ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

スケールで表現しようゲーム!

2020年01月20日 | レッスンメモ
昨日は教室恒例「スケール・アルペジオ検定試験」の日でした。それぞれの生徒がレベルに応じて昇級に挑戦しました。スケール・アルペジオの練習は筋トレのようなものです。スポーツでもそれぞれの種目に応じた実践的な練習の方がみんな熱心で、腕立て伏せや腹筋運動のような筋トレはついついさぼりたくなるもの。それと同じで、曲の練習はするけれど、スケール・アルペジオの練習はついつい後回しになってしまいがち。そこで、スケール・アルペジオの練習をもっともっと楽しくするために、久しぶりに「スケールで表現しようゲーム」をみんなでやってみました。

まず、メモ用紙を三枚用意して、それぞれに「悲しい小鳥」「うれしい私」「おこってる人」など、表現してほしいテーマを書いておきます。この三種類のカードがあるということは生徒全員にあらかじめ知らせておきます。そしてカードを伏せて、最初の生徒に一枚だけ取ってもらいます。どのカードをとったかはその生徒だけが知っていて、ほかの人には分かりません。そしてピアノに向かって、そのカードに書いてあることを、スケールで表現します。例えば「うれしい私」と書いたカードをとった生徒はそのうれしいという気持ちをスケール・アルペジオを弾いて表現してみんなに聴いてもらうのです。さあ、弾き終わったら判定です。「今のは何だったかな?!」と声をかけて、みんなが「うれしい」と答えれば大正解! とてもうまく表現できてそれが聴く人に伝わったということです。このゲーム、面白いですよ。みんな結構やるなあと私は感心しました。表現の仕方はほんとに生徒それぞれで、自由で愉快で個性的です。それでいてちゃんと伝わるように弾けてるというのが素晴らしい! 

こうしてスケール・アルペジオ三昧のひと時を過ごした後はいつものお茶会です。大人と子供それぞれに分かれてワイワイにぎやかにやって親睦を深めます。そのうちお菓子を食べ終わり、庭で走り回った後は、子供たちが自分たちでピアノ部屋に戻って「自分たちだけ弾き合い会」を始めました。この流れ、いつの間にか子供たちが作った流れですが、定着してきた感があります。これが始まると先生もお母さんたちも中に入れてもらえません。教室から少しもれてくる音に耳を澄まして、「あ、今弾いてるのはうちの子だ!」なんて言いながら、まあいつものことなので放っておきました。すると何人かの生徒がピアノ部屋から出てきて「先生、あのカード、もう少し新しいのふやしてください」と言うのです。どうやら「スケールで表現しようゲーム」が大変気に入ってくれたようです。もっともっとほかの色んな表現パターンをやってみたくなったんですね。これは素晴らしい! 早速新しいカードに書きつけて何枚か手渡すと大急ぎでピアノ部屋に戻っていきました。

筋トレは筋トレそれ自体が目的ではないように、スケール・アルペジオの練習も、それ自体が目的なのではありません。様々な曲の中で様々な表現を紡ぎだすプロセスの中で、手を変え品を変えスケールやアルペジオが顔を出すことがとても多いので、そのときに指がスムーズに動いて表現の邪魔をしないように、あらかじめ訓練しておく、ということなのです。究極の目的はちゃんと表現するということです。ちゃんと表現する、表現できる、ということは実はとっても楽しいことなんです。子供たちの笑顔がその証拠です!


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