のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

蓑虫の鳥啄ばまぬいのちかな(芝不器男)

2007年12月07日 | 農のあれこれ
写真のケムシが蓑虫かどうかはわかりません。栗の枝から糸を垂らし、空中を浮遊していました。

ようやく植え替え作業も終わり、ナシ畑の落葉処理に手をつけ始めました。

周りのナシ仲間の話を聞くと、どうも仕事モードに気持ちが入らないらしい。連日ののんびりとしたお天気のせいもあるでしょうが、年々、体力の衰えを実感しやすくなっていたり、昨今のナシ作りを取り巻く環境悪化(ナシの高樹齢化による生産力の低下だけでなく、農薬飛散やら剪定枝の焼却煙問題等も)から気力も萎えがちなのかもしれません。

いまでこそナシの一大産地の市川市でナシ農家の将来展望についてヒアリングしたら、10年後どうなるかわからないという回答が多かったという話も伝わってきました。周りをみても後継者がなく高齢者だけでナシ作りをしていている農家もあります。そろそろ後継者づくりをという中堅農家も、農家の後継者となると話がしぼんでしまいます。

しかし、こういう逆境だからこそ、続けていけば明るい未来が見えてくるという事態になるのではと考えています。幸い、わが家のナシ生産環境は比較的恵まれています。後継者次第でまだまだ元気です。せいぜい鳥に啄ばまれないよう風に吹かれながら糸をのばしたり縮めたりしていましょう。

糸長き蓑虫安静時間過ぐ(石田波郷)

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