のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

なぜ効かぬ昨日の薬虫に聞く

2010年06月13日 | 梨の病気
ナシ畑では摘果作業がひと通り終え、
その見直しと新梢・新芽を整理しています。

そこで気になるのがナシの主要病害、黒星病。
芽基部に罹患して越冬し、
春になって新葉や幼果に伝染し広がっていきます。

罹患した葉や実を見つけては摘みとり、
腰に下げたビニール袋で持ち出しています。
いつもなら副次的な作業ですが、今年は摘果作業中から大忙し。

親から防除作業を引き継いだ20年ほど前には
その姿はほとんど見たことはありませんでした。
そのかわり1週間間隔で農薬散布をしていたものです。

その後、組合研究部で減農薬化を進め、
ほぼ半減化した10年前でも姿を見るのはまれで、
減農薬化は誰でもできます。
実は、昔より新しい農薬が効くようになっているのではないでしょうか
なんて視察に来られたみなさんに話していたものです。

ところが、ここ数年、黒星病をよく見るようになり、
幸い、収穫期には消えて、
どうにか散布した農薬で抑えていた形でした。

病菌ですから温度と水分と罹患する対象がそろえば繁殖します。
条件のそろう梅雨入り前には例年、特効薬を用います。
今年も先日散布しました。
去年までならこの特効薬の散布後は罹患部も乾いたような姿になるのですが、
今年はどうもおかしい。
菌糸を盛んに出しているようなものも見られます。

特効薬が効かない?

ここ数年でネズミ算式に越冬菌が増え、
そろそろ対策が必要という段階かもと思っていましたが、
特効薬があるから大丈夫と構えていました。
もしかしてそれも怪しくなってきたとなると
減農薬なんて言っていられなくなります。

どうなんでしょう。
抵抗菌ができているのでしょうか。
病菌も新たなステージに入っているのでしょうか。

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