田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

美香、コーヒーがさめるよ/超能力シスターズ美香&香世 麻屋与志夫

2011-02-09 11:34:03 | Weblog
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「ご学業のほうはどうですか」

美香はすこし揶揄するようにきいた。
年頃の女の子ですね、なんて軽々しくいわれたくない。
つい意趣返しをするような声音になる。
でもアンデイには微妙な音声やことばの綾は理解できない。

「西欧の吸血鬼と日本の鬼、
について調べています。
これがおもしろくて、滞在がながびきそうです。
いっそのこと、この東京に住みついてしまうかな」

だから、結婚しましょう。
なんていわれたらどうしょう。
こわくてアンデイのこころがよめない。

だいいち、愛の告白がまだだ。
おたがいに……、
惹きあっているとは……、
わかっている。

でも、わたしから好きだとはいえない。
はずかしい。
いわなくても、わかってくれているはずだ。

アンデイはじぶんがvampireだからためらっている。

この恋はここからさきにすすんではいけない。
とおたがいに抑えている。

出会いが、異常だった。
羽田の到着ロビー。
江戸舞台で剣をまじえた。
ブラックvampireとおもって斬りつけた。
敵とおもった。
それもなんてすてきな敵なんだろう。
豊かな金髪。
吸いこまれるような青い瞳。
白く輝くような肌。

長身。美香175もある。
美香よりも背の低い男がおおい。
このひとと手を組んで歩きたい。
はじめにそうおもったのが……恋のはじまりだったかも。

敵とおもったのにwhite vampireだった。
black vampireの敵はこちらのミカタ。
うれしかったな。

「美香。コーヒーがまたさめるよ」



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