のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

ギャオスばかり勢いづく土用かな

2007年07月29日 | 今年の米づくり
田んぼのギャオスことオモダカが繁茂している田んぼが、今年もあちらこちらに見られます。ある程度以上広まってしまうと手の施しようがなく、あきらめの気持ちがわいてきます。一年、作を休んで、除草剤を全面散布するくらいしか手がないかもと思わせるようなところもあります。

今、田んぼの雑草で問題になっているのは、このオモダカと線香のような形をしたクログワイ。どちらも難防除雑草です。除草剤を使っていても生えてくるのです。どの除草剤が効くかというのが、農家の挨拶代わり。農薬メーカーも手をこまねいているわけではなく、新薬を研究しているのですが、でも結果として、先日報告したような薬害?を引き起こす事態も。

どこかで薬と雑草・病菌、害虫のいたちごっこを絶たないと、引き返せないほどの化学成分が農地に蓄積という危惧を訴える方もいます。実際に、長年、畑の除草剤を散布し続けてきたところではコケ以外に何も生えないという話も聞いています。

ただ、だから農薬はだめなんだ、農薬絶対拒否!というふうに短絡的に捉えられてしまうのも困ったことになります。身の周りからさえ余分な化学物質がなくなればよいという自己中心的な考えも困ったものです。

科学的、技術的な解決方法を探るのはもちろん、どのように農薬などの化学物質と共存していくのかというような社会システムの開発も大切な課題であろうと思います。生産者も雑草抑制をただ除草剤に頼るのでなく、他の方法にチャレンジする姿勢が求められています。

なんとなく電力需要と原発開発の議論と似た話ですが、便利さを手に入れた人間が替わりに背負う十字架のようなものかもしれません。

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