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私の使った切符 その136 JR青帯券の地紋

2021年01月10日 | 鉄道

 JRの地紋を調べてみよう。まずおなじみの青くて中央に帯のある券、それをここでは「青帯券」と呼んでいる。正式には「2色マルス券」。

363 画像処理した「青帯券」

データ:JR九州 2018.8.17 小倉駅発行 北九州市内から松本ゆき乗車券
 これを見ると、全体に地紋があって、青緑の帯と、光沢のある「JR」のロゴが2段見える。また「JR」ロゴの薄いものが3段あるが見づらい。そこで薄い方の「JR」に着色してみたのが次の写真。

364 前の切符:薄い色のJRを黄色に着色。

 なお、「JR」の位置は、高さが決まっていて、左右には移動する。また濃い方と薄い方の位置関係はずれる。
 「青帯券」には二種類のサイズがあって、縦はどちらも5.7cm、横幅は上の写真のものが8.5cmで、大きい方が12.0cmである。発券機に入れるのはロール紙ではなく裁断済みのもの(プリカットという)。包みになっていて、包装紙を剥いでから発券機にこれら二種類の用紙のカードをセットして印字する。

365 切符用紙500枚の包み 2019.11.18 某旅行社で

 上の写真の中央が普通サイズ、左に大きい方の一部が写っている。ラベルに「M形指定用 (高保磁) 裏面案内入」とか「500枚」という記入が見える。「M形」というのがマルスだろうか。また「2色感熱」というゴム印が押してある。「2色」というのは、感熱方式で黒と赤の印字ができるという技術で、なかなか高度なもの。写真を撮らせてくれた某旅行社のSさんに感謝する。

 「青帯券」の地紋は、光沢のある「JR」のロゴがあるために広い範囲が取りづらい。

366 青帯券の地紋 

データ: JR東日本 2018.9.17 松本駅発行 松本・名古屋間自由席特急券
 地紋は、環の中に線の入った四角形、さらのその中に「JR」のロゴが入っていて、その環を縦横に帯でつないだもの。環のつなぎ部分に一文字のロゴが入っていて、この例では「E」となっている。JR他社と比較すると次のようになる。

367 JR「青帯券」地紋の比較 左上からJR北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州

データ:JR北海道 2010.12.10 函館駅発行 函館・大沼公園間自由席特急券
JR東日本  2018.9.17 松本駅発行 松本・名古屋間自由席特急券
JR東海 2004.11.4 高山駅発行 高山・名古屋間特急券(ひだ10号)
JR西日本 2010.1.31 草津駅発行 米原・富山間特急券(しらさぎ7号)
JR四国 2004.4.20 宇和島駅発行 宇和島・八幡浜間特定特急券
JR九州 2010.11.9 日本旅行小倉発行 上野・函館間特急券・B寝台券(北斗星号)
 地紋は薄くて見えにくいからカラー情報をなくした上で、強い画像処理をした。違うところはつなぎ部分の文字で、北海道「北」東日本「E」東海「C」西日本「W」四国「S」九州「K」。東日本のEと西日本のWを区別することに苦労しているようだ。北海道を「H」にしなかったのはなぜだろう?
 JR「青帯券」は、全部で126枚保管している。対象切符352枚の35.6%で、一番多い。JR九州が一番多くて95枚。切符の発行駅の所属するJR各社の地紋だから、遠くへの旅行でも小倉の旅行社で購入すれば「K」の地紋である。次に多いのがJR東日本で11枚、あとはひと桁で、JR四国は1枚しかない。

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