ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ラフマニノフについて その1

2010年04月07日 | クラシック豆知識
今、取り組んでいる曲の中にラフマニノフのプレリュード、作品23と作品32があります。ロシアものが大好きな私ですから、やる気満々でさらっています。

ラフマニノフは、作風はかなりロマン派に近いものがありますが、1873年に生まれて1943年に亡くなっていますので、年代的には近代の作曲家に属します。ちなみに、近代音楽の代表的作曲家の一人、スクリャービンは同級生です。モスクワ音楽院卒業の時は、二人が飛びぬけて優秀だったので、二人に金賞が送られたという有名なエピソードもあります。

ラフマニノフ家は、もともと裕福な貴族の家柄でしたが、後にロシア革命にまで繋がる社会情勢の変化の中、農奴開放政策の影響を受けて領地を没収されて没落。両親は離婚し、9歳のラフマニノフは母とともに、ペテルブルクに移り住んでピアノを学んでいきます。1917年ロシア革命が起こったその年にラフマニノフは家族とともにロシアを離れました。そのときラフマニノフは44歳。以後、ヨーロッパやアメリカに移り住み、最期はカリフォルニアで70歳を目前にして亡くなっています。その間、ついに一度もロシア(ソ連)に戻ることはありませんでした。ロシアの没落地主階級という出自は、ラフマニノフの作品に大きく影響していると言われています。

ラフマニノフの曲は、ロシアの大地の香り、荘厳であったり物悲しかったりする教会の鐘の音、そして哀愁漂うメロディとゴージャスな転調などが盛り込まれ、私の心を揺さぶります。あまりに揺さぶられて、入れ込みすぎて、ちゃんと客観的に聞けなくなる危険性さえ、はらんでいます。しかし、そこをしっかりさらって、音づくりをしていきたいと思っています。

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コメント (4)
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