のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

掘削+ホース+もみ殻=暗渠

2009年01月07日 | 今年の米づくり
乾燥注意報が出されているうちにということで
地形的にどうしても湿潤になってしまう田んぼに
暗渠(あんきょ)を再設置しました。

田んぼの水位を制御する施設と言えばいいでしょうか。
開閉のできる地下の排水パイプです。
田植えから稲の生育中は排水口を閉めて
地下水位を上げます。
稲刈り時以降は排出口を開けて乾燥させます。
機械による稲作には重要な設備です。

ずいぶん前に、親の代に一度設置してあったのですが、
排水が思うようにいかなくなり再設置したという次第です。

特注のバケットをバックホーにつけ、
深さ60cmほどの溝を開けていきます。
底に細かな穴のあいたホースを通し、
その上にもみ殻を詰めて埋め戻します。
もみ殻は長さメートルあたり60リットル袋一袋を用意しました。
ただし、もみ殻の量は溝の大きさにもよりますので
使用するバケットの形状に左右されます。

もみ殻の量だけでなく、
春になって水を入れたときにトラクターのタイヤが
溝にはまってしまわないよう溝の幅はできるだけ狭い方が
良いとされています。

特殊なバケットを持っている友人に掘削作業を依頼し、
200mものホースも用意しましたので
一年分の収益に相当する費用がかかってしまいましたが、
稲作を続けるための将来への投資です。


この正月、NHKテレビで「お米のなみだ」というドラマが
再放送されていました。

宮城県鳴子で地域のコメ作り、環境を守ろうと
地域の消費者、業者が市場価格より高い価格で買い取るという
運動(「鳴子の米プロジェクト」と呼ばれます。こちらあるいはこちら)をモチーフにした
食料の安定供給をテーマにしたドラマでした。

いよいよ「食の安全・安心」より「食の安定・確保」の時代に
入るかと思わせる内容ではなかったでしょうか。
これからはもっと自給のための農業が注目されてくる
と思っています。
そのための今回の投資と考えれば安いのかもしれません。


去年今年貫く棒の如きもの(高浜虚子)

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