropism)をもつこのウイルスの長期的な人体への影響を理解していません.感染を減らす政策が必要だと思います.
JAMA. Aug 3, 2022(doi.org/10.1001/jama.2022.14089)

◆感染前からの身体症状を考慮しても,感染後8人に1人がlong COVIDを呈する.
オランダからlong COVIDの頻度を,感染以前から存在していた症状を考慮し検討した前向きコホート研究が報告された.23の症状を縦断的に2020年3月から2021年8月の間に24回の測定した.COVID-19群4231人と対照者8462人をマッチングした.COVID-19群の診断90~150日後の症状は胸痛,呼吸困難,呼吸時の痛み,筋痛,味覚・嗅覚障害,四肢のうずき,喉のつかえ,暑さ・寒さを交互に感じるなどであった.診断後90~150日に,これら中核症状の少なくとも1つが中程度以上の重症度に増加した症例はCOVID-19群で21.4%(381/1782人),対照群で8.7%(361/4130人)であったことから,患者群の12.7%がCOVID-19に由来するものと考えられた.また個々の症状は女性でより重症で持続した.図1に頭痛,めまい,味覚・嗅覚障害,疲労を示すが,いずれも女性でより重度であるものの,症状により時間経過のパターンは異なる.女性で症状が重い原因として,性ホルモンや遺伝的背景に基づく痛み・身体感覚への感受性の違い等が推測されている.
Lancet 2022;400, 452-461(doi.org/10.1016/S0140-6736(22)01214-4)



◆嗅覚・味覚障害の88.2%が2年以内に完全に回復する.
COVID-19の発症時,4週間後,8週間後,6ヵ月後の軽症患者における嗅覚・味覚障害の有病率を以前報告したイタリアの研究チームが,同じ患者群168名(年齢中央値55歳,女性53.6%)における2年間の有病率と回復率を報告した.結果はベースライン,4週間,8週間,6ヶ月,2年目における自己申告による嗅覚・味覚障害の頻度は,64.3%,38.1%,17.3%,16.1%,8.3%であった(図2).PCR陽性後4週間以内に出現し,COVID-19に関連した嗅覚・味覚障害を呈した119人のうち2年後に完全に消失したのは88.2%,軽減したのは9.2%,症状の変化なしまたは悪化が2.5%であった.回復に6カ月以上かかる頻度は10.9%であった.
JAMA Otolaryngol Head Neck Surg. Aug 4, 2022(doi.org/10.1001/jamaoto.2022.1983)



◆持続的な嗅覚障害とICU入室は認知症の予測因子である.
アルツハイマー病協会国際会議(the Alzheimer’s Association International Conference®;AAIC)2022において,COVID-19が認知症に影響を及ぼすという研究が報告された.まずアルゼンチンの研究チームは,60歳以上の成人766名(感染者88.4%,対照者11.6%)を前向きに1年間追跡し,一連の認知・精神テストを実施した.この結果,ロジスティック回帰分析で,COVID-19の初期の重症度ではなく,嗅覚障害の重症度(長期の持続)が認知障害を有意に予測することが示された.またシカゴのラッシュ・アルツハイマー病センターからの報告で,ICU入室は高齢者の認知症リスクを2.1倍増加することが報告された.
AAIC 2022(https://aaic.alz.org/releases_2022/overview.asp)

◆軽症患者で萎縮する眼窩前頭領域では脳損傷とアストロサイトの感染を認める.
米国ワシントン大学の報告.まずCOVID-19軽症患者81名(うち62名で嗅覚・味覚障害)のMRIにて,既報にもあるように眼窩前頭皮質の萎縮を確認した(図3上).このためCOVID-19で死亡した26人において,経鼻腔アクセスにより採取した眼窩前頭領域の脳組織を病理学的に検索した.5人に組織損傷を認め,全例でウイルス遺伝物質(N遺伝子)を認めた.全細胞の37%がスパイク蛋白陽性で,特にアストロサイトに多く認められた(図3下).アストロサイトへの感染を支持する根拠として,神経幹細胞由来のヒトアストロサイトはスパイク蛋白と受容体Neuropilin-1の相互作用を介して感染しうることを示した.感染アストロサイトは,エネルギー代謝,神経細胞のエネルギーとなる主要な蛋白質や代謝産物,神経伝達物質の生合成に変化が生じていた.さらに感染は神経細胞の生存率を低下させる分泌型(secretary phenotype)への変化を促した.以上より,SARS-CoV-2ウイルスが脳に到達してアストロサイトに感染し,その結果,神経細胞死と機能障害につながるというモデルが示唆された.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2022 Aug 30;119(35):e2200960119(doi.org/10.1073/pnas.2200960119)



◆long COVIDの治療開発のためには脳血管系と免疫系を標的とする必要がある.
Brain誌のeditorialで,long COVIDの神経症状をきたすメカニズムが解説されている.まず図4の四角で囲まれたことが生じる.①サイトカイン(TNF,IL-6やIL-1βなど)が上昇し,血管内皮細胞上のそれぞれの受容体を活性化する,②感染後に上昇した免疫グロブリンは,Gタンパク質共役型受容体に作用する自己抗体により細胞に直接作用すると同時に,補体の活性化を介して細胞に間接的に作用する,③古典的補体カスケードの活性化で膜侵襲複合体(MAC)が形成され細胞死が生じる,➃血管内皮細胞へのウイルスの直接感染によっても細胞死が誘導され,ウイルスメインプロテアーゼ(Mpro)が発現する.この血管内皮細胞の活性化や細胞死に引き続き,(I)マクロファージやT細胞を含む免疫細胞の浸潤,(II)アストロサイト・ミクログリアの活性化,(III)血液脳関門の破綻とそれに伴う血漿タンパクの漏出,(IV)血小板凝集が生じる.以上のようにlong COVIDの有効な治療開発のためには,脳血管系と免疫系を標的とする必要がある.
Brain 2022;145, 2242–2244(doi.org/10.1093/brain/awac211)



◆long COVID患者の安全のためにエビデンスのない治療が行われることを監視する必要がある.
Nature誌がFeatureのなかで,long COVIDの治療研究について議論している.問題点は大きく2つに分けられる.
1)Long COVIDの臨床試験は難しい.
long COVIDの病態はおそらく単一のものではなく,複数の原因が関わっている.このため有望な治療法でも,間違ったグループに投与されたということだけで臨床試験が失敗するおそれがある.またbrain fogや疲労などは客観的に評価することが難しく,また変動も激しいため臨床試験を行いにくい.
2)患者の安全のためにエビデンスのない治療が行われることを監視する必要がある.
臨床試験として,抗ウイルス剤,COVID-19ワクチン,コルヒチン,ステロイド,シロリムス,抗ヒスタミン薬,RSLV-132,抗うつ剤,血栓形成を標的とする薬剤カクテルなどが計画されている(図5).



重要なことはこれらの治療にはまだエビデンスがないことである.また副作用が問題となる薬剤もあり,これらの使用を監視する必要がある.外国では効果が実証されていない抗凝固薬を複数処方したり,血液透析を行ったりしている病院がある.また日本の例も紹介されている.咽頭の炎症を抑えるため塩化亜鉛を染み込ませた綿棒で喉を擦る,侵襲的な咽頭擦過療法を行い,疲労,頭痛,注意障害が改善したと対照群のない小規模試験により報告した研究である(Viruses. 2022 Apr 27;14(5):907. doi.org/10.3390/v14050907).患者を保護するために無作為化比較試験により効果を示した治療を行う必要ある
→ 先日,テレビ局からLong COVIDに対するドネペジルの使用についてコメントを求められた.動物実験レベルでありエビデンスはないこと,また重篤な副作用も生じ,とくに心伝導障害,消化性潰瘍,気管支喘息の既往のある場合,リスクが高く,安易に使用できる薬剤ではないことを伝えた.患者は藁にも縋りたい状況であるからこそエビデンス未確立の治療薬の紹介は慎重であるべきである.
Nature. 2022 Aug;608(7922):258-260.(doi.org/10.1038/d41586-022-02140-w)

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Charles Bonnet症候群における幻視

2022年08月09日 | 医学と医療
最新号のNeurology誌のレジデント向け臨床推論のページに興味深い症例が報告されています.6ヶ月の経過で視力障害と幻視(テディベアやクモ,紙の上の文字,複雑な髪型の顔,波線,色のついた斑点)を呈した48歳女性例です.9ヶ月前に悪性黒色腫と診断され,ニボルマブで治療されていました.神経症候や検査所見は両側視神経炎を示唆します.

質問事項として,幻視の特徴と鑑別診断,確定診断に必要な検査,そして診断を順に聞かれます.幻視の鑑別診断として,後頭葉てんかん,前兆をともなう片頭痛,レビー小体型認知症,進行期パーキンソン病,せん妄,薬剤,精神疾患,ナルコレプシー(入眠時幻覚),中脳幻覚症,アルコールせん妄が挙げられます.本例の幻視は「視力障害をみとめる人における,形のある幻視で,幻視に対する自覚があり,意識障害・認知症・精神疾患をみとめない」特徴があり,診断は「Charles Bonnet症候群(CBS)を合併したチェックポイント阻害薬関連視神経炎」となります(シャルル ボネと書かれた教科書を見ますが,シャルル ボネィと発音するようです).ニボルマブ中止とステロイド,血漿交換で改善しました.

CBSはスイスの博物学者Charles Bonnetが初めて記載しました.87歳の祖父の白内障が進行し,3ヶ月あまり続いた幻視を経験し,次のように論文に記載しました.「健康に恵まれ,飾り気がなく,記憶も判断も保たれ,まったくの覚醒状態で,時折,目の前に外界とは無関係に,男,女,鳥,馬車,建物などの姿が見える.これらの姿は多彩な動きをして,近づいたり遠ざかったり,逃げたり,小さくなったり大きくなったり,現れたり消えたりする」.1967年にDe Morsierが最初のケースシリーズを発表し,Bonnetの名をとってこの症候群と命名しました.

図は加齢に伴う眼疾患でCBSを来した患者さんによるスケッチです(人や顔が多いと言われていますが,形やパターンも見られます).最近のシステマティックレビューでは,診断基準に幻覚と視力障害は必須であるものの,その他は報告によりさまざまで明確なものはないと書かれています.また正確な病態機序も不明ですが,求心性の視覚刺激の喪失が,後頭葉皮質の抑制を解除して,内部で生成された視覚知覚が解放される解放現象仮説等が知られています.経過は自然に消失するもの,持続するもの,神経疾患(レビー小体型認知症)に移行するものに分かれます.



Kizza J, et al. Clinical Reasoning: A 48-year-old Woman With 6 Months of Vivid Visual Hallucinations. Neurology. 2022 May 16:10.1212/WNL.0000000000200806.(doi.org/10.1212/WNL.0000000000200806)
Le JT, et al. Associations between Age-Related Eye Diseases and Charles Bonnet Syndrome in Participants of the Age-Related Eye Disease Study 2: Report Number 26. Ophthalmology. 2022;129:233-235.
Hamedani AG, et al. The Charles Bonnet Syndrome: a Systematic Review of Diagnostic Criteria. Curr Treat Options Neurol. 2019;21:41.

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日本学術会議公開シンポジウム「神経科学領域の倫理的課題」のご案内

2022年08月06日 | 医学と医療
脳の疾患の克服を目指し,脳科学は日進月歩の進歩を遂げています.病気で苦しむ患者・家族にとって希望の光となる一方,これまで経験したことがない倫理的問題も生じます.例えば最先端の脳機能イメージングで脳活動をモニターしながら訓練をおこなうニューロフィードバック治療では,ヒトの心を操れる可能性があります.そもそも脳機能イメージング技術を用いるとヒトの心を読み取れてしまう可能性があります.また再生医療に関しては,試験管の中で幹細胞から脳のミニチュア(脳オルガノイド)が作れるようになっていますし,iPS細胞もがん化しないと必ずしも言い切れないことや,細胞を提供してくれた人の遺伝情報が解読できてしまうことが問題です.さらには動物の体内でヒトの臓器を作れてしまったり,ヒトの脳細胞や意識をもった動物が作れてしまったり,最終的にヒトの精子や卵子を作成して個体を作れてしまったりするわけです(AMEDパンフレット参照).

これらは当然,研究者や患者・家族だけの問題ではなく,さまざまな立場のひとびとが自由,かつ慎重に議論し,時間をかけて社会的合意を形成していく必要があります.8月27日(土)13:00~17:00にZoomオンラインにて,この問題を議論する重要なシンポジウムが開催されます.どなたでもご参加いただけます.プログラムは下記よりご覧いただけます.ぜひ多くの人にご参加いただければと思います.

シンポジウム・ホームページ
参加申し込み


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パーキンソン病に対する2つのαシヌクレイン抗体による臨床試験の失敗

2022年08月06日 | パーキンソン病
New Engl J Med誌の最新号に,凝集αシヌクレインに結合するヒト由来のモノクローナル抗体を用いた2つの臨床試験(シンパネマブCinpanemabとプラシネスマブPrasinezumab)の結果が報告されました.パーキンソン病の進行を初めて抑制する病態修飾薬となるのではないかと期待された臨床試験でしたが,結果はまったく効果がありませんでした.私も落胆した反面,やはりそうかという感じもしました.

いずれも病初期のパーキンソン病患者(発症3年以内,修正版 Hoehn-Yahr 重症度分類2~2.5以内等で,両試験で異なるため詳細は論文参照)を対象とした52週間の多施設共同二重盲検第2相試験でした.前者は偽薬またはシンパネマブ(250 mg,1250 mg,3500 mg)を4週間ごとに静脈内投与するもので,2:1:2:2の割合(100人: 55人:102人: 100人)で割り付けています.一方,後者は偽薬またはプラシネズマブ(1500mg,4500mg)を4週間ごとに静脈内投与するもので,1:1:1(105人,105人,106人)で割り付けています.主要評価項目は,52週目(および72週目)におけるMDS-UPDRS合計スコア(範囲0〜236,スコアが高いほど不良)のベースラインからの変化です.結果は,両試験とも偽薬群と比較して,主要評価項目において有意な効果が得られませんでした(図).画像バイオマーカーを含む副次評価項目でもまったく効果はありませんでした.



ちなみにシンパネマブはαシヌクレインのN末端を認識し,モノマーとの結合親和性は低く,プラシネスマブはαシヌクレインのC末端を認識し,モノマーともよく結合できる特徴をもちます.性質の異なる2つの抗体で効果がなかったことは,細胞外のαシヌクレインを標的とする抗体療法単独では少なくとも病初期の患者の進行を抑制できない可能性がかなり高まったように思います.試験失敗の原因に関する議論は深くなされていませんが,介入のタイミングの遅さのみ記載されていました.「αシヌクレインオリゴマーが神経細胞内に入り機能不全をきたすのはより早期のイベントであり,発症前もしくは前駆症状期に治療介入を行う必要がある」と述べています.アミロイドβ抗体はいままで明らかな成功はなく,進行性核上性麻痺のタウ抗体も2つのN末端抗体で無効,そして今回の結果です.多系統萎縮症に関するαシヌクレイン抗体LuAF8242も国内も含め進行中ですが,標的タンパクに対する抗体療法はそう簡単には行かない様相を呈してきました.
N Engl J Med 2022; 387:408-420(doi.org/10.1056/NEJMoa2203395)
N Engl J Med 2022; 387:421-432(doi.org/10.1056/NEJMoa2202867)

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医学生・研修医へのNeurologyのすすめ@日本神経学会YouTube

2022年08月01日 | 医学と医療
日本神経学会広報委員会としてレジナビFairオンライン(東日本・西日本)に参加いたしました.目的は医学生・研修医のみなさんに「脳神経内科の魅力をお伝えすること」です.YouTubeに2本の動画を公開いたしましたので,医学生・研修医のみなさんにはぜひご覧いただきたいと思います.また脳神経内科の先生がたには説明会などでご使用いただければ大変ありがたく存じます.内容はいずれもプレゼン10分間と,委員の先生がたによるQ&Aコーナー10分間です.どうぞ宜しくお願いいたします!

レジナビFairオンライン西日本week2022~臨床研修プログラム~
Neurologyのすすめ ―データで見る脳神経内科―
プレゼンテーション:下畑享良
Q&A:池田佳生先生,和泉唯信先生,杉江和馬先生

レジナビFairオンライン東日本week2022~臨床研修プログラム~
脳神経内科だからできること
プレゼンテーション:池田佳生先生
Q&A:饗庭郁子先生,大八木保政先生,松川則之先生


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