のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

青い鳥求めて晩秋彷徨えり

2011年10月17日 | 農のあれこれ
今朝のNHKテレビ「あさイチ」は意欲的な企画でした

「ふだんの食生活で本当はどれだけ摂取していのるか」を
全国5地点(札幌、福島、東京、大阪、広島)で
一般家庭の1週間の食事に含まれる放射性物質を分析していました
東京で産地を気にしている家庭や気にしない家庭
大阪や札幌で地元産を中心に食べている家庭
福島の農家や福島の地元産を食べている家庭など7家庭

出てきた結果は
気にしてもしなくても福島でも大阪でも大差はありませんでした
微量な線量がそれぞれの家庭の食事から計測されていました
福島の農家を応援しようと積極的に地場産を選んでいるお宅の食事からは
数字が出ませんでした

一週間のサンプル調査だろとか
農産物以外の食材は問題ないのかとか
それでもやっぱり気にするとか
はたまたマスメディアの情報操作ではないかとか
いろいろ感想はあるでしょうが
ここから二つの仮説がたてられそうです

一つは環境汚染が広がっているのか流通で広がっているのかはともかく
全国どこでも同じようなリスクがあるかもしれないということ

もうひとつは
福島の農産物は環境汚染に比べ度合いが低いのかもしれないということ

二つ目は土壌汚染の数値が高いところのコメも
ほとんどが暫定基準値内であったことからも推定できるかもしれません
その理由として福島県内の土壌は粘土質が多く
放射性物質は粘土質に吸着されやすく作物に移行しにくいといわれています

先日のNHKテレビ
サイエンスZERO シリーズ原発事故(2)農産物の汚染を見極めろでも
それを検証する研究成果を紹介していました

このことから類推すると農産物の汚染度合いは
環境汚染よりも土質の方が影響を与えるのではないかということ
言いかえれば環境汚染が低くても
土質によっては農産物汚染が比較的高いこともあるということ
回遊性のある魚と違って農産物は産地がはっきりしていて
区別がつきやすいといわれていましたがますます混乱しそう

でもさきほどの一つ目の仮説から
もしリスクがあっても低いレベルのものといえるかもしれません

あれっ 「すぐに影響はありません」と同じ結論になってしまった???


農産物汚染について最近わかってきたことのもう一つ

果樹の放射性物質の移行係数は低いといわれてきましたが
果実の汚染度合いが比較的高いということ
「サイエンスゼロ」でも取り上げられいて
その原因として樹皮の隙間などに降り積もった放射性物質が
影響を与えているのではないかという話でした
その対策として粗皮はぎが有効という事例も紹介されていました


事態は刻々動いているうえ
不安が増したり思考停止に促されるような方向に
向かっているような気がします
ここは農地除染などを積極的に取り組む姿勢をみてもらうことで
生産者としての信頼を維持することが大事だと思うのですが

最新の画像もっと見る

コメントを投稿