田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

方舟に乗せてもらうためには、いい仕事をしよう。  麻屋与志夫

2016-01-02 07:38:21 | ブログ
1月2日 土曜日

●自由業の身。
元旦だからといって別に休むようなことはしない。
朝から遅筆を嘆きながら「方舟の街(仮題)」を書き継いだ。
まったくもって、オタクだなぁとしみじみとおもった。
家にいるのが楽しい。
家のなかにいて蔵書に囲まれ、さて、今日は誰の本を読もうかと書架の前で迷っているときが、たのしい。
PCのわきに、今日読む本を重ねて置く。
筆が全く止まってしまったとき、――キーボードを叩く指が硬直したときに、かたわらに積んで置いた本を読みだすのだ。
あまり、面白くて、本を置くことが出来ず、一気読みしてしまうこともある。
どうしたら、こんなに面白く書けるのかなと感服する。
やはり才能なのだろうな。
肝心の自作執筆のほうは滞ってしまう。
昨日から、この習慣を廃止した。
執筆のための参考文献いがいは机上に積み上げないようにした。
自らの楽しみを封印したわけだ。
だって、書きたいこと、整理したい原稿が山積しているのに、のんびりと読書をたのしんでいるわけにはいきません。

●カミさんはブルー。
パニック。
むきだしになっているコードをビニ―ルでおおったり、はずせるものは、外したり。
「もう、猫はブラッキ―で止めと思っていたのに。どうして冷たく、リリを突き離さなかったのかしら」
「いや、リリの面倒をさいごまでみる。そうなると長生きできる。100歳まで生抜いてがんばろうよ」
「あまり歳とるのイヤ」

●ぼくは、「卒塔婆小町」をふと思いだした。
小野小町が老醜をさらして街をさまよう話だ。
岩波の文庫本で本棚にあった。
どのへんだったかな。
三枝和子に同名の小説があった。
津島祐子のとなりだったかな。
いけない、いけない。
また読書に逃げようとしている。
はやく、「方舟の街」を書き継ぐのだ。
さもないと、方舟に乗せてもらえないぞ!

●生き残ることが出来なくなるよ。



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「リリ、You はなにしにわが家にきたの」  麻屋与志夫

2016-01-01 10:37:57 | ブログ
1月1日 金曜日 You はなにしにわが家に来たの。

●くだんの「リリ」はどうしているかと、
朝の8時ごろカミさんの寝室にいったところ、
チョコッと彼女の枕元にすわっていた。
なにくわぬ、
おすまし顔でわたしをみあげて、
おおきなアクビをした。

●夫婦の仲を裂くような椿事を引き起こしたことなど、
まったく気づいていない。

●思わず「You はなにしにわが家に来たの」
と話しかけてしまった。
ブラッキーは18年、
その前のミュも同じく18年くらいわが家に同居していた。
柱や唐紙で爪とぎをすることはあっても、
その他のものにはいたずらをしなかった。
ブラッキはただひとり生きて行く孤高の猫、
まったく手がかからないで、今日にいたっている。

●ところが、ところがリリときたら、
花瓶や、コップは壊する。
油断していると何にでも噛みつく。
靴紐、ともかくながく伸びているコードなど喜々として食いちぎってしまう。
そして、ついにパソコンの電源コードということにあいなったしだいだ。

●去年の春、どこからともなく、
あらわれた三ヶ月くらいの子猫、
鳴くこともできず、
わが家の玄関をおとずれたのだった。
かわいい、かわいい子猫ちゃん。
いまだにキ―と声をだすだけで、猫らしくニャオとは鳴けないでいる。

●どう考えても、
わたしたちが猫を、
ブラッキ―をかっているので、
猫のにおいと餌のにおいにつられて、
どこからともなくやってきたのだ。



 


●かわいくて、夫婦で猫可愛がりをしているが、
これからどんなヤンチャをされるかと思うと恐怖を感じる。

●噛みつき魔のリリ。
かんがえてみると、すべては、ぼくがわるいのだ。
だって――吸血鬼作家だ。
噛みつくなどと毎日書いている。
そのうち血をすわれないように用心しなければ。



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金餓死年   麻屋与志夫

2016-01-01 02:34:35 | ブログ
平成28年1月1日

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

●とんでもない新年になってしまった。
カミさんのパソコンが使えなくなってしまった。
ことの起こりは噛みつき魔の愛猫「リリ」だ。
カミさんのパソコンのある机でカリカリやっているのにぼくが気づいた。
電源コードを噛み切ってしまった。

●宇都宮の量販店にパソコン持参で駆けつけたところ、
日本のトップレベルの会社なのに、
パソコンの製造からは撤退した。
電源コードはないかもしれない、という回答だったというのだ。
ともかく、正月明けまではどうにもならない。とのことだった。

●メカのことはまったくの門外漢なのでわからないが、
電源コードなどは各社とも共通にする。
などということは、不可能なのだろうか。
だいいち、買ってから三年くらいなのに、
まったく使えないなんて、おかしなことだ。
こちらはビンボウ老書生の身、
新しいパソコンを買うなどということはできない。

●カミさんは楽しみにしている「猫と亭主とわたし」というブログが書けなくてパニック。

●「あなたのかして」といわれたが、ぼくのほうもパニック。
もしカミさんにかして、ぼくのパソコンがクラッシュしたらどうしょう。
商売道具だ。
「ダメ」とにべなく断ってしまった。

●彼女の申し出で、
彼女の提案、
彼女の願いを断ったことはない。
ながい彼女との共同生活の場で、
彼女の依頼を断ったのは初めてではないだろうか。

●彼女の顔が一瞬曇る。
ああ、こころないことをいってしまった、と思ったが間に合わない。
カミさんの、ぼくに対する勤務評定が一気に下降した。
たかがパソコンのことで愛情にヒビがはいるなんて悲しいことですよね。
お金があれば新しいパソコンを買ったらと言えるのに、残念だ。

●電気系統のことには、まったく無知のぼくは、
暗澹たる思いで沈鬱な元旦をむかえることになった。

●正月があけ会社が動きだす4日が待ち遠しい。
なんとかなるのでしょうかね。

●この世界から、パソコンがなくなったらどうなるのだろう。
そんなことより、お金がなかったら、
ぼくらの生活はどうなってしまうのだ。
諸々の事情があって国民年金には入っていない。
この春に塾生が入ってくれなかったらどうしたらいいのだ。
もう、こうなったら……。

●金にたいする執着がないのは、ぼくが悪い。
小説を書くしか能がない、
ぼくは甲斐性なしなのだ。
金がなければ死ななければならない年に、ならなければいいが。

●金餓死年。金に飢餓すれば、死の年となる。などと不吉なことばかりかんがえてしまった。

●これでは、おちおち小説など書いていられませんよね。でも、書きつづけなければなりません。

●正月早々、不吉な暗い話題でごめんなさいね。




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夏の日の水神の森
著者麻屋与志夫
150円(+税)  (税込 162円) 

超伝記の世界に生きる男の、朱色への恐怖がかもしだす心理サスペンス。あなたは、その裏に隠れていた恐怖に耐えられますか!

人狼よ。わたしはお前の早贄(はやにえ)なのか。保存食なのか。朱色の恐怖に慄く男は敵である人狼に怒りをたたきつける。その誕生のときより、悪霊のような人狼に狙われた男。三度の襲撃から辛うじて生き延びてきた。画家を志しながら成れなかった男。父に疎んじられ、学校の先生からも、クラスメイトからも、周囲のすべての人から迫害された男がたどり着いた出生の秘密。 朱色――あるいは鮮血の赤への恐怖は、生きながら血をながし人狼の生贄となるはずだった男の恐怖だった。餌とされ、生肉を咀嚼されたかもしれない記憶の底にわだかまる恐怖。超伝記ホラー作家を責め苛む恐怖の世界。そして、生涯優しい日本的な朱色を自然との調和を目指した三村節子画伯との思い出。美と醜。優しさと残酷さがいりみだれる世界。ラストに驚愕の事実が明らかになる。

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