ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

指の強化

2014年03月30日 | レッスンメモ
自分の思い通りの音で、思い通りの表現をして、ピアノを弾きこなしたい。誰もがそう思いますよね。もっと音楽的に、歌うように弾く! これもいつも言われていることですね。そんなことはもちろんちゃんと分かっている。でも、それを実現するために働く手や指が思い通りに言うことをきいてくれない。これではストレスがたまります。

結局、指を1本ずつ独立させて思いどおりに操る、そのための指の強化、訓練が欠かせないということです。音楽的かどうかはまた別の話。物理的に道具としての手と指をアスリートのように鍛える必要があります。ピアノ演奏をつかさどる道具である指がしっかりしてないと、いくら音楽的に弾こうと思っても演奏自体が崩れてしまいます。

特に子どものうちに指の強化を意識することはとても大切だと思っています。もちろんそれは音楽的に表現することが目的なので、それを忘れた指導ではいけません。指の強さに注目していると、面白いもので、指が強い生徒ほど美しいピアニッシモが作れます。ピアニシモでは指の力は要らないかというとそんなことは全然ないんですね。ゆっくりゆっくり微妙に力加減をコントロールしながら鍵盤に向かって指を降ろしていくわけですから、かえって最後まで指先の気を抜けないのです。なので指を鍛えるためにはとにかくできるだけ速く、強く、バリバリ弾く練習を繰り返すことと、それと並行して、ゆっくり、綺麗なピアニシモの練習を合わせてやると効果的です。大は小を兼ねると言いますが、猛スピードで走る訓練をすると、低速で走るのが余裕で、楽になって、もっともっと豊かな表現を工夫することができるようになります。同じ急カーブを走っていても車線を飛び出さないように歯を食いしばって運転するのではなくて、余裕で景色をながめながらスムーズに走り抜けて行く、そんな演奏をしたいものです。車の性能に当たるのが指の強さですね。あとは車の運転もピアノの演奏も、どちらも腕次第というわけです。

それでは今日も指の強化を意識しながら、ピアノを音楽的に弾くことを目指して練習しましょう。

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