田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

日光で森林浴/麻屋与志夫

2011-06-19 22:34:21 | Weblog
6月19日 日曜日

プログです。

●日光のあまりの寂れようにおどろいた。
新聞やテレビで知っていた。
日光に震災後客足が途絶えた。
ともきいてもいた。
行政と市民が早急に手をうたないと、
たいへんなことになりそうだ。

●田母沢御用邸記念公園。
建物の内部はなんども拝観しているので日本庭園をめぐった。
和の調和のとれた静謐な日本庭園にカミサンはすっかり興奮して、
シャッターをきりまくっていてた。
ここでも、カミサンがシャッタ―を切る音があたりの静かさを乱すだけ。
客はほとんどいなかった。
おかげで、すばらしい景観を独り占めした感じがした。

●日光植物園。
公園の隣にある。
入って左側のずっと奥、
田母沢川にかかった通御橋をわたって隣接の公園との境界まで歩いた。
この川はやがて大谷川に流れ込む。
わたしたちは、二つの川の流れの音をききながら緑の中を歩いた。
いつしか寡黙となり、
わたしはカミサンと知り合ったころのことをおもっていた。
ふたりでどれほどの距離を歩いてきたことだろうか。
これからどれほどの日々をともに過ごすことが出来るだろうか。

●自然に囲まれて悠久の時間を感じていると、
町が寂れるとか、
観光客をどうやって日光に呼び戻したらいいのか、
そんなことはわたしが心配してやることではないのだ。
とおもってしまう。

●だがじぶんたちが、
生きているこの世がすこしでも住みよくなるように、
と願わなければならない。
なにか、時代がわたしが期待したほうにはいかないようで不安なのだ。

●帰りもJR。
日光駅発16時の列車に乗った。
駅のフラットホームにはわたしたちだけだった。
発車間際にそれでも十数人の乗客が乗り込んできた。

●森林浴をしたためか日ごろのストレスがすっかり解消していた。
あすからはまた小説を書く。
書きたいことはまだまだある。
緑の世界から精気を贈られた一日だった。

●しめて20595歩。まだ健脚は衰えていない。うれしかった。

●シャシンは近日中に整理してカミサンがアップしてくれるはずです。



 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

犯人は? モーだけが知っている/三億八千万年の孤独 麻屋与志夫

2011-06-19 05:58:50 | Weblog
第二十一章 悲しみの淵から立ち上がれ

3

唄子の死因が調べられている。
携帯の通話記録から最後に話した相手として、
美智子は呼びだされた。

警察では、唄子はどこかほへかで殺されたとみている。

「ヤッパ―、美智子さんがいうように隼人おかしいよ。
Nが秘めたメッセージの意味を調べる必要がありそうね」
キリコが黒い瞳をきらきらさせて隼人を見あげる。
麻取りの事務所だ。

あれほど注意深い唄子が部屋に入れた人はだれか?
あるいは……呼び出されたのか。
みんなが駈けつけたとき、唄子の部屋の鍵はあいていた。
「バンビイ」のだれかが、唄子を呼び出した可能性がある。
猫のモーが事務所にいたのだ。
唄子は猫を抱えて美智子のところから自宅にもどっていた。 
死亡場所は唄子の自宅マンションではない。
どこかほかで殺された。
自室に運ばれてきた可能性がある。
という警察からのリークがキリコたちマトリの部屋でも、はなしあわれた。
ダイイングメッセージについてはなにも発表されていない。
殺されて、運ばれたのではない。
部屋につれてころられときはまだ死んでいなかった。
睡眠薬をのまされていた。
事務所で殺されかけた。
なぜなら猫のモーが事務所にいる。
イマもいる。唄子はモーを事務所に預けた。
でもあの日にはずっとモーといつしょだった。
猫のモーがひとりで事務所にいけるはずがない。
唄子がだいていったのだろう。
そして、モーがそこにいても不思議に思わないのは。
事務所で働いている人間だけだ。
そこで、殺したかどうかはまだわからない。
社長はその時間には、香取監督とロケ地の打ち合わせをしていた。
社長のいきつけの事務所前の小料理屋『初音』の女将が証言している。
ロケ地を日光にきめるまでかなり長電話をしていた。
隼人の調べだからまちがいない。

では唄子を殺したのはだれだ。
犯人はだれだ。
確定はできないのだ。
それを追求する手立てはない。
事件はうやむやのうちに……時間だけがすぎていく。


 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする