のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

何となくうらはかなけれ空見れば正月の日の西にかたむく(与謝野晶子)

2008年01月14日 | 雲図鑑
高校サッカーで流経大柏が優勝。
女子バスケでもJOMOがいいところまできています。
市広報も一生懸命「スポーツの根付いた街」の旗を振っています。

わが家は作業場にレイソルのポスターを貼ります。

真中の小さき黄色のさかづきに甘き香もれる水仙の花(木下利玄)

2008年01月13日 | ネイチャースケッチ
暦の上では、昨日から七十二候のいうところの
「水泉動」すいせんうごく(泉の水が温かみを持つ頃)
に入ったといいますが、
冷たい西風が吹き続けた一日でした。

背中に使い捨てカイロを貼り重装備で剪定作業をしていました。
夕方には体が冷え切ってしまい、
しばらくコタツにもぐっていました。
指には今日一日であかぎれができてしまいそうです。

それでも陽だまりでは
水仙が白い可憐な花を咲かせています。
ロウバイも例年よりも早く
年末から黄色い花を見せてくれています。

こおろぎのこころもとなし寒のうち(露川)

2008年01月12日 | 冬の梨畑
当のエンマコオロギにしてみれば
「こころもとなし」どころの騒ぎではありません。
なにしろミイラになってしまっているのですから。

「はやにえ」の対象としてははじめて見ました。
まだまだ身近なところで気づかさせられることが多いものです。

自然好きが高じて、自宅の庭をビオトープ化している知人がいます。
最近、ブログをはじめて
身近な草木や生き物たちの様子を発信してくれています。
専門的な知識のある彼のことですから
毎日、なるほどと思わせてくれます。

光陰のうつるは知れぬ鏡餅(誹風柳多留)

2008年01月11日 | わが家の時時
今日は鏡開き。

学生時代の友人たちとの新年会、今年は乃木坂の「国立新美術館」。昨年完成した施設で、晩年話題を振りまいた黒川紀章氏の設計。外壁はガラスを多用していて、しかも3Dガラス。黒川氏が若いときに構想していたものが、ようやく技術的に可能になって実現できたとか。施工業者泣かせだったようです。

夜間、外から眺めれば、鏡餅というよりはちょうちん。異国の方が見れば「和風」に見えるかも。

ちょうど今夜は開館一周年記念事業で、フルートとハープによるロビーコンサートが行われていました。



その背景のコンクリート壁面を見上げていくと、なにやら丸く明るく光る…UFO?3F部分にあたるそこが天空のレストラン『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』。ミシュラン三ツ星を43年間獲得し続け、国際的なフランス料理コンテストを主宰するポール・ボキューズの店。

ディナーは料金が高いこともありますが、客は数組のみ。パリなら夜、美術館に来るという習慣があるのでしょうが。ちなみにランチ時は大変な行列のようです。

地階のミュージアムショップにも興味深い工芸品が並んでいました。いつかこんな袋で配りたいものだと、ぽち袋を購入。でもそんな日がくるのはいつのことやら。

消炭を夕べまつかな火に戻す(三橋鷹女)

2008年01月10日 | 冬の梨畑
ナシの枝を燃すことで、無駄にしないのがもうひとつ。

おき火となったところで、水をかけて消火しています。毎日一袋分くらいの消し炭ができます。ぼかし肥料の材料としたり、土壌改良剤・微生物の棲家としてナシ畑に還元します。

「畑から持ち出したものは畑に戻す」よい響きのフレーズです。

でも、いくら響きがよくても収穫したナシの実は畑に戻せませんが、その分、肥料を入れるわけです。

くれなゐの形の外の目に見えぬ愛欲の火の昇るひなげし(与謝野晶子)

2008年01月09日 | 冬の梨畑
写真はどんど焼きの炎ではありません。ナシの枝の燃える炎は晶子のいうような胸が焦げるような熱さでなく、じんわりと伝わってくる柔らかい暖かさです。

風がなかったり雨の降っていない日は暮れてから、その日に剪定したナシの枝を焼いています。いろいろ問題があって枝の焼却は肩身が狭いのですが、毎日少しずつならそれほどの問題もないであろうとの判断で、できるだけ焼いてしまおうと考えています。

でも、毎日これだけの炎を出すのですから、そのまま放出してうまうのはモッタイナイ。何かに使えないでしょうか。大きなボイラーで湯を沸かしたりできると、無駄にならないのですが。

ゆふぐれは雲のはてに物ぞ思(おもふ)あまつ空なる人を恋ふとて(よみ人しらず)

2008年01月07日 | 雲図鑑
写真は正月3日、夕方の西の空です。変わった雲だなあと思ってパチリ。

最近見つけたWebサイト「雲と空のWeb図鑑」を参考にして判断すると、高層雲の『放射状雲』という雲のようです。筋状の雲が実際には平行に並んでいるのですが、遠近効果で放射状に伸びているようにみえるとか。高層雲は中くらいの高さにあって、低い位置からの陽が雲の底面に反射して夕焼け、朝焼けがきれいに見えるのだそうです。

以前話題にした『「雲」の楽しみ方』という本を入手し、夜、布団に入ってから読んでいます。毎晩、数ページしか進まないので、箇所箇所では面白い話があるなあと思うのですが、全体像はなかなか頭に入っていきません。ですからたとえば「積雲」「層雲」「巻雲」「層積雲」「巻層雲」の違いはまだ説明できません。

上で紹介した「雲と空のWeb図鑑」、とてもわかりやすくて充実しています。サイト開設5年で10万ヒットしているのもうなずけます。ウェブマスターは17歳で気象予報士試験合格、25歳現在で野草や気象に関する書籍を4冊も執筆。野田市の千葉県立関宿城博物館の客員研究員でもある新進気鋭のフリーライター。一端のクラウドウォッチャーになれるまで頼りにしてます。

うす壁にづんづと寒が入りにけり(一茶)

2008年01月06日 | 冬の梨畑
今日は寒の入り、小寒とはいえ、3月並の暖かさだったとか。ようやくナシ畑に蒔いたライ麦が発芽してきました。七十二候でいえば、5日前の元日の頃が「ゆきわたりてむぎのびる(雪の下で麦が芽を出す)」ころでした。

例年、年末から正月には発芽していました。少し遅れた理由は気温が低いというよりも、乾燥していたためかと思います。いずれにせよ、発芽してよかったよかった。

小寒は二十四節気のひとつ。半月毎の季節の変化を示していますが、それをさらに5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候。七十二候とおりに季節が推移してもらえると、心も穏やかでいられるのですが、はたして今年はどうなるのでしょうか。

天は晴れ地は湿(うるお)ふや鍬始(くわはじめ)(正岡子規)

2008年01月05日 | 冬の梨畑
今日はタイトルにあるような天気ではなく、午前中はあられのようなものが降ってくる悪天候。

初鍬といっても、もう3が日のうちからちょっとした時間を見つけては屋敷畑で剪定作業はしています。でも仕事始めの気分を出すため、勢いをつけるために「天は晴れ、地はうるおい」といってみたいではありませんか。

土中ではモグラが動き回って、もこもこと土の山をあちこちに作っています。モグラが活躍しているということはミミズが多いということ。ミミズが多いということは未分解の有機質があるということ。はたしてそんな畑がよいのかどうかはわかりません。でもナシ畑としてはモグラが開ける穴が通気孔となって物理的に土壌改良がなされているのでしょう。

明日は小寒。冬至から数えて15日目が寒の入り。日の入りが一時より遅くなってきました。たしか冬至前から日の入りは遅れていたと思います。夕方5時まで外で作業ができるようになりました。

推し量る神慮かしこし初詣(高浜虚子)

2008年01月04日 | わが家の時時
娘たちを連れて湯島天神へ出かけてきました。

11時前に入ったときにはそれほど人出はないのかなという感じでしたが、絵馬を書いているうちに出るわ出るわ、人が三方の口からどんどん入ってきて、もう行列です。

天神様ですから、当然、絵馬のほとんどは合格祈願。掛けられた絵馬を見ているだけでも興味深い。この人は中学受験。こっちは知っている近くの高校。うわーっ、この人は成績優秀、みんな医学部だといった具合。塾の教室でみんなできたような絵馬や地方の学校の先生が代表して参拝にきたのかと思わせる絵馬も。

それにしても天神様も大変です。絵馬掛けが倒れそうなくらいの絵馬の量です。こんなに頼まれても困ってしまうだろうにとちょっと同情。

初夢の嘘ついて人を喜ばす(石井露月)

2008年01月03日 | 柏レイソル
例年、それほど興味をもっていなかった箱根駅伝。棄権するチームが続出するなか、名だたる競合相手に地元隣街にある中央学院大がまさかの3位。ついTVに見入ってしまいました、関係者の皆さんの喜びはいくばかりか、うかがい知れません。

高校サッカーでも流経大柏高校が快進撃中です。もしかしたら…

だったらレイソルだって…

日本代表クラス加入の話題はついぞ上っていませんが、GK新人王が加わったとか。李だってオリンピックで活躍してくれるでしょう。生活向上委員会仲間の「まちなか」さんがレイソルカレンダーを作ってくれました。みんな応援しています。

「瓢箪から駒」年の予感がしてきました。

食積や喜び事のつづく家(村上鬼城)

2008年01月02日 | アグリママ
食積(くいつみ)とは「重詰の御節料理を賀客に饗応すること」だそうです。

写真の黒豆は、わが家の母の自信作。糖水の中で一晩浸したのちに弱火で煮詰めたとのこと。ネットであちこち探して、本場丹波篠山市黒豆課(!)と土井勝さんのHPから参考にしたそうです。

わが家の今年の御節。母が手作りしたものは黒豆のほかに、りんご入り栗きんとん(わが家の定番)、やつ頭のふくめ煮、昆布とニシンの炊き合わせ、数の子入り松前漬け、酢ハス。それに小松菜の雑煮とお汁粉もち。

黒豆は自家産と北海道の知人から。りんごはナシと交換にあちこちから産地直送されたもの。栗とさつま芋、やつ頭は自家産。昆布はいただきもの。ニシンと数の子は購入。ハスは土浦の八島農園から直送。手賀沼トラストで共同購入しました。お汁粉の小豆はやはり北海道の知人から送ってもらったもの。

それからわが家の年末から正月にかけての特別料理は「豚しゃぶ」。知人の高崎の江原養豚さんからナシと交換で年末に送ってもらっています。日本農業賞受賞・JAS有機認定豚肉ですから貨幣価値ではずーっと豚肉の方が高いのですが、それは物々交換経済上での取り引き。ありがたいことです。

元旦やしずかに居りてありがたし(相馬虚吼)

2008年01月01日 | 近隣スケッチ
全国的にみれば雪の降っているところが多いようですが、当地では穏やかな新年の朝日を拝むことができました。

元旦には近在の寺社に初詣をしています。隣町にある「粟島神社」にも行ってきたらという祖母の薦めもあって、娘たち二人も連れ出しました。粟島神社は婦人病を始めとして安産・子授けなど女性に関するあらゆることを祈願する神社ということで、3年前になくなった曾祖母がよくお参りしていました。

出かけていった白井市今井の粟島神社はかつてはにぎやかなときもあったのでしょうが、集落のほぼ中心部にひっそりと佇んでいました。ところが境内に見慣れぬ小さな鳥居が新設されています。鳥居の下は30cm四方くらいの大きさしかありません。鳥居をくぐるのだという説明がありましたので、コンクリート敷きの上を這いつくばってくぐろうとしたのですが、ちょっとキツイ。

どういういわれがあるのかと家に帰ってから調べてみましたら、「腰のべ鳥居」だったようです。こちらは熊本県宇土半島にある粟島神社に残る伝説だそうで、腰が曲がらないようにするお祓い、婦人病とも因縁の深い下半身の病気全般にご利益があるとのこと。今度はござを持って出かけてみましょう。

正月というと、曾祖母が子供のころに歌っていたという歌を思い出します。

♪豆腐のような餅食って雪のような米食って、正月っちゃいいもんだ。ああもっともだ、もっともだ♪

どういう節だったか、聞いたときには曾祖母も忘れていましたが、昔の暮らしの様子が想像できます。新年を迎え、世界情勢が混沌とするなかで食糧危機が危惧されるという声も聞かれました。白い米や餅が十分に食べられない時代にはしたくないものです。