ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ホール練習

2018年02月05日 | レッスンメモ
先週、教室生徒たちのホール練習を行いました。これまでにも時々こうしたホール練習の機会を設けてきましたが、いつも思うことがあります。せっかく本格的な素晴らしいピアノとホールで練習できるのだから、もっとホールの広さを感じてほしいし、大きなコンサートグランドピアノの可能性を、もっとどん欲に探ろうとしてほしいのです。フルコンが持っているピアノの力はすごいものです。普段こうしたいと思っていてもなかなか出せなかったピアニッシモや色々な音、タッチなどに答えてくれる楽器です。でもそれは弾き手の自分がちゃんと意識して、やろうとしなければ答えてはくれません。

ホールでの演奏は、いつもと勝手が違うことがたくさんあって、いろんなことが普段どおりうまくコントロールできにくいということがあります。だからこそ本番でとまどわないように、こういう機会を活用しなくてはいけません。普段の調子で弾いてると、ホールでは、「あれ?こんなに音が響いてなかったっけ?」「表現してたはずなのになあ・・・全然伝わらない!」「すっかり緊張して、固くなってしまって、伸び伸び弾けてない」などなど、次から次へと問題が出てきます。ホールで弾く時は、もう、ピアニストになったような気分で、伸び伸びと、ホールの一番遠くの席まで、そっとピアニシモを届けるように、弾いてもらいたいです。要するに、ホールで本番さながらの環境で練習できるという、この貴重な機会を、もっともっと楽しんでほしいのです! 

ホールの広さを感じるためには、ポーンと一音、ゆっくり鳴らして、音の始まりから減衰して消え入るところまでじっくり耳を澄ませて聴いてみると良いです。その際、音が消えた後の余韻まで意識して追いかけましょう。大きなホールと狭い練習部屋の一番大きな違いは残響効果なので、ここは特に興味を持って確かめてほしいところです。打鍵した後に広がるホールの響き、弾いてる時の自分への音の返しなど、確かめてほしいところがたくさんあります。さらに、ホールの広さ自体を目で見て確認するということも大切です。ホールの客席をぐるりと歩いて一回りしたり、ステージの真ん中に立って、客席の一番奥を見つめて確認する、などが手っ取り早い方法です。せっかくステージで演奏したのにピアノ以外は何にも目に入らなかった、というのではいけません。このようなホール練習ならではの体験を活かして、ただ弾きっぱなしにしてしまわないように心がけて、普段の練習に取り組みましょう。そうすれば本番はきっと大丈夫!

「ねえ、 最近すっごい寒いんですけど」

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