田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ススキの穂が恨みのほむらに見えた/麻屋与志夫

2011-02-19 12:45:55 | Weblog
2月19日 土曜日

●昨日は、午後買い物を兼ねて散歩に出た。
風はつめたかった。
ホームセンターの『カンセキ』。
いつものようにカミサンがクリスマスローズを観た。
値段が高すぎた。
わたしに遠慮し、買わなかった。
人気のあるものは、だれもが欲しがる。
それで高い。
クリロはこのところ人気が上昇。
supply and demandに乱れがあるのだろう。

●新鹿沼橋のたもとから河川敷におりる。
川風がふいている。
マスクする。
枯れススキの群落にわたしの影が映っていた。
いつのまにか西日になっていたのだ。
「とってよ」とカミサンに頼む。

     

●川は浚渫作業がおこなわれている。
ついでに川岸にたまっていた土砂もけずりとられた。
ススキが生い茂る自然が失われる。
ささやかなデルタ地帯の草木の生い茂る風情も消えてしまった。

●枯れ草色のススキが、そのことを憤慨して激しく風にさからっているようだった。
ゆらぎ、乾いた音をたてる穂が恨みの炎(ほむら)にみえてきた。
川幅が広くなったので水はゆったりと流れていた。

●いつもは見かけられる白鷺も鴨も作業にともなう騒音をおそれてどこかに避難しているのだろう。
姿はなかった。
いつものホームレスが川へ下る石の段を掃除していた。
「なにしてるのかな」
「体が鈍るから働いているのよ」
独りだけの奉仕活動というところなのだろうか。
わからない。
知り合いの人だけに声をかけるのもはばかられた。
なんじの性の拙さを嘆け。芭蕉のそんなことばがあったのをおもいだした。

●VIVAではクリムの小さい苗、380円を一鉢かった。
大粒の赤土の袋をリックにつめた。
ずっしりと重かった。
いつまでリックで買い物を運べるだろうなどと心細いことを考えた。

●茜色の空の下をカミサンと家路についた。

●10900歩、ほどの散歩だった。



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