のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

はるばると夫の仮住おとづれて小さきばけつにしやつを洗へり(三ケ島葭子)

2013年01月25日 | 農のあれこれ
昨年秋にふくしまから土地を探しに訪ねてくれたご夫婦
新天地がみつかったと挨拶に来ていただきました

事故現場より数キロのところでナシ、キウイをつくっていた“梨親父”さん
ご両親は会津に、お二人と子供たちは只見に避難生活をしていましたが
事故後一年半を過ぎたころからようやく気持ちが整理でき
新天地でやはりナシを作りたいとその土地を探しにあちこちを歩いている中で
わが家に立ち寄っていただきました

結果的には千葉県東部の担い手のいなくなったナシ畑と縁ができ
ふくしまの技とスピリットで新天地でのナシづくりに挑戦することになりました
今はご主人が一人で先行入植?中
家族を呼び寄せる準備をしています

もともとは生産したナシ、キウイはすべて直売していたそうですが
これまでまったく縁のなかった新たな場所での商売ですから
一部は世話になった農業法人を通じた販路を想定しているのかと
栽培は良いとして販売はどうする?と伺ったところ
奥さまから「すべて私が売ります」という心強い意思表明

家族が一生に一度あるかないかの困難に直面した時
ご主人が前向きに仕事に取り組んで(このことさえなかなかできないのに)
パートナーも同じ方向を見据えて
ご主人が弱気になるところを補っている姿が伺えました
羨ましいカップルです

ナシ畑は5年更新の借地とのこと
もし返してくれと言われたらと伺うと
また探してナシを作りますという返事

お土産に会津の民芸人形“起き上がり小法師”をいただいたのですが
これにはお二人の気持ちがこめられているのでしょうねえ
梨親父ご一家に幸あれ

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