田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

リリの帰還。カミサンはかぎりなくやさしくなった。 麻屋与志夫

2015-01-17 07:56:29 | ブログ
1月17日 土曜日

●センター試験。

東京の孫にモーニングコールを入れてやる。

ガンバレガンバレ。

●リリはおちついてきた。

3日いなかったことになる。

憔悴しきっていた。

痩せた。

白い部分のふわふわした毛がよごれてしまっていた。

●カミサンは仏様にリリがブジ帰って来るようにたのんでいた。

「お母さん(義母)。おねがいします。リリが帰ってきますように」

そういえば、カミサンは長いこと母の看病をしてくれたが、

いちどもいやがったことはなかった。

衝突もしなかった。

孫太郎さんにもおねがいした。

岩船の孫太郎孫のことは――わたしの「黒髪颪の吹く街で」にでてきます。

●いまでも、岩船さん信仰はわが家でつづいています。

岩船は、――新海誠「秒速5センチメートル」桜花抄、

でアニメフアンには有名です。

両毛線岩船駅の場面はまったくそのまま。

実写をしのぐ雰囲気がでていました。

篠原明星の越して来たのが「岩船」でした。

岩船山はまたその岩場がロケにもつかわれています。

時代劇や特撮、最近では、

信長協奏曲( のぶ ながコンチェルト)の撮影が行われました。

そしてスーパ―戦隊シリーズ。

●わたしはリリは神秘的な猫だとおもいます。

その迷いこんで来たようすからして――。

初めからカミサンに馴れて、

彼女と24時間寝食をともにしています。

●潔癖症のカミサンに、

リリのやったことなら全て許す、

という心境の変化をもたらしてくれました。

障子をやぶかれても、

壁や柱で爪とぎされても、

カミサンのリリにそそぐ眼差しはかぎりなく優しいママです。

●リリよくブジにもどってこられたな。よかった。よかった。


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「リリ、ミーツケタ。オウチに帰ろうよ」 麻屋与志夫

2015-01-16 11:36:09 | ブログ
1月16日 金曜日
「リリ、ミーツケタ。オウチに帰ろうよ」
書いてみると、……なんてことない。だが、簡単なことではなかった。
わたしはあばれるリリにひっかかれ、ほほに爪痕、血をながした。
切られ与三郎。血は顎の方までしたたった。
必死でリリを抱き締めていたので、痛みはかんじなかった。
「帰ろうな。家に帰ろうな」
カミサンが安心したのか泣き声をあげている。

リリを捕まえる手助けしてくれたお隣のYさん。
Kさん。
心配して声をかけてくださったご近所のみなさん、ありがとう。
けさ、食事をすませてから、削り節の袋をカミサンが手に、リリをさがしに出発した。
リリが逃げてから三日目になる。
工事現場の轟音とトラックのエンジン音を初めて耳にしたリリは恐怖のあまりカミサンの腕から跳びだした。
危うく車道の中央でトラックに轢かれるところだった。
よく踏みとどまり、こちら側に逃げ戻ったと思う。
あのとつさの判断が生死の分かれ目だった。
F印刷屋さんと空家になっている、元、越後屋さんのあいだの狭い空間に跳びこんだ。
猫なら通れる。
犬ではむり。
ほそく狭い。
この辺から、移動する訳がない。
猫は怯えると、その場から動かないで、一週間も居た。
そんな習性があるとインターネットで調べた。
まちがいなく、越後屋さんの空家に居座っている。
そう判断して二人で家をでた。
Yさんが隣とのヘンスにある扉わ開けてくれた。
「リリ、ママだよ。リリ、ママよ」
カミサンが削り節をヘンスのうえや、地面に置いた。
「リリ。リリ」
鳴き声がした。
あまり幽かなので小鳥の鳴き声にきけた。
ニャアと猫の鳴き声ができないリリだ。
「リリだ」
「リリだわ、いた、あそこにいる。どうする。どうする」
カミサンは泣き声で感極まっていた。
カミサンがブロック塀をこえて、リリを捕獲した。
わたしが、受け取った。スゴイ暴れよう。
おかげてGGは切られ与三郎。
皺だらけのオイボレの頬に血がしたたった。

  

  

  

  



  


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子猫のリリを失った悲しみ。  麻屋与志夫

2015-01-16 05:21:35 | ブログ
1月16日 金曜日
カーテンを、
階下の東の隅の寝室で寝ているカミサンを起こさないように、
気をくばりながら静かに開く。
それでも噛みしめた歯のあいだから、
猫が漏らす威嚇のような「シャ―」という音がした。
わたしの書斎は二階の角部屋に在る。
北はずっと以前に火事で7軒あった長屋が火事で全焼した。
そのまま空き地になっている。
東も空き地。
その向こうが青空駐車場になっている。
朝の太陽をあびて冬枯れた草が茫々と大地をおおっている。
リリが道路工事の騒音と車のエンジン音に驚いて、
カミサンの腕の中からにげだしてから2昼夜がすぎてしまった。
昨日は午後から冷たい雨が降りだした。
眼下の東側の駐車場の端に側溝がある。
水は流れていない。
リリはその辺り、
わが家から50メートルくらいしか離れていない場所で姿を消した。
死の恐怖におそわれ、
まるで弾丸のような速さで家と家の間の隙間に跳び込み消えていった。
「この雨で濡れないかしら」
「猫だから身を寄せる場所を探しあてているよ」
「寒いわ」
「毛皮をきているのだから……」
「凍え死んじゃうわ」
「心配ないって」
「死んじゃうわよ」
「恐い体験をすると一週間くらい縁の下にもぐりこんで、でてこない猫もいる。とインターネットで調べた」
「調べてくれたの」
「その猫の好きな食べ物をもって名前を連呼して歩くといいらしい」
「そんなことまで書いてあるの」
「あす晴れたら、削り節をもってもう一度、あの空家の周辺を探してみよう」
「ねえ、わたしがつくったサッカ―ボールがこんなにあるの」
カミサンの手のひらには、
紙を丸めてリリが咥えられるくらいにテープで丸めたボールがあった。
それを床に置いてはじくと、前足ではじきかしてくる。
喜々としてカミサンは子どものように遊んでいた。
ついぞ聞かれない笑い声が家のなかにしていた。
リリのふわふわした布製のベッド。
リリの破いた障子。
きちょうめんなカミサンはすぐに桜の花の切り張りをした。
障子の桟をつたって天辺まで登りつめたリリのヤンチャの爪痕。
いままで、
元気に飛び跳ねていたリリがいない家の中はさびしくなってしまった。
「泣くのはいいが、いつまでも嘆いているとまた風邪が悪くなる」
カミサンは三カ月もかぜで咳が止まらない。
「だって、悲しいんだもの」
少女のようにわたしの胸に顔をふせて泣きじゃくっている。
物は焼却しない限り、
直にはなくならない。
生きモノはそれを「失った」ときの寂しさは耐えられないものだ。
いままでいたリリが不意に消えた。
まだ生きていると信じているから、
ケガをした訳ではないので――死んではいない。
必ずまだ生きている。
ひょっこりと、迷いこんで来たときのように玄関先にあらわれる。
「もどってくるよ」
「気軽にいわないで。探しに行きましょう」
「あした晴れたらもちろん行くさ」
「キットヨ」




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だれか子猫のリリを知らないか(リリの失踪)  麻屋与志夫

2015-01-15 06:47:14 | ブログ
1月15日(昨日14日の出来事)

あわただしく朝食をすませた。
「いまいけば、朝一番に診てもらえるわ」
カミサンが、手提げ袋を持ってきた。
「リリに、餌はやらないほうがいいのかな」
「不妊手術だから、食べさせないでいきましょう」
リリは恨めしそうにわたしの手もとをみている。
跳び上がる。
わたしはリリの餌皿をタンスのうえに置いた。
「袋にいれたのでは可哀そうだわ。抱っこしていきましょう」
「コマ紐でつないでいこうか」
「だいじょぶよ。ミユもブラッキもかかえていったじゃない」
「わたしが抱っこしていく」
門のところで交代した。
かみさんは毛布を用意してきていた。
リリは不安そうに、でも「ンン」とカミサンのかおを見上げて鳴いた。
リリはなぜかニャオと猫の鳴き声が出ない。
生後三月ぐらいで、わが家の玄関に迷いこんで来たのだった。
「こんなにおおきくなって、もう赤ちゃんうめるものね」
「ごめんな。パパに働きがあれば何匹でも赤ちゃん産んでいいのに」
そのかわり、リリとはずっと一緒だからな。
あと、20年は長生きしないとな。
カミサンはリリにほほを寄せて歩きだした。
わが家の前の袋小路から――。
青空駐車場を横切って通りにでた。
大通りの方ですごい音響が高鳴る。
道路工事をしていた。
騒音がひどかった。
カミサンが悲鳴をあげた。
リリが車道にとびだしていた。
車が来た。
リリがすばやくこちらに引き返してきた。
わたしは一瞬リリがひかれたと思った。
そのイメージが脳裏に煌めいた。
でもそれはなかった。
リリはそのまま家と家のあいだの狭い隙間にとびこんでいった。
それっきりリはわたしたちの視野から消えてしまった。
カミサンは「リリリリ」と泣き声であたりを探して歩いた。
「リリリリ」いくら呼んでも――。
リリは姿をあらわさない。
もどってこない。
どこにいったのかわからない。

家に帰ってみると昼近くなっていた。
家に帰って来ると。
カミサンは涙をポロポトこぼして泣きだした。
「キャリーケースを買えばよかったのよ」
そう言うと、また、声を上げて泣きつづける。
それから、なんども付近をさがしに出た。
近所を探し歩き、なかなかもどってこなかった。
黄昏どきになってももどってこない。
壁にそって置いてあるタンスの上でリリの餌皿がひかっていた。
斜陽が窓ガラスごしに射しこんでいた。
わたしは固形餌の小さな山をくずさないように、そっとかかえこむ。
水飲み皿のよこに置いた。
餌と水飲み皿をみて「まるで影膳のようだ」と思ってしまった。
あわてて、その不吉な考えを捨てた。      
裏庭のデッキでカミサンがよわよわしく「リリ」と呼ぶ声がしていた。
声は涸れていた。
涙も涸れているだろう。
「今夜は、眠れないわ」
かみさんがしわがれたこえで嘆いた。


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拝金主義を排す。麻屋与志夫

2015-01-13 08:17:22 | ブログ
1月13日 火曜日

●昨日は成人式だった。

小さな田舎町で「アサヤ塾」という学習塾を主宰している。

半世紀が過ぎている。

それぞれリッパな大人になって各分野で活躍している。

それらの卒業生のをジッとと見守っているのも老後のたのしみだ。

●ただひとつ残念なことは、

政治に関与する仕事についているものがいない。

市会議員一人卒業生にはいない。

●おりから、

「松下村塾」がNHKの大河ドラマでとりあげられている。

これからの物語の展開がたのしみだ。

天下国家を憂える志士がどのように育成されていったのか?

●地方都市であっても、

国家でも、

直接敏速に変革を遂げて行くのには、

やはり政治の力だと思うからだ。

「ペンは剣より強し」、などと嘯いていても、

文学の影響が人に及ぶのには、

その結果がでるまでにながい熟成の期間が必要だ。

●さて、成人式のことだった。

ある卒業生が訪れてくれた。

わたしが、

小説をかいているといったら「がんばってください」と励ましてくれた、

たったひとりの塾生だった。

励まされると言うのは、

こんなに嬉しく励みになるものか自覚した。

初めてのことだったので感動した。

かれは国のためになるように生きたいといっていた。

何年か後にかれが成人式をむかえるのがたのしみだ。

リッパナ青年になるだろう。

天下国家を憂える青年になってもらいたい。

●なぜ、このようなことをかいたかと言うと――。

●この世の中、拝金主義者が横行しているからだ。

●「五年後の同窓会には貯金通帳をもってこい。

誰が一番金持ちか、競い合って生きろ」

そんなことをいった学校の先生がいた。

あぜんとして、なにも言えなくなった。

●しかし、そういった考えにみんなが同調するのには、

さらにおどろいた。

お金でしか、ものごとの価値を判断できない。

お金があればソレがすべて。

立派だということになる。

●全部の人がそう考えると、

わたしなどは「狂っている」ということになる。

こわい、こわい。

恐ろしいと言う意味で「コワイ」。

●注。この地方の方言では、

コワイは疲れたと言う意味です。

●そうか、拝金主義を批判するのには疲れ果てた。

そんな意味合いを「コワイ」にもたせてもいいのもしれない。



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「若い」と思っているのは、自分だけ!!!  麻屋与志夫

2015-01-09 19:08:19 | ブログ
1月9日 金曜日
●昨日は鹿沼のU医院でインフルエンザの予防接種を受けた。

鹿沼では初めてのことだ。

カミサンが風邪の具合がはかばかしない。

帰京できないでいる。

●待合室でIさんに逢った。

奥さんが病気とのこと。

看病疲れで、ぼくも診てもらいに来たのです。

と疲れきった顔でいっていた。

●わたしたちの歳になると、

夫婦共に健康ではいられない。

どちらかが、欠けても不思議ではない。

●わたしの主観的時間では、

永遠の文学青年と嘯いている。

「オジイチャン、袖まくれるかな」

と看護婦さんにいわれて、ギャフンとした。

「まだ若いだろう」などといっていても、

客観的にはGGもいいところだ。

悲しくなる。

●はやく、カミサンが元気にならないかな!!

●カミサン依存型のサンプルみたいなわたしなので、

なにも手につかない。

小説がはかいかないのも、

カミサンのせいにしているひきょう者だ。

●わたしから文学をとったら、

ただの鼻ったらしGGなのだから、

ガンバラナクテハ――。


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恋愛小説をかくぞ。どうだ、若いだろう。 麻屋与志夫

2015-01-08 17:25:12 | ブログ
1月8日 木曜日

●カミサンのブログにカナダ在住のかたからコメントが入った。

世界は狭くなった。

●むかし、鹿沼で「現代」という同人誌をやった。

よんでいただくのは、周囲に住んでいるひとたちだけだった。

●いまでは、PCにupした文を大勢のひとに、よんでもらえる。

こちらはGGだ。

ただただ、おどろいている。

これは、うかうかしていられない。

いいブログを、

楽しんでもらえる小説を、

真剣にかかなければ――。

「野に遺賢あり」といわれるように成りたいものだ。

●でも、

わかり易い文章で、

簡潔に、

面白い作品をかくのって、

むずかしいですね。

一生勉強だ!!

●今日から学校がはじまった。

「アサヤ塾」のほうもみんな元気な姿をみせてくれた。

今年も、

新しい生徒との出会いがたのしみだ。

塾だから来月から新入生の募集が始まる。

●カミサンが風邪をひいていたので、

年賀状がかけなかった。

今頃、

返事をだした。

年賀状の返事なんて、おかしいですよね。

ごめんなさい。

●卒業生もそれぞれ新しい年への抱負を賀状できかせてくれた。

みんな、がんばれがんばれ。

GGも小説さらに精進して面白いものをかきます。

●恋愛小説をかこうとおもいます。


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七草なずな、唐土の鳥が……  麻屋与志夫

2015-01-07 09:48:34 | ブログ
1月7日 水曜日

七草なずな、唐土の鳥が、日本の土地に、渡らぬ先に、ストトントン ……。

●70年以上も前に母に教わった俗謡だ。

記憶とは不思議なものでいまだに覚えている。

でも、念のため検索してみた。

トウトノトリガワタラヌサキニという意味を、

漢字表記でよんではっきりと理解できた。

●唐土を母はトウトと、にごらずに歌っていたようだ。

なにか朝からほのぼのとしたきもちになった。

眼の前の仏壇の母の位牌を見上げた。

母が七草をキザム、

俎板を叩く音が耳の奥からきこえてくる。

●そういえば、

母は死ぬ間際に、

「正一、ひとの癒しになるような小説を書いてよ」

といっていた。

●わたしは、アンチロマンに夢中になっていた。

ナタリーサロートのような小説を書いていた。

もちろん母のことばを歯牙にもかけなかった。

さびしかったのだろうな。

心の癒しをほしがっていた母に、

なにひとつむくいることができなかった。

●七草の朝の思い出だ。


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あなたは、なにに、浮き身をやつしていますか? 麻屋与志夫

2015-01-06 17:17:49 | ブログ
1月6日 火曜日

文筆詩歌等其の詮なき事なれば捨ベき道理なり。道元。

●カミサンが風邪を引いたまま年を越した。

こんなことは初めての経験なので身も痩せるおもいだ。

痩せるおもいというが、

ここで、わたしまで風邪でダウンしたら買い物にも行けない。

そこで、体力を維持して置くために、

ガムシャラに食べている。

あまり食べるので口が卑しいと。

カミサンには軽蔑されるは、

病で食欲の減退している彼女の前で披歴する健啖ぶりに、

わたし自身もあきれるやら、

てんやわんやの日々がつづいている。

●年賀状も書けなかった。

●小康を得た彼女が着もので外出したいといいだす。

気分が滅入っているのだろう。

●彼女は着もので正装。

わたしはカーゴ―パンツ。

チグハグでもうしわけない。

●道々、

彼女は丹精込めて育てている薔薇が、

枯れてしまったと嘆いている。

●かわいそうだが、

じぶんの体のほうが大切なのだからと慰める。

●いままで、

彼女が薔薇の育成のために費やしてきた、

膨大な時間をおもうと哀れですらある。

●ひとによって、

その趣くところはいろいろだ。

彼女から薔薇をとったら何が残るだろうか。

●例えば、

わたしから文学をとったら、

何が残るだろうか。

●道元のいう詮なきこと。

「つまらないこと」に浮き身を窶している、

わたしたち夫婦のことをおもってみた。


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少年や六十年後の春の如し 耕衣  麻屋与志夫

2015-01-06 09:08:51 | ブログ
1月6日 火曜日

●昨日はあたたかな日差しに誘われて散歩にでた。

●「恋空」で有名になった千手山公園の石の階段を登る。

だいぶ、縁が磨滅したな。

むかし、小学生のときは、このあたりは遊び場だった。

中津博君とよく遊んだ。

あのミカとヒロの名場面の観覧車を背にベンチに腰を下す。

静かだ。

誰もいない。

●街を鳥瞰する。

母校北小学校の木造校舎もよく知られている。

小泉今日子がCMの撮影で来た。

もうこうした木造校舎はめずらしいのだろうな。

なつかしいな。

昨日の淀工の丸谷先生が、

わたしが一年生のときの担任、

野原豊先生に似ていたので、

きゅうに母校を見たくなったのかもしれない。

ともかくなつかしい。

●いまのわたしをつくり上げてくれた、

恩師、友だち、この自然。

おもいだし、なつかしむとつい涙ぐんでしまう。

やはり歳だ。

若いときはこうした感情はバカにしていたのだが、

それほどいやなものではない。

年寄りの感傷もわるくはない。

これはひとつ、自伝でもかかないといけないな、

などと仕事のことを考えていた。

●街を見下ろしながら共に未来を語り合った、

青春を謳歌した友だちはもうひとりも残っていない。

小磯忠志君ともよくここにきた。

かれの人生の節目ふしめによくここにきて未来を語り合った。

やはり自伝は書くべきなのだろう。

●千手堂。

回廊の西側の庇に鬼の面がかかっていた。

堂の周りを息をつめて走り、

もとにもどってこられれば、

鬼の面が笑う。

そんなことを信じて、なんど挑戦したことだろう。

●後生車(天気輪)は健在だった。

石の上部を刳り抜き、輪がはまっている。

上にまわして願えば明日天気になる。

下は雨。

上に回したのに逆回転してしまうと、地獄におちるとか……。

輪は赤錆、軸は擦り減り、

いまにも輪が転げ落ちそうになっていた。

わたしはそっと輪をまわしてみた……。

錆色の臭いが手に着いた。

いつまでも臭っいてた。

●記憶の隅で少年のわたしがお堂の周りを走っている。

中津君と天気輪を回していた――。


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