ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

曲の弾き始めと弾き終わり

2012年08月11日 | レッスンメモ
先日、発表会を終えて生徒たちの演奏を思い起こしています。

徹底したつもりが徹底できてないという事柄の中の一つに、曲の演奏を始めるときと終わるときのことがあります。

ステージに登場して客席に向かってお辞儀をして、それからピアノの前に座る。それから弾き始めるまでの間に一呼吸置くように指導しています。曲によって多少違いますが、とにかく椅子に座っていきなり弾き始めるのではなくて、自分の出す最初の音を頭の中でイメージしてから1小節分、拍を数えて、テンポを設定してから弾き始めるように指導しているのです。しかし、それでもつい、座るやいなや、いきなり弾き始めてしまう子も・・・、Oh, No!

曲の終わりもそうです。曲の最後の音まで弾き終わる。自分の作業として指を動かすことはもう終わっている。しかし、しかーし、ピアノの音は鍵盤に指を置いている間、まだ鳴り続けているということを忘れてはいけません。その音は大きなフルコンのピアノの箱鳴りを経て、そして会場の隅々まで行き渡る。その音の広がりと減衰を最後まで良く聴くこと、そうしてすべての音が消えた時こそが演奏の終わりなのです。そこまできちんと確認してから席を立たなければいけません。私はいつも「会場の後ろで聴いているお母さんたちのところまで音が届いたかな?それを確認するまで動かないで良く音を聴いておくのよ」と生徒たちには指導しています。それでも本番ではやっぱり最後の音符を弾き終わるとすぐ、さっと席を立つ生徒がちらほらと・・・。

きっと、間違えないように最後まで弾き通すという緊張感から少しでも早く解き放たれたいという気持ちの方が勝ってしまうんでしょうね。日頃の練習とは違って、ステージで演奏する場合には、こういう部分のメリハリで(お辞儀のしかたも含めて)、聴いている方の印象が随分違ってくるものです。もちろんしっかり出来ている生徒の方が多かったのですが、次回までには全員にこのことが徹底されるように、さらにしつこく指導していきたいと思っています(鬼コーチ?

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